信州・塩田平を臨む小さな山・山王山にこの「無言館」がある
第２次世界大戦では 多くの若人が戦場に散り
その中には真摯に研鑚し画家をめざしながらも
夢断たれて戦死した画学生も大勢いた
この戦没画学生慰霊美術館「無言館」を訪ねた
入館して まず目にしたひとりの画学生の「自画像」を前に立ちすくんでしまった
力強いその瞳が将来への希望に燃えている
あたら若い命を死に追いやる戦争の無残さが胸に重く 涙するばかりだった
画学生達がこの世に残した数々の油絵・水彩画・・
そして生前の彼等の青春の日々を物語る展示からは
戦争をする不条理が強く伝わってくる
戦争は してはならない！
国を指導する人たちこそ これらの展示を深い感性を持って見てほしい
涙しながら心重く後にした「無言館」は落葉の始まった雑木林の中に・・
そして眺めやる塩田平は晩秋の光に静まっていた
多くの犠牲者の無念さを心に 今の平和を大切にしたい
上田から別所温泉へと旅した
上田駅→信州新そばの昼食→池波正太郎真田太平記念館→タクシー
→大法寺（国宝・三重塔）→無言館→安楽寺（国宝・八角三重塔）→宿泊
北向観音堂→温泉町散策→別所温泉駅から上田電鉄乗車
古寺を巡る小さな旅・・信州への旅はいつ来ても心和む
大法寺三重塔（国宝）
安楽寺八角三重塔（国宝）
静かな山里に 静かに存在しているこれらの古い塔を見ていると
素朴にひたすら信仰に支えられていた いにしえの人達の心が思われる
寺の道には五百羅漢
帰路は別所温泉駅から上田電鉄に乗車
別所温泉駅の駅長さんです・・織物の郷らしく和服姿
観光地らしい心配りですね
上田線車内では 上田電鉄の方がハーモニカ演奏でサービス
・・乗客も演奏にあわせて 歌を唄って・・楽しい旅のひととき
民鉄のローカル線は こんなふうに工夫しながら頑張っているのですね
晩秋の沿線風景