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ひとはお金を介さずに生きられるか

2012-02-28 | よくもわるくもアンテナにひっかかったもの
「NHKスペシャル ヒューマン なぜ人間になれたのか」
人間そのものを扱うNHKスペシャルにしては割合地味な印象だったのであまり見ていないのだが
人間を人間たらしめる行為(武器だか戦争の回も少し見た)や、ものの概念、はたらきについての考察が面白い。

先日(最終回?)はお金について。メールを書きながら耳だけ傾けていたら
興味深かったのでついついメモしていたものが結構な量になったので下にそのまま載せる。

時折、お金を使わずに生きる実験をしている人の話を聞く。
原発も利権が大きく絡むもの。

1月に友人の小さな脱原発系の集まりに出た折、
都民投票についてはその有効性と大勢に署名をしてもらうことの危険性のはざまで後々悩んだものの
こちらの、先々お金を使わない社会への転換を図るという壮大な話が出たときに
なんだかひどく感動したものだった。

私も以前から、感動と技術の交換、技術同士や物々交換はありだと思っている。

・・・・・・・・・・・・・・・・

自給自足社会は徹底的に平等に分ける社会。
獲物をしとめたひとも少しも威張らないし、分けてもらう人もへつらったりしない。

お金は集団から個人を切り離す。個人の才覚が繁栄と没落の責任を負う。

最初のコインの「銀としての価値」が交換を保証した時代から、
お金それ自身に本来価値はなくてもそれに価値を持たせるからくりを受け入れた時代。
お金を持つことで私たち自身が試されることとなった。

脳の副側線状体 お金が儲かりそうなとき活発に活動。
人は儲けたいという気持ちには際限がないと思われてきた。

人類最初の大量殺戮は格差が原因だったのではと推察されている。

横並びでは人類は発展しない。発展すれば格差が生まれる。
そのバランスを人間は自らとることができるのか?


実験。
初対面の2人にくじを引かせる。
片方はリッチ、80ドル持たせる、片方はプア。30ドル持たせる。
どちらが片方に50ドルを渡す。
リッチに渡すとこのときリッチの脳は「少し」喜ぶ。
プアに渡すと格差はなくなる。するとリッチは5倍もの強い快楽を感じる(!)
人の脳は自分が儲かることよりも、格差がなくなることを喜ぶことがわかった。

相手が目の前にいる。
自分が得をした分、損をした相手を見ると、分かち合う心が動き始める。
協力し合う心が進化してきたためか。

この先、見えない遠い国や未来の相手にまで協力の心が及んでゆけるか。
人類全体が未来にツケが回ることを考えられるときが来るだろうか?
人間は世の中を変えてきた生き物。これからも変えることができる生き物(のはず)だ。
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8 Comments

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すごいね (ゆきき)
2012-02-28 10:57:53
>リッチに渡すとこのときリッチの脳は「少し」喜ぶ。
>プアに渡すと格差はなくなる。するとリッチは5倍もの強い快楽を感じる(!)
>人の脳は自分が儲かることよりも、格差がなくなることを喜ぶことがわかった。
 
人間も捨てたモンじゃないのね~

>お金それ自身に本来価値はなくてもそれに価値を持たせるからくりを受け入れた時代。

「お金」や「不安」や「欲望」などに振り回されず、本当に大切なものの本質を見失わないで生きて行ければいいよね。
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私も。。 (しろぶんちょう)
2012-02-28 20:02:14
日経新聞の中で経営コンサルタントが書かれた記事に興味を持ったのですが、今回TOMOKOさんが書かれた内容にちょっと似ている部分があり(主題は違うのですが)、驚きました。この記事によると、これからの世代はネットなどを介して物々交換や地域通貨を活用していて、お金について新しい価値観を体験している、そのような新しい世界では人と人がつながることによって従来の貨幣では測れない別の豊かさが生まれる、ということでした。
こんな世界は私達の子供の世代になるかもしれませんが、こんな変化の可能性にわくわくします^^。
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ゆきき♪ (TOMOKO)
2012-02-29 01:19:21
…本質を見失っていない人は今、果たしてどれほどいるのかな。自分を殺して経済のために生きているひと、普通にいるよね。

私には、万延しているお金の存在が既に疎ましいと思うときがある。
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しろぶんちょうさん♪ (TOMOKO)
2012-02-29 01:36:43
>人と人がつながることによって従来の貨幣では測れない別の豊かさが生まれる

すてきですね。そういう豊かさを、美しいと感じます。
今はそこへ向けての時代の転換期なのですね。
地震も原発事故も、人々がそれを考える契機になったのでしょうね。
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初めまして。 (無償奉仕社会)
2012-02-29 22:02:02
TOMOKOさん、初めまして。
素晴らしい内容の記事を読ませて頂きました。有難う御座います。
お金の要らない社会についてのブログをさせて頂いております。
http://ameblo.jp/okanenoiranaisyakai/

上記の記事を転載させて頂きたいのですが、よろしいでしょうか。
返信する
お金ってはかないかも (おたま)
2012-03-01 20:59:22
私はNHK教育の『さかのぼり日本史』という番組を時々視るのですが、応仁の乱から江戸幕府成立にいたる経緯はざっくりまとめてしまうと朝廷や貴族、宗教、武力等を抑えて経済、つまり金が支配する世の中になったってことのようです。この万事お金の世の中は明治維新や太平洋戦争を越えて今まで続いてきたけどそれが今、揺れているのではないでしょうか? 最近の円高不況、ユーロ危機が物語るのはお金の価値のはかなさです。
私もゆききさんの言う自分を殺して経済のために生きている一人かもしれません。お恥ずかしい話ですが声優とかライターとか「一生の仕事」といえる職業につきたかったのですけれど、どちらの道でも「あなたの個性は商品化できない」と言われて諦め、好きでもないけど食べられるだけのお金はくれる仕事でだらだらと生きて来てしまいました。これから上記の道を目指すのは無理だしやはり経済的自立は大事です。でも残りの人生、お金にならないことは価値がないと決めつけるのはやめようと思います。
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無償奉仕社会さん♪ (TOMOKO)
2012-03-02 01:55:39
はじめまして。
気付くのが遅れまして申し訳ありませんでした、転載どうぞ。

すごいですね、このことに特化したブログをお持ちなのですか。
時間のあるときにゆっくり読ませていただきますね。
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おたまさん♪ (TOMOKO)
2012-03-02 02:39:27
引用されたのは、ゆききさんのコメントに対する私の発言ですね。
歌なぞ作る関係もあり、普段からストレートすぎる表現ですみません。
昔の私がまさしくそうだったものですから。

経済を無視して生きることは「現代社会では」不可能です。
全く考えない人は必ずどこか・誰かに(喜んでやってくれる場合、
相手に負担ではないとしても)負荷はかけている。

商品化というのは一見よいように見えますが、
これはまたモノ扱いを受けることなんですね。
昨日たまたまエンタメ社会で成功するのに欠かせない
「所属事務所」というものについて考えたとき、
華やかに見える場所で成功して見える人も、
結局は経済に翻弄されている例を改めて思いました。

>残りの人生、お金にならないことは価値がないと決めつけるのはやめようと思います。

それは是非。
お金にならないことを卑下する風潮はありますが
それに何にも代われない価値が潜んでいることも、またよくあること。
震災後の日本も、その価値がやっとクローズアップされるようになってきましたね。
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