◆ニュースの深層
◎日本ユニシスの16年度決算
日本ユニシスの平岡昭良社長は16年度決算説明会で、中期経営計画の1つであるサービス型ビジネスへの構造変革が着実に進んでいることを強調した。その一方、中計の最終年度である17年度を当初予想の売上高3200億円、営業利益170億円を、売上高2900億円、営業利益160億円に修正した。計画を作成した3年前は「既存ビジネスは横ばいや微増」と読んでいたが、環境変化などによって減収となったことが響いた。
◎富士通のデジタルイノベーター
富士通が従来型ビジネスを展開する企業をデジタル企業に変革させることを支援するデジタルイノベーターの育成に力を入れている。背景にあるのは、SIと呼ぶ伝統的な受託開発市場から大きな収益を得るのが困難になってきたことがある。宮田一雄執行役員常務(デジタルフロントビジネスグループ長)は「今のビジネスで食える2025年までに変革できなければ、大変な状況になる」と危機感を持ち、構造転換を急ぐ考えを明かす。
◎富士通のものづくりデジタルプレイス
富士通は5月9日、製造業向けサプライチェーンのプラットフォームCOLMINAを発表した。もの作りに関する設計から製造、保守までのサービスを提供するもの。生産設備などのデータを収集するエッジ、プラットフォーム、サービスから構成されている。
◆IT最新事情
◎富士通の16年度業績
富士通の売上高が17年度に4兆1000億円に落ち込む見込みだ。16年度に比べて約4000億円も減収になるのは、富士通テンの株式売却などによる。同社売り上げを除けば、実質は横ばいというが、レノボにパソコン事業が売れれば、4兆円を割り込む可能性もある。ただし、営業利益率は17年度に4.5%に改善させる。