厚い雲が風を押しとどめた 駅の記憶
朝はまだ
私の背中を 押さない
縮んだ冬のレールは強く電車を揺らし
睡眠不足の私の思考を 遠く横転させる
人々は慌ただしい
同じ方向へと歩かない限り そう見えるようで
傘を持つ掌が赤く重く
雪は触れたとたんに消えてしまった
簡単に冷めてしまうコーヒー
結露隠したブラインド
ちらかった机の上で 完結するものなんて何もない
デジタルの体重計 ひたりと素足を揃えてスイッチを入れる
準備のととのった音とともに飛び降りれば
失われた重さが表示される
概念の私
失えるものなんて持っているのだろうか
赤い数字はすぐに消えて
私はひとり飛び出したかった
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『空が鳴っている』
朝はまだ
私の背中を 押さない
縮んだ冬のレールは強く電車を揺らし
睡眠不足の私の思考を 遠く横転させる
人々は慌ただしい
同じ方向へと歩かない限り そう見えるようで
傘を持つ掌が赤く重く
雪は触れたとたんに消えてしまった
簡単に冷めてしまうコーヒー
結露隠したブラインド
ちらかった机の上で 完結するものなんて何もない
デジタルの体重計 ひたりと素足を揃えてスイッチを入れる
準備のととのった音とともに飛び降りれば
失われた重さが表示される
概念の私
失えるものなんて持っているのだろうか
赤い数字はすぐに消えて
私はひとり飛び出したかった
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