
「北斗の拳」の元ネタとなった事でも有名な「マッドマックス」はオレがまだ小学生の頃に公開されていたシリーズですが、まさかオリジナルを手がけたジョージ・ミラー監督が(齢七十にして)再び新作を手がける事になるとは…(゜Д゜;)
正直な所、オリジナルの「マッドマックス」シリーズに対するオレの個人的な心証というのはあまり良くありません……映像作品に限らず、マンガなんかにしてもひたすらケンカや抗争に明け暮れるヤンキー物やヤクザ物もそんなに好きではなく、粗暴で野卑な ”趣味の悪い” バイオレンス作品にはどうしてもちょっと引いてしまうんですよ(…ホラーは良くてもスプラッターは苦手、とかに近いかな)
ただ、それが斬新な表現であったり、必然性のある(カタルシスやユーモアやペーソスを重視してる等の)暴力描写なんかを否定する気は勿論ありません……単純にオレの趣味嗜好の問題ですね(先日の「チャッピー」なんかにしても、主人公たちのDQN成分だけを見るとやはり苦手でした)
そんなカンジで今回の27年ぶりという新作についてもオレとしては特に見ようという気は無かったんですが、オレがフォローしてるツイッターのTLではやたらと絶賛のコメントが並び、ついには友人から ”劇場で見ておかないと損” といった体の ”催促”wが来るに及んだのでそれならばと劇場に足を運ぶに至りました
「~デス・ロード 」のストーリーはシンプル至極なので特にネタバレも何も無いでしょうからw、このまま区切らずに続けます
冒頭からシリーズ恒例とも言える、マックスのあっさり出し抜かれる ”非力さ” に妙な懐かしさを覚えつつ(弾が不発とかもお馴染みのネタでw)、核戦争後の世紀末描写として、人類がどのような ”末路” を迎えるかという興味をデフォルメして表現するこのシリーズの姿勢は全く変わってなかったですな
放射線障害の影響で奇形キャラがわんさと出て来ますがこういうのもちょっと苦手です(;´Д`)……リンチやクローネンバーグの変態趣味にしてもそうですが、こういうのって90年代くらいを境にほとんど見なくなりましたね、そういえば…
ストーリーは単純でも ”先が全く読めない” 展開の連続で、よくもまあこんな奇抜な演出を思いつくな、と監督の頭の中を覗いてみたくなるシーンが目白押しなのは確かに凄いと思いましたw
殺伐とした雄大な景色の中を異形なメカが飛んだり走り回ってるだけで ”絵になる” シーンばかりでしたが、砂で火を消すシーン、走行中の修理シーン、テコで乗り付けるシーン、何故かひたすら演奏してるシーンw、そしてもちろん破壊シーン等々、これが七十の老人の発想力かと思うと、人間の可能性って凄いよなと変な所に感心してしまった程です(*^_^*)
ふと気になったんですが、バァさんが託した ”植物の種” のネタって、ひょっとして「北斗の拳」からの逆輸入だったりするんですかね…?w
文明社会を維持する仕組みが喪失し、暴力や宗教といった原初的な支配力が横溢する世界観を表現する為にCGも勿論大量に使われてるんでしょうけど、大量の改造車両を実際に走らせまくって、命がけのスタントもバンバンやらせる事によってスクリーンから伝わって来る ”エネルギー” もとんでもなかったですな
”輸血袋”ってどういう設定だよwwとか笑って見てたのが、ちゃんと(この世界観ならではの整合性をとりつつ)ラストへの伏線となってその印象を見事にひっくり返したりしたのも好印象でした……が、こういう世界観は結局苦手なままでしたけどね(^0^;)
いやー、しかしこの世界観で無敵の主人公が無双しまくる実写作品を、つまりは実写版「北斗の拳」をこの作品のスタッフが作ってくれるならば是非とも見てみたくなったのも事実ですw
見て頂いて有難うございました!w
植物の種は“種モミじいさん”すよねやっぱりw
今作の主人公はフュリオサでしたけど、
一見地味な印象のマックスが一番狂ってそうで良かったっす。
人の目を見て話せないところとか。
監督の発想力もすごいと思うんですが、周りの意見を
色々と取り入れる柔軟性があってのことなのかなーとか
妄想しておりました。
”希望はどこか遠くにあるのではなくて今いる場所で作り出すモノだ”~っていう、
”青い鳥”的なモチーフは「マッドマックス3」でもやってたけど、今回はその
焼き直しというより裏返しかな…
冷静になって考えるとイロイロと釈然としない部分が多すぎる気もするんだけど、
有無を言わせぬ勢いで何もかも押し切っちゃうのもこのシリーズの伝統か(^_^;)
ひとつ気になってたのが、怒りの~(Fury)とタイトルにつけておきながら、
怒りの要素があまり無かったのが気になった
マックスはほぼ人間性を出さないしイモータンの怒りにしてもちょっとわかりにくくて、
大隊長にフュリアスって名付けるくらいなのに彼女の怒りみたいなのがチラッとしか
描写されてなかったのが残念だったかも…
奥さん達をさらわれた上に1人死んでしまったし、
ジョー様は怒り心頭でしたw
フュリオサの怒りはふるさとから連れ去られて
今に至るまでのずっと積み重なったものってことすかね。
ジョーを殺す時のセリフから、本編で描かれてはいないものの
かなり強い因縁を感じました。
されなかったということからして、もう一本映画を
作れそうな妄想が捗りますw
腕を切られたのはやはりジョーに…!とかw
緑の大地から攫って行ったのはジョー本人なんだろうし