トラック6

僕はバカだ、いや正確にはアホだ。

何回も何回も「行け！間に合うの？時間平気？」と忠告されてたのに、その間何もするわけでもないのにふてくされて「ナニイウコヤツ」と意地を張って、まだ間に合うと言いながら出発の時間になって「ではでは行くとしますか、これでやっとお望み通り僕はさよならするよ～またね～ばいばーい」と心の中で呟き席を立ちゆうゆうと途中のんびりと煙草をプカプカ吸って電車に乗り、代々木駅四番線ホーム先頭で一時間間違えてた事を知って自分のアホさぶりにどうしてもどう頑張っても笑えることが出来ないほどアホだった。

幸いバイト先はお盆明けの為いつも以上に暇で優しく僕を迎え入れてくれたので少しは救われた気分になったよ。

だだ忠告してくれたあいつには恥ずかしすぎてこの事は一切本人に直接言わない、言えないけど、ごめんね、本当にアホで、今思えば本当にありがとう。



今日のバイトは口うるさい客が比率的に多かった。
オサレ大学生三人組。
北海道からお越しの我が家のお好み焼き自慢をする三名のおばちゃん。
酔っ払いばばぁ＆社長曰くヤリマンフロッグ女率いる四名様ご一行、内一名カワイイあかんぼ。

でも嫌な客だけじゃなかった。

ラストオーダー30分前に来た外人さんが特別キレイな訳ではないけど、英語しか使えなくてろくに接客すらできなかったけど、その人がなんとなくとても良かった。

きっとあの人が来なければ、同時間に来たフロッグ女これでもかって位嫌気がさしていたと思う。




もう今日みたいにアホなことは二度としたくない。