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勝敗はともかく、「負け方」が悪いサッカー日本代表

2005年08月01日 21時57分57秒 | サッカー
日本がいきなり負けた。初優勝のためには引き分けも許されない初戦。終了のホイッスルが敗戦を告げると、選手はうつむいたままピッチを引き揚げた。北朝鮮は歓喜の輪。それを横目で見ながら、ジーコ監督も足早に去った。若い北朝鮮に15年ぶりの黒星。体中で屈辱を感じていた。
立ち上がりから北朝鮮の気迫に押された。何度もボールを奪われ、倒されるシーンも。DF加地は「北朝鮮は気持ちが入っていた。球際の争いは全部負けた」と唇をかんだ。さらには、前半27分に決定的なミス。DF中沢のクリアミスから最後はキム・ヨンジュンに先制点をたたき込まれた。「向こうの出足がよく、受け身になった。申し訳ない」6月のコンフェデ杯でブラジルと対等に渡り合った日本の屈強ディフェンダーも、うなだれるしかなかった。
アジア杯を連覇し、W杯予選も突破した。アジア相手に油断があったとしか思えない。ジーコ監督は「実は、それを心配していた」と振り返った。
攻撃陣は北朝鮮戦で2試合連続得点していた大黒が不発に終わるなど、13本のシュートを得点に結びつけられなかった。「枠にいったチャンスは田中達のシュートだけ。精神的な焦りがある」と指揮官。後半はシステムを3―5―2から4―4―2へ。田中達、巻もピッチに送り込み、ほとんど経験のない3トップまで導入。それでも追いつけなかった。
開幕ゲームから居残った韓国サポーターが、そのまま北朝鮮サポーターとなって、会場は完全アウエー状態だった。ジーコ監督は「北朝鮮の喜びようはすさまじかった。日本は標的にされている。選手たちは肌で感じたはずだ。それを忘れないでほしい」と訴えた。
リーグ戦などで選手には疲労も残っていた。しかし、ジーコ監督は「日本は世界に飛び出そうとしている。どんな状況でも、相手の強さをはね返さなければ」と厳しく指摘。W杯で勝ち抜くためにも、指揮官は選手の精神的な甘さを見過ごせなかった。「これで目を覚ました」とDF宮本。ジーコ監督を納得させるには、闘志むき出しのプレーを見せるしかない。

確かに海外組はいないし、国内組もリーグ戦や欧州のビッグクラブとの親善試合などでコンディションは悪かろう。マスコミは何かと精神的な部分に敗因を求めたがるが、果たしてそうなのだろうか?
あれだけ評価されたコンフェデ杯から、確かに若干メンバーが変わったとは言え、システムをまた3-5-2に戻す必要があったのか。若手主体の北朝鮮相手に胸を貸すくらいの気概で4-4-2で戦ったらよかったのではないか。
サッカーでは番狂わせは珍しいことではない。結果として負けるにしても1年後のW杯に向けて、何かしらの「収穫」があればそれはそれでいいことだ。だが、今回の敗戦から日本は何をつかめると言うのだろう。日本代表を1年後も貫いているチームコンセプトの確立と新戦力の発掘。この大会で得るべきものはこの2つではないのだろうか。
北朝鮮や中国は、もう5年後をにらんでいるチーム構成だ。フル代表としてのデビュー大会で自信を与えるような試合をしている場合じゃなかろうに。
しかし、気持ちの持ちよう一つでW杯にも出られないような国にひねられてしまう今の日本代表は、まだまだ世界を勝ち抜く力はなさそうだ。あるいは小笠原ではダメで中田ならOKという明確な結論なのだろうか…。