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我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読(実践問題その3) 諷 剽 厲

2014年09月06日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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熟語の読み・一字訓読(実践問題その3)です。「熟語の読み・一字訓読」には、今までの問題集や参考書等への不満があります。訓読みに対応した音熟語が一覧・整理されたものがなく、個別に理解して覚えていくしかないのが現状だと思います。その解消の一助となればと思い、(現在、自己流での整理をし始めているのですが)、試行錯誤で公開しています。ご意見・情報などあればお待ちしています。
なお、回答は反転クリックすれば、すぐ見られるようにしてあります。参考までに、末尾に、解説や周辺知識等を記載しています。
当面、1級対象漢字から整理していきます・・・。

問題1 「諷」 ①諷諫(フウカン)ー諷(ほの)めかす  ②諷刺(フウシ)ー諷(あてこす)る  ③諷誦(フウショウ/フジュ/フウジュ)ー諷(そら)んじる  
問題2 「剽」 ①剽悍(ヒョウカン)ー剽(すばや)い  ②剽軽(ヒョウキン)ー剽(かる )い ③剽劫(ヒョウキョウ)ー剽(おびや)かす  ④剽窃(ヒョウセツ) ー 剽(かすめと)る 
問題3 「」 ①石(レイセキ) ー (といし)  ②兵(レイヘイ)ー( と  )ぐ  ③利(レイリ)ー(するど)い
④風(レイフウ)ー(はげ)しい  ⑤精レイセイ)ー(はげ )む  ⑥民(レイミン)ー(しいた )げる  ⑦疫(レイエキ)ー(えやみ )、( や )む  ⑧鬼(レイキ)ー(わざわ)い
<解説(周辺知識)>
問題1 諷:フウ、そら(んじる)、ほの(めかす)、あてこす(る)  
 <ほのめかす意の熟語> 「諷示(ふうじ、「ふうし」とも)」:ほのめかすこと。暗示。「諷意(ふうい)」:遠まわしに示された意味。ほのめかした気持ち。「諷諫(ふうかん)」:遠回しに忠告すること。また、その忠告。「諷意」「諷戒」なども「ほのめかす」意の熟語と理解していますが・・・。
<あてこする意の熟語>
「風刺/諷刺(ふうし)」:社会や人物の欠点・罪悪を遠回しに批判すること。また、その批判を嘲笑的に表現すること。「諷喩/風諭(ふうゆ)」:①他の事にかこつけて、それとなく遠回しにさとすこと。「吾輩の既に再三―したるが如く」〈尺振八訳・斯氏教育論〉②比喩法の一。たとえだけを提示して、その本義を間接的に推察させる方法。その他、「諷言」など。
<そらんじる意の熟語>「諷詠(ふうえい)」:詩歌を作ったり、吟じたりすること。「諷誦(ふじゅ)」:①経文や偈頌(げじゅ)を声をあげてよむこと。また、暗誦すること。ふうじゅ。②「諷誦文(ふじゅもん)」の略。「諷誦(ふうしょう)」:声をあげて読むこと。そらんじてうたうこと。暗誦・諷経(ふぎん・ふきょう)・吟諷(ぎんぷう)「諷誦(ふうじゅ)」:⇒ふじゅ(諷誦) *変わったところで、「披諷(ひふう):披はひもとく、諷は諳んじる。諳んじて知っているというほどの意。(浄土教関連の用語みたい・・・)→「正・像・末法の所有の行事、広く諸経に載せたり。内外の道俗たれか披諷せざらん。あに自身の邪活を貪求して、持国の正法を隠蔽せんや。ただし、いま論ずるところの末法には、ただ名字の比丘のみあらん。」とか・・・。
問題2 剽:ヒョウ、すばや(い)、かる(い)、おびや(かす)、かすめと(る) 
  *「剽悍」(=慓悍):すばやい上に、荒々しく強いこと 。また、そのさま。他に、「剽疾(ひょうしつ):素早いこと。 「剽疾軽悍(ひょうしつけいかん)」:行動がすばやく、猛々しいこと。「剽剥(ひょうはく)」: 文字や言葉で非難すること。←おびやかす意だと思う。「剽盗(ヒョウトウ)」かすめとる意。
問題3 厲:レイ、といし、と(ぐ)、するど(い)、はげ(しい)、はげ(む)、しいた(げる)、えやみ、や(む)、わざわ(い)
   *音読みの熟語は簡単でも、それに対応する「厲」の訓読みは難しいものがあります。多くは「はげむ」意の熟語ですが、ほかにも種々の訓読みがあります。
「といし」の意の熟語>「厲石(れいせき)」:きめの荒い砥石(といし)。*「砥(あらと)」はきめの細い砥石。
と(ぐ)意の熟語「厲兵(れいへい)」 *この「兵」は兵器や武器の意味であることは1級レベルの人にとっては常識ですね・・・。「と(ぐ)」とか「みが(く)」とかの意味を表しています。「みが(く)」は対象外です。
するど(い)意の熟語>「厲利(れいり)」の熟語を当てましたが、「硏ぎてするどくする(=厲鋭)」意なので、「と(ぐ)」にも対応するかもしれません。
はげ(しい)意の熟語「厲風(れいふう)」:激しい風、「厲疾(れいしつ)」:はげしくはやいこと。「厲色(れいしょく)」:顏色をはげしくして怒る、血相をかへる。「厲声(れいせい)」:声ををはげしくする。   *なお、「厲風(れいふう)」には、①西北のかぜ。②あらき大風。③さびしく、さむげに吹く風=悲風。というような意味もあるようです。
はげ(む)>意の熟語>「厲精(れいせい)」:精を出すこと、心を励まし努力すること。「厲俗(れいぞく)」:世の中をすすめはげます意。
しいた(げる)意の熟語「厲民(れいみん)」:民を虐げ悩ますこと。「厲虐(れいぎゃく)」(=損ない虐げる意)という熟語もここに該当する
かもしれません。
えやみ、や(む)意の熟語>「厲疫(れいえき)」
わざわ(い)の意の熟語>「厲鬼(れいき)」: 疫病神。悪神。悪しき神。 「厲階(れいかい)」:悪の階梯。怨を招く緒(いとぐち)。禍端。 
その他の意味に対応する熟語>「厲」には、その他、「みがく」、「あげる」、「おそごか」等の意味や読みもあるようです。これらの訓読みは対象外でしょうが、念のため、下記しておきます。
「厲行(れいこう)」:行をみがく。きびしく行う。強制して行わせる。
「厲禁(れいきん)」:遮る、さえぎりとどめる、転じて、きびしくとどめる意=厳禁。
「厲掲(れいけい)」:水を渉る。衣を持ちて深き所を渉る、衣をかかげて浅瀬を渉るを掲という → 四字熟語「深厲浅掲」
「厲莊(れいそう)」:はげしくおごそか。=厲粛(れいしゅく):おごそかにしてつつしむ
「厲疾(ライシツ)」: かったい=癩病=癩疾
「厲人(れいじん)」:かたち醜い人。
「厲然(れいぜん)」:厳厲なるさま。

「厲世摩鈍(れいせいまどん)」:はげましすすめて人材を振作する。
「鷙鳥厲疾(しちょうれいしつ)」:七十二候の一つ。大寒の次候(中国)。鷲や鷹などが空高く速く飛び始めるさま。     

では👋


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