今日朝学校に着いたら、目の前を何かがよぎって一瞬固まった。
まぁそれは枯葉だったんだけど。
数ヶ月前に部屋の中にバッタがいたとき以来の驚きだった。
だっておかしいじゃないか、部屋の中にだよ?
ヤツは我が物顔で私の部屋の壁にくっついていた。
その時はまだそんなに驚いてなかった、だって実家で家の中にトカゲいたことあるもの。そのときに比べれば。
驚いて外に出そうと手を伸ばすと、ヤツはつつつ…と壁を上へと歩いていきやがった。
しょうがなくジャンプして捕まえようとする。
すると、ヤツはいきなりぶ~んと飛びやがった
ぐはっと私の心臓は止まった。一瞬。あれは絶対止まった。
跳ねたんじゃないんだよ、飛んだんだよ。
バッタって飛ぶの?
ヤツは次に天井の方へ止まりやがった。私はまだ激しく動悸する心臓を落ち着かせながら、近くにあったタオルを振り回してみた。
今度は、ヤツはぼとっと下へ落ちた。しかも机の上。
そのおかげで無事捕まえることが出来て、逃がすことも出来たけど、あの夜は大きなバッタに乗る夢を見た。
絶対一生忘れない、あの日の出来事は。
それからと言うもの、家の中に何がいるかわかったものじゃないと思い始めた。
もともと目の端に何かの気配を感じるようなことが度々あったので、それが敏感になってきた。決して霊感があるとかではないのだけど。
それで、最近ますます寒くなってきて、寝るときに首の辺りまで布団かけてるのに、妙にスースーするので毎晩同じ言葉を思い出す。
「あなたが今日1日で会ったものの中に人間や生き物とは違ったものがいるかもしれない。」
これは私が好きな作家さんが言ってた言葉で(本の表紙の裏とかに作者の言葉とか載ってるじゃないですかネ?)、正確ではないけどこんな言葉だったはず…。
それを思い出すとその日1日の事を思い出して眠れないときがある。
だって、くっきり見えてたら人間だと思うもの。分かりっこないじゃないか。
私の母上は、知り合いに霊感がある人たちがいるらしく、一人は感じるだけではっきりとは見えなくて、もう一人ははっきり見えるらしい。
そして、二人が一緒にいると、あそこに何がいるだのなんだのという話になるらしい。
私は見えないから、彼女たちに見えているものがどんなものなのかは見当もつかないが、見えなくてよかったと本当に思ってる。
(まぁ言うなればDグレで言うラビみたいなもんさ。で、母上の知り合いがアレンね。)
人間なのに、生き物じゃないものが見えるってどんな感じだろう?
彼女たちによれば、その霊たちと目が合ったり、会話をすると危ないらしい。
どういう風に危ないかはわからないけど。
二人が一緒にいた飲み会の席で、一人が個室の隅に違和感を感じたらしい。
で、はっきり見える人に言ったんだって。
「あそこが変な感じするんだけど」
すると、はっきり見える彼女は慌てて言ったらしい。
「あそこにおじいさんが座ってるから目を合わせちゃだめだよ…!」
怖っ
同じ場所にいても分かる人と分からない人がいる。
見える人が伝えたって、見えない人はきっと慌てるだけだけど、もし見えない私たちが無意識に目を合わせてしまったらどうなるって言うんだ
あぁもう怖い。
怖いことが頭から離れないときにお風呂に入ると、目を閉じられないって言うけど、私は開けることも出来ないよ…だって目の前の鏡に映ってたらと思うと怖いもの…。
怖くなってきたからもうやめよう。
あ、夏休みやキャンプの定番、怪談話してても霊は寄ってくるらしい。
みなさんもお気をつけて。
どうでもいいが、さっきから私の斜め横に座ってる二人組みが、大声でマニアックな話をしている…。パソコンからもマニアックな声が。
せめてパソコンの音くらい消せ、ここは公共の場だぞ
それからもう少し声のボリューム下げろ、この似非オタクが