なぎさんの音物語詩集

カザミドリ音物語工房のシナリオ・マスター 
なぎ ひろしのシンプル・アクト紀行 

ホホエミの火柱

2008-01-31 09:50:44 | 言葉の音色
 旧国鉄…JRのリズムに乗って旅に出かけるのが好きである。
 年明けの寒い朝 斜め 31度の太陽を背にゴトゴトと西へ向かう。
 後ろへ後ろへと回転しながら滑り行く景色を見やりながら、
 川面にたたずむ七匹の鷺の朝食をうらやんでいた。

 「おいっ!」

 突然 声を上げたのは 足元の枕木たちである。

 別になんということはない。いつものことなのだろう。
 補充シートの窓側に一人で座る私の小さな希望を叶えてくれたんだなぁ
 と直感した。

 「揺られ心地はどうだい?」

 「なかなか 快調っすよ!」

 いつのまにか六甲の山々を見据えながら明石海峡がまもなくである。 

 外国船が停泊する港町…
 よく見ると威勢のよい太陽が一直線に 水揚げされてる…! 

 我に返った私の目の前で
 
 ホホエミの火柱が

 遠い日の記憶の中

 雲散霧消の鐘を打つ。  



         
          2008.1.27 JR山陽本線にて・・・ なぎ ひろし


日本庭園に響く音・・・。

2008-01-31 00:17:57 | 音楽的日記
 久しぶりに、以前 『キリンの背中』 というタイトルで演奏会をさせて頂い  
 300坪の日本庭園を囲む築60年の家を有する文化交流スペース
 CARPE DIEM(カルペ ディエム)を訪ねました。 

 あの時と同じように美しいお庭とフランス人のオーナーさん、スタッフの方々が
 笑顔で迎えてくださいました。
 お庭を少し散歩させてもらっていた時のこと、当時野外ステージとなった中央の
 池のほとりにさしかかると あの時と同じように 飛行機のエンジン音が遠くで
 響き出しました。

 ゴォォォォ~。    

 昔の音が、沸き立ったてくる!

 そんな気がしました。
 とても素敵な空間です。
 草花の目線から写真を一枚撮りました。  カシャ! 



 

風の抜け道

2008-01-18 01:06:40 | 世界散歩
 好きな町がある・・・。

 広島県尾道市。
 去年、10数年ぶりに尾道を訪ねることができた。
 まじかにたたずむ瀬戸内海、すぐそこまで迫っている山肌と点在するお寺、
 商店街の営みや坂道のある暮らし。
 ただ風に吹かれて 新しい再発見の雲に乗る。
 向島への定期汽船のリズムに おおらかな情熱を感じながら・・・。

 今年も行こう。

 思いがけない風の抜け道を探しに!  




うずら雲

2008-01-16 03:08:59 | 言葉の音色
 「遥かあの水平線の向こうに 

   ユーラシア大陸がよこたわっているのか・・・!」  

 そう考えるだけで 私の心は あの うずら雲のように軽くなっていました。
 鮮やかな街の足元でずっと息づいてきた 暮らしたちを見詰めることが
 何よりの喜びとなっている。
 それともうひとつ・・・、空気はここでも空気であり 月や太陽もまたしかり。
 そういう単純なことが この街の人々と僕とをつないでいるように思える。

  
   息深く  
  
    水平線に

     吹き付けて

  
   少年の顔

     たくましく


 一夜が明けて、朝。
 ここは通学路に面していたのだろう。
 
 学校へと向う元気な ちびっ子たちの姿が、今日の自分と重なっていた・・・。   


   
           なぎ ひろし 

お正月 

2008-01-09 02:43:26 | 世界散歩
 元旦に学生時代以来、久しぶりに奈良の東大寺と春日大社に出かけました。
 JR奈良駅で下車して、てくてく 徒歩で行きました。

 最近、益々、この「てくてく感」が心地良く感じます。 
 町や街道、商店街など その土地の空気に身をまかせながら 

  てくてく  
  
    てくてく・・・

 あまり時間を気にせず 気になる場所では 立ち止まり・・・。

   てくてく

     てくてく・・・  ほっ ほっ ほぉ~~!!  

 気に入った一品に出会えば、じっくり手にとって眺めてみる。
 大仏さまや仁王さんの豪快優美な姿には あらためて一礼!! 

 ほどなくの帰り道・・・ 

 明日のメロディが はつらつと 顔を上げていました! 
 

     




Rolling Coconuts

2008-01-07 00:24:50 | 音楽的日記
 昨年の思い出深い出来事のひとつ・・・。 

 2007年秋・・・現在発行の東京発ウクレレ専門のフリー雑誌
 「Rolling coconuts 37号」に私のエッセイを載せて頂くという 
 素晴らしい機会を得ました。 

 エッセイ執筆は等身大の自分を客観的にみる最高の機会になりました。
 しかも、ひとつひとつの「かかわり」や「つながり」が本当に勉強になることばかりで
 プロジェクト進行中はワクワクの連続でした。
 
 理解ある関係者の方々の御協力のおかげで、なんとか誌面は完成!
 出来上がった現物を実際に手にとって見た時は、かなりの感動でした。
 お世話になった皆様には、この場を借りて心から御礼を申し上げます。



   筆をとる・・・

    一歩 一歩と また一歩

   身近に感じる  原稿用紙

     言葉の音色を 探り当て・・・  



                 なぎ ひろし



門松のふむふむ・・・!!  

2008-01-01 13:26:00 | 暮らし
 新年 明けましておめでとうございます。 

 滑り込む冷たい向かい北風が 暖炉の暖かさを誘うように
 等身大の 2008年を迎えることが出来ました。 
 旧年中お世話になりました皆様、今年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

 今年は、僕たちの音物語たちも 益々たくさんの空間へと飛び立って行く予感です。
 新しい仲間も集いそうですし・・・ねっ!  

 元旦 早々から 近所の公園で「凛」とした呼吸を体感しました。


  『 ヒュール・リズム 』  

 
 
  川底に降り積もった 落ち葉たちは

   ステンドグラスのように輝いていたし

  川面の半円形のシグナルは

   不規則に 未来を 見詰めていた・・・!

 
  ふむふむ・・・


  
     カザミドリ音物語工房  なぎ ひろし 2008.1.1