ちょっと長いですが、制作方面で頭がいっぱいになったので
気分転換にこのところ書きたいと思っていたことを。
私は、AIBO-M氏の耳をとても高く買っています。
それは、マニアの間で今も名盤と言われる音源を残した
彼の曲を演奏するために当時の若いスタジオミュージシャンたちが集ったバンドの
メンバーであったBass.T氏が、長くあらゆる音楽を聴いてきた今でも
M氏の耳を信頼しているところからも、おわかりいただけるかと思います。
M氏と出会ったばかりの頃の私は、
民族系倍音voiceの大地の声が突然出るようになったあとで
それまで大の苦手だったディジュリドゥの音が急に好きになったりと
音についてのキャパシティが違う方面への広がりを見せてきたものの、
インストゥルメンタルといえば演劇の影響もあり
ミュージカルやドラマや映画のサウンドトラックが好きでした。
当代一流の作曲家たちの音ですから質はよかったのですが
もっと純粋な音楽畑のミュージシャンやバンドにはさほど興味がなかったので
あれを聴け、これを聴けといろいろと勧められることを少々鬱陶しく思いながら
音源を借りて帰っては、良さをあまり理解できないまま聴いていたものでした。
それが。ある夏の日、当時のM氏が最も好きだったという
パット・メセニーの「シークレット・ストーリー」を聴いていたときのこと。
それまで、聴けるけれどそこまで好きではなかったそのアルバムの曲が
突然、「しずけさや 岩にしみいる蝉の声」の芭蕉の句のように
しかもイヤフォンで聴いていて、スピーカーで外側から大音量というわけではないのに
身体の50兆と言われる細胞すべてに、音が沁みわたってきたという体験をしました。
身体の隅々が音に満ちて潤うような感覚。魔法にかかったのかと思いました…
たぶん生まれて初めて「本当に」音楽を聴いたのでしょう。
後にも先にも聴くという行為であんな経験は他になく、感動は今も忘れません。
そのあと急速にそれまで聴かなかった種類の音楽に対する理解力が深まって行き、
近年はM氏にも、昔とは全く聴き方が変わったと言ってもらえるようになりました。
あれを耳が開いたというのか…それとも…?
何故こういうことを書いたかというと。
私も偉そうなことを言えるほど聴き込んでいるわけではありませんが
今の若いミュージシャン志望者たちが聴いている音楽は、
本当の音の豊かさを伝えていないものがほとんどだと感じるからなのです。
もっとジャンルに捉われずに幅広い音楽を聴いて、耳を鍛えてほしい。
決定的な違いは、いいミュージシャンは自分から発する音にも責任を持っている点。
M氏もT氏も無意識でしょうけれど、豊かな響きの実にすてきな声をしています。
私も発声はお教えできますが、話し声は、自分でプロデュースできるものですからね。
今もてはやされているミュージシャンたちの話し声は、
これを読んでいらっしゃるあなたの声は、どうですか?
気分転換にこのところ書きたいと思っていたことを。
私は、AIBO-M氏の耳をとても高く買っています。
それは、マニアの間で今も名盤と言われる音源を残した
彼の曲を演奏するために当時の若いスタジオミュージシャンたちが集ったバンドの
メンバーであったBass.T氏が、長くあらゆる音楽を聴いてきた今でも
M氏の耳を信頼しているところからも、おわかりいただけるかと思います。
M氏と出会ったばかりの頃の私は、
民族系倍音voiceの大地の声が突然出るようになったあとで
それまで大の苦手だったディジュリドゥの音が急に好きになったりと
音についてのキャパシティが違う方面への広がりを見せてきたものの、
インストゥルメンタルといえば演劇の影響もあり
ミュージカルやドラマや映画のサウンドトラックが好きでした。
当代一流の作曲家たちの音ですから質はよかったのですが
もっと純粋な音楽畑のミュージシャンやバンドにはさほど興味がなかったので
あれを聴け、これを聴けといろいろと勧められることを少々鬱陶しく思いながら
音源を借りて帰っては、良さをあまり理解できないまま聴いていたものでした。
それが。ある夏の日、当時のM氏が最も好きだったという
パット・メセニーの「シークレット・ストーリー」を聴いていたときのこと。
それまで、聴けるけれどそこまで好きではなかったそのアルバムの曲が
突然、「しずけさや 岩にしみいる蝉の声」の芭蕉の句のように
しかもイヤフォンで聴いていて、スピーカーで外側から大音量というわけではないのに
身体の50兆と言われる細胞すべてに、音が沁みわたってきたという体験をしました。
身体の隅々が音に満ちて潤うような感覚。魔法にかかったのかと思いました…
たぶん生まれて初めて「本当に」音楽を聴いたのでしょう。
後にも先にも聴くという行為であんな経験は他になく、感動は今も忘れません。
そのあと急速にそれまで聴かなかった種類の音楽に対する理解力が深まって行き、
近年はM氏にも、昔とは全く聴き方が変わったと言ってもらえるようになりました。
あれを耳が開いたというのか…それとも…?
