こんばんは。sunburst2006です。
いくつかの記事で、私が血友病を持っているというお話をしましたが、今日はFUZEONを打つ上で、血友病特有の問題についてお話ししたいと思います。
注:血友病とは、出血を固める成分である血液凝固因子が生まれつき少ない病気で、簡単に言えば出血が止まりにくい病気です。そして、血液凝固第8因子が少ない人を血友病A、第9因子が少ない人を血友病Bと呼びます(その他の因子が少ない人もいて、それは血友病類縁疾患と呼ばれますが、代表的なのはこの2つです)。
また、一般の人の凝固因子の量を100としたとき、30%くらいの凝固因子を持っている人は軽度血友病、5%くらいの人は中等度血友病、1%以下の人を重度血友病と言います。
治療としては、足りない凝固因子を補充するため「血液凝固因子製剤」を血管注射します。この製剤には、献血で集めた血液から作られた「血漿由来製剤」と、献血からではなく遺伝子組み換えによって作られた「遺伝子組み換え製剤」があります。ただし、これらの注射薬は体内での半減期が短く、出血がひどい場合には1日2~3回打つこともあります。
上記注の区分でいくと、私は「重度血友病A」になります。
さてさて、この出血が止まりにくい血友病。FUZEONにとってはあまり相性が良くないようです。というのも、FUZEONは注射による抗HIV薬です。皮下注射ですから血管に刺すわけではないのですが、皮膚に刺す以上、体のあちらこちらを流れている血管(毛細血管)を針が傷つけてしまうことがあります。
一般の人であれば、これくらいの微細な傷であればすぐに出血が止まるかもしれませんが、私の場合は時折「青タン(青あざ)」になってしまいます。
左上腕の写真。右側に青あざがある。
大分良くなってきているのでわかりにくいかも知れませんが、これで直径2センチくらいの青あざです。
出血に関してもう一つ重要なことがあるのですが、私が服薬しているPrezista(darunavir ; TMC-114)というお薬はプロテアーゼ阻害剤というカテゴリに属します。このプロテアーゼ阻害剤に属する抗HIV薬は、血友病患者に投与した場合出血傾向を悪化させるという副作用があります(一般の人は全く問題ありません)。
なぜ血友病患者がこのプロテアーゼ阻害剤で出血しやすく(出血が止まりにくく)なるのか、その機序はまだ解明されていないのですが、私自身もやはりプロテアーゼ阻害剤を飲んでいると、いつもより内出血の頻度が増えるように思います。
しかし、現在のHAARTの主流はプロテアーゼ阻害剤を含めた治療がほとんどです。特に、非核酸系逆転写酵素阻害剤に耐性を作っている場合、現状でFUZEONを使おうと思ったらプロテアーゼ阻害剤を使わない組み合わせは考えにくいのです。
私は非核酸系逆転写酵素阻害剤のストックリンに耐性を作っているので、内出血の増加を考えてもプロテアーゼ阻害剤のPrezistaと、FUZEONを含めた組み合わせで押すしか無いわけです。そのため、現在は月・水・金の週3日、予防的に血液凝固因子製剤(私は血漿由来製剤のクロスエイトM)を1000単位、自己注射しています。それでも内出血が起きた場合は、また製剤を注射するという感じです。
なんだかジャンキーな生活(笑)ですが、痛みと熱には比較的強い子なので、しっかりがんばりまーす。
参考
私の耐性について→ 私の抗HIV使用歴
抗HIV薬のカテゴリーについて→ このブログの用語集
血友病の詳しい説明→ 血友病とともに生きる人のための委員会
転ばぬ先の杖ですな。
気をつけて。
やっぱり、車か??
だん吉か?
このように、思い浮かんだことを言わずに置くことができなくなり、人はオヤジになっていく……。
やっぱだん吉ですかねー。バイクは転んだらやばいですし、ちゃりんこは体力が持ちませんし(^^;