いやー、これは素晴らしい映画でした!
これまでは、「バンテージ・ポイント」が2008年のベスト映画だと思ってましたが、見事に抜き去ってくれましたね!…そしてオレの中の歴代ベストを考えてみても、「ミスト」はかなり上位に来る名作ではないかと思われます!(…ちょっと興奮気味なのはご容赦下さいw)
フランク・ダラボンといえば「ミスト」と同じくスティーブン・キング原作の「グリーンマイル」や「ショーシャンクの空に」の脚本・監督を手がけていたことで有名ですが、今作も見事な出来となっていましたねえ
もし、15禁のホラー作品ということでこの映画をスルーしようと思っていた人がいたら、直ちに考えを改めてもらいたいです!
…確かにグロいシーンもそれなりにあるんですが(汗)、霧の中から謎の怪物が人間を次々に襲うというコンセプトなので、スプラッター全開というよりは心理的なサスペンス要素の方が強い印象でしたので、ホラー耐性が弱い方でも大丈夫なのではないかと(…もちろん保証は出来ませんがw)
この冷酷なまでに”人間”を奥底まで見つめたヒューマン・ドラマの傑作は、絶対に見ておくべきです!
以下、ネタバレ感想:
それにしても、皮肉に満ちた映画でしたねえ…
主人公のデビットが取った行動は終始一貫して止むを得なかったというか、人間として(映画の文法として)何一つ間違っていない行動だったにも関わらず、その全てが悉く裏目に出てしまう展開に涙が出そうになりました・゜・(ノД`;)・゜・
オレは一緒に見た友人に指摘されて初めて気づいたんですが、ラストで軍の車両に乗せられていた避難民の中に、(映画の最初で)スーパーから”子供が待ってるの~”と逃げ出した主婦の人が(子供と共に)いたそうで…
そこまで徹底的に悲壮的にするのかと、呆れるやら感心してしまうやら…orz
とにかくあの絶望感は素晴らしかったです…主人公の行動は何一つ間違ってなかったと書きましたが、登場人物の誰もが、”神ならぬ人の身である”ことを見事に体現してましたからねえ
スーパーマーケットというあの限定された空間の中で人間の弱さ、強さ、卑屈さ、狡猾さ、美しさ、醜さの全てが語られていたからこそ、ラストでのあの絶望感が生きてくるわけですから…
いやー、お見事でした!
あ、あとラストのエンドロールは最後まで見ましたか?…もしすぐに席を立ってしまったという方がいましたら、DVDが出た際にでも、是非エンドロールのラストまで見てみてください(…エンドロールが最後まで流れ終わるまで、監督の演出はずっと続いています!)
…ところで余談なんですが、オレ、いつの間にか今作がジョン・カーペンター監督の「ザ・フォッグ」という映画のリメイク作だとすっかり思い込んでしまってまして…(3年ほど前にその「ザ・フォッグ」がリメイクされていたみたいで、どうやらその情報と混同していたみたいです(汗))なんて恥ずかしい…orz
そういうワケで、冒頭シーンで主人公がカーペンター監督の「遊星からの物体X」のポスターを壁に飾ってるのを見て、”リメイクだからリスペクトしてるんだなー”と、勝手にニヤニヤしちゃってました(汗)
そして一緒に観に行った友人に、思いっきりウソをついてしまいました…ごめんなさいm(_ _)m
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