何故こういうことを書いたかというと。
私も偉そうなことを言えるほど聴き込んでいるわけではありませんが
今の若いミュージシャン志望者たちが聴いている音楽は、
本当の音の豊かさを伝えていないものがほとんどだと感じるからなのです。
もっとジャンルに捉われずに幅広い音楽を聴いて、耳を鍛えてほしい。
決定的な違いは、いいミュージシャンは自分から発する音にも責任を持っている点。
M氏もT氏も無意識でしょうけれど、豊かな響きの実にすてきな声をしています。
私も発声はお教えできますが、話し声は、自分でプロデュースできるものですからね。
今もてはやされているミュージシャンたちの話し声は、
これを読んでいらっしゃるあなたの声は、どうですか?
別の音楽を探す努力をすれば良いのでしょうが、自主的には動かず結果出会いがないので、音楽体験はとても乏しいと思います。とても残念なことです。
ただ、とある人の歌というか声が、岩と岩の間を伝う一滴のしずくのように体の奥深くに入ってきたことがありました。テクニックではなく、波動が合ったというようなことでしょうね、おそらく。
私もここまで音を知る人たちと出会えて幸運だったと思います。
同質の原理、かな?みなさんのように訓練された身体なら、特にバイブレーションが同じならばさもありなんと思いますね。
ところで、以前みなさんが舞踏の稽古に出られるようになったと伺ったとき、どうしてそれまでご本人たちは舞踏に最もフィットする身体であることにお気づきでなかったのか、私は不思議でなりませんでした。
今回のトピック(も?)、とても興味深く拝見いたしました。
私は音楽は好きなのですが、TOMOKOさんのようには本当に豊かな音を聴いていないのだなあ、と思います。
豊かな音楽がわかるためには、漠然と聴くだけでなく耳を鍛えることが必要なのですね。。
ところで、私は自分の声があまり好きではありません。TOMOKOさんは話し声も実にきれいでいらっしゃるので、とてもうらやましく思っております。でも話し声も話し方も意識と訓練次第で変えることができるのならば、この年からでもチャレンジしてみたいと思いました。
またこの件について、ご相談させていただきたいと思います。
ありがとうございます。
いえいえ、私もかなり漠然と聴いております。ただ、今の自分の波長に合わないものも、勧められるままにとりあえず何度か聴いてはみるというところで。そういうところで、環境には恵まれているんですね。(ありがとうM氏、T氏)
メセニーはどなたにも聴きやすい種類の音楽ですけどね。
時々拝見するCDのタイトルや、クラシックがお好きなところからも、しろぶんちょうさんは質の良い音楽を好んで聴いておいでだなと思いますよ。
特にそれがソロでの音への表現へ向かってこなかっただけで、私が絵を選ばなかったのと同じでは。
声を褒めていただきまして、ありがとうございます。声は、意識すれば変えてゆけます。自分の声を好きになることは、自分をより好きになることだと。そうなりたいという方々のお手伝いができることがうれしいのです。
よろしければ、いつでもどうぞ♪
僕の場合多分に体調も関係してるような気がします。
合唱や自作曲で音作りにかかわってきたので
自然に関心が向かいますが、
でもここ数年、耳が閉じつつあって(苦笑)昔みたいにパーっと世界が開けるような感じ、なかなかしませんねえ。
パットメセニーは意識して聞いたことはほとんどないですが、僕はギターの音色が好きで、ジャズでは
ウェスモンゴメリーがお気に入りです。
私はまだウェスモンゴメリーは聴いていないそうです。もとギタリストの作曲家のAIBO-M氏が思いいれたっぷりに解説してくれました。
お仕事でお忙しいこととは思いますが、折角鍛えられたお耳は是非キープしてください。あまりにもったいない!
音の話、いろいろ共感しました。
いまは演奏する側から離れてしまいましたが、
metal hardRock AOR soul techno Electronica JAZZ FUSION J-POP 沖縄、、、
数えきれないジャンルにお気に入りの曲が沢山あります。
学生時代、metalが大好きだったころに、EarthWind&fireのコピーバンドに参加する機会があって、
そこから何かが弾けました。
自分はグルーヴしたいんだ!って。
それからはカッティングしかしないギタリストに
なってしまいましたが。
音楽のジャンルにかかわらず、
色々な物事にふれると、
アウトプットが豊かになりますね。
そうですか、ジャンル問わずいろいろお聴きになったのですね。
メタルからEarth Wind & Fireって一大転換でしたね(^^)
あの男性のファルセットは今も耳に残りますが、ギタリストさんは
カッティング奏法で有名な方だったのですね。なるほど。
そうですね、自分の方向性を定めるには
ジャンルを決めなくてはならないという考え方もありますが、
幅広くいろいろな物に触れて引き出しを増やすことは
表現を志す人には特に大切なことですね。