中秋の月 09-30-12

中秋の月にむら雲虫の声
中秋の月に願いを窓開くる
中秋の月に実りの田を歩く

秋の朝 09-23-12

木々を打つ雨に目覚める秋の朝
羽織るものもう一枚と秋の朝
胡坐して窓を開くれば秋の朝

彼岸花 09-20-12

夕べには納豆食へり彼岸花

秋の風 09-14-12

9/14/12
くずれゆく雲をみており秋の風

9/2/12
椋鳥の横一線に秋の風

8/24/12
処暑の日にはらりと落つる木の葉かな

寒天に雲一つなき夜半かな

8/28/11
残照にかなかなを聞く夕べかな
夏草の風になびくや飛行場
蝉しぐれ山頂に雲のかかりけり
秋立ちて流るる汗も変わりけり

鳥啼きて五月の風の軽くなる

梅雨明けて日差しのさらに高くなり
真夏日の微動だにせぬ昼下がり
そよと吹く風に僅かに汗の引く