学会員の質問
日顕(上人)は、禅宗の寺に墓を建てた。それは謗法だ。
法華講員の答え
学会が問題としている墓は、日顕上人の御親戚が共同墓地内に建立された墓であり、何の問題もありません。また、たとえ他宗派の寺院の境内に建てられていたとしても、そのことと邪宗教の信仰とは無関係であり、大聖人様の教えに背く謗法行為でないことは日有上人の『化儀抄』を拝読しても明かです。
したがって、学会の主張は全くのいいがかりです。
日顕上人の御実家の墓は、日顕上人のお父様である日開上人が総本山大石寺の墓苑内に建立されました。
あなたのいう「阿部家」の墓地とは、日開上人の御兄弟で、福島在住であった阿部銀蔵氏の流れを汲む家のお墓であり、日顕上人から見れば御親戚の家のお墓です。
これ対し、学会では、あたかも福島県・白山寺の墓地が日顕上人の御実家のものであるかのように報道し、その上、日顕上人が新たに白山寺に墓地を建立したかのように吹聴しておりますが、それは全くの事実無根であり、捏造です。福島の阿部家が所有する墓地の所在は白山寺が管理する以前からの共同墓地です。
しかも、どの場所であっても、開眼供養を行うこと自体、謗法ではありません。総本山第九世目有上人の『化儀抄』に、
一、縦ひ禅念仏の寺道場の内なりとも法華宗の檀那施主等が之レ有らば仏事を受くべきなり云云。(富要一の七十三㌻)
とお示しです。たとえ他宗派の寺院・境内であっても、本宗の信徒が施主となり、葬儀や法要等の仏事の願い出がなされた場合、本宗の僧侶はその願い出を受け入れて、本宗の化儀に則った仏事を執行しても謗法とはならないと教えられております。
禅寺問題の発端
森田一哉理事長は平成3年9月29日、千駄ケ谷の創価国際友好会館で行われた本部研修会において
「次号の創価新報に掲載されるが、驚くことに日顕猊下は、福島市内の曹洞宗・白山寺にある墓地に墓石を新たに建立し、平成元年7月7日に自ら足を運んで墓参・法要まで行っている。墓には『為先祖代々菩提 建立之 日顕花押』と刻まれている。(中略)日顕猊下の振る舞いは、そうした信徒の純真な信心を踏みにじるものであり、強い憤りを禁じえない。」
と発言しました。この日の森田理事長の発言どおり、同年10月2日付の『創価新報』に、日顕上人の御親戚に当たる福島県福島市在住の阿部賢蔵氏(総本山第60世日開上人の弟の銀蔵氏から数えて4代目)が、平成元年7月、先祖代々の墓地に墓石を新たに建立したことに関しての卑劣な中傷記事が掲載されました。
墓石が建立された場所は村の共同墓