都会っ子純情？

キュートの都会っ子純情が失敗しているわけは、歌い手が都会っ子じゃないからですよ。
いや実際は都会っ子なんでしょうけど、どう見ても都会っ子には見えないんですよ。だから変なんですよ。違和感があるんですよ。
だってですよ、鈴木の顔を思い浮かべてくださいよ。都会にこんな顔してる子いませんよ。これ日本海側の顔じゃないですか。風雪と荒波に耐え忍んでる眉じゃないですか。日本海顔ですよ。
まあ中島は太平洋側っぽいですけど、それでも本州じゃないでしょ。四国か九州の太平洋側ですよ。南方ですよ。都会でマンゴープリン食ってる顔じゃないでしょ。マンゴーはマンゴーでも、もぎたてのやつを食ってる顔ですよ。むしろドリアンとか食ってる顔ですよ。
矢島がまたこれ、絵に描いたような田舎者ですよ。過疎ってるじゃないですか。山村ですよ山村。全校生徒4人の学校で、男子に混じって体育やってる顔ですよ。分校ですよ。分校顔ですよ。村一番の木登り名人とか、そういうポジションですよ。
有原なんてもう、もろに離島顔じゃないですか。石垣島の、さらに沖合いの島ですよ。南方どころか、南洋ですから。毎日海にもぐってますって、そういう顔じゃないですか。海人ですよ。サザエとかガンガン獲るのはもちろん、石鯛とか、モリで突いてる顔ですよ。
岡井に至っては、日本ですらないじゃないですか。バングラデシュじゃないですか。ウルルン滞在記で、滞在されるほうじゃないですか。派手な色の麻のチョッキ着て、牛とか曳いて登場しそうじゃないですか。香水より土ぼこりの匂いが似合うじゃないですか。
岡井はまだ日本に近いほう、ってぐらい、梅田なんてもう、チグリス・ユーフラテスですよ。メソポタミアですよ。都会っ子っていうより、スンニ派ですよ。帽子やカチューシャより、黒のベールのほうが似合う雰囲気じゃないですか。
極めつけは萩原ですよ。地球からも飛び出ちゃってる顔ですよ。金星ですよ。地球人と、似て非なるDNAですよ。実は金星人でした、って告白されても驚かないですよ。ここまでいくともう、都会とか田舎とかそういうモノサシで測れませんよ。遠いにもほどがありますよ。
こんな連中集めて都会っ子純情ですとか言われてもこっちも困るんですよ。詞書くときは歌い手のことをよく考えてから書けと、つんくにはこう言いたいわけですよ。