Happy go Lucky

美術館・ギャラリー・撮った写真や好きな絵、そしてひとりごと

フィラデルフィア美術館展

2007-12-25 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
東京都美術館で、アメリカはフィラデルフィア美術館の所蔵品を集めた企画展です。

行くのが最終日になってしまい大混雑を予想して行きましたが、9:30ということもあってか恐れていたほどでもなく(・ω・)
比較的マイペースに鑑賞できました。

写実主義に始まり、印象派→キュビズム→シュルレアリズム→アメリカ美術と、フィラデルフィア美術館の所蔵品が広く浅く一通り並びます。

いちばん見たかったのはルソー
「陽気な道化」がありました。
やっぱ独特の世界あるよなぁ~
丁寧に塗り分けてる様々な緑色も良いよなぁ~
この人は、純粋に絵が好きで好きで、描かずにおれなかったタイプの人だと思う…だから好き。

会場は、やっぱりモネやルノワールのあたりに人だかりができてました。

個人的に印象に残ったのはジョアン・ミロ「月に吠える犬」
下絵の段階で書き込まれていたという言葉…

《そんなの知らないよ》

僕が何のために生まれたのか
僕にはどうして言葉がないのか
暗闇はどこまで深いのか

《そんなのわからないよ》

冷たく突き放して問いを放棄したようだけど、
この作品という存在によって、ミロの思考がまた廻り始めているように思います。


全体として教科書的な、わかりやすい企画展でした。

☆☆☆   フィラデルフィア美術館展 @東京都美術館 会期終了

フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展

2007-12-11 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
国立新美術館へ、フェルメールの絵を見に行きました。
フェルメールの絵を日本で全て見ようプロジェクト vol.4 となりました。
(プロジェクトリーダーは高校生の頃の私)


ちなみに…

vol.1
恋文@国立西洋美術館/2000年

vol.2
画家のアトリエ@東京都美術館/2004年

vol.3
窓辺で手紙を読む女@国立西洋美術館/2005年


フェルメールで好きなところは、絵の中に存在する静けさ、やわらかい空気と光。
牛乳を注ぐ女は、世間の評価が一人歩きしている気がして、特別好きでも嫌いでもない一枚なんですが。

絵を目の前にしてみると、思っていたより明るくふんわりしていることに驚く。
そして、人物画であるにも関わらず、女の動きでも表情でもなく、静かに注がれる牛乳の細い線から目が離せない。



ほんとうに不思議な絵だ。
不思議な画家だ。