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忘れないように……

映画館でのデジタル4K上映開始

2009-12-10 12:54:12 | 映画館
映画館で「デジタル上映」という文字を見かけるが、画質に関してはピンキリだ。フィルムを使わないで、デジタルプロジェクターによって上映されれば、すべてデジタル上映と呼べるからだ。このため、DVD並みやHDTV(地デジetc.)並みのものから、従来の映画館の35mmフィルム上映に近いものまである。

一番普及しているのは、テキサス・インスツルメンツ(略称 TI)の「DLP Cinema」だろう。たいていのDLP Cinemaは、解像度が2K(横2048×縦1080画素)の画像である(2003年にDLP Cinemaに2Kのチップが導入された)。DLPとはプロジェクタの方式のことで、DLP CinemaではないDLPプロジェクタの映画館もあるので注意が必要(DLP Cinemaを導入している映画館はDLP® Cinema® - 一覧 - TIを参照)。

7月10日からは映画館へのデジタルシネマ配信サービスまで始まった。NTTスマートコネクト社による「PURE CINEMA」(ピュア・シネマ)だ(日経BPのITproの記事NTTスマートコネクト社によるサービス概要)。個人的には、この画像はちょっと受け付けなかった(上映機材にもよるのだろうけど)。

そんな中、シネコンのT・ジョイ大泉(東京都練馬区)が、4K映像を上映できるプロジェクターを導入した。
T・ジョイ(東映グループ)が大泉にて導入した「SRX-R220」は、ソニーの「“CineAlta 4K” デジタルシネマ上映用」のプロジェクター。横4096×縦2160画素という4K映像が上映できる。
  • 国内初・DCI仕様準拠の “4K” デジタルシネマ上映システムを発売、ソニー、2007年4月25日
    独自開発の超高精細反射型液晶ディスプレイデバイス「4K SXRD (Silicon X-tal Reflective Display・写真)」の搭載により、フルHDの207万画素(横1920画素・縦1080画素)の4倍超・885万画素(横4096画素・縦2160 画素)での上映を実現。映像の基本3原色RGB(赤・緑・青色)毎に同デバイスを使用、豊かな色再現性共に、2000:1以上の高コントラストを実現しています。

CineAlta 4Kが日本で初めて使われたのは、TOHOシネマズ六本木ヒルズ・SCREEN 7での『スパイダーマン3』のワールドプレミア(2007年4月16日)。日比谷スカラ座(現・TOHOシネマズ スカラ座)での『バイオハザードIII』(2007年11月3日~)と、丸の内ピカデリー1での『ハンコック』(2008年8月23・24日、30日~)の劇場公開時にもCineAlta 4Kが使われており、上映を観ることができた。DLP Cinemaとはまた違った印象で、好みが分かれるように思った。

“CineAlta 4K” デジタルシネマ上映用機材は、今回のT・ジョイ大泉が映画館として国内初導入という。2007年5月1日から受注販売の開始から、2年半経ってやっと売れたわけだ。当初は、3年で1000台の国内出荷を目指していた(ITmediaの記事参照)が、映画館以外にはどのくらい売れたのだろうか。今後、映画館に普及していくかどうか、気になるところ。

デジタル上映の3D作品が公開されるようになり、上映館も増え、デジタル上映は広がっている。映画館側は、公式サイトのスケジュールや映画館場内などで、単に「デジタル上映」と表記せず、「2K」や「4K」といった画質に関する表記もしてくれるようになって欲しい(フィルム上映でも何ミリのフィルムか書いてくれるとありがたい)。

最後に、色んなデジタル上映を観たけど、個人的にはまだまだフィルム上映の映像の方が好きです。流れとしては映画館の上映のデジタル化は避けられないのだろうけど、「なくなるな、フィルム!」と言いたいです。

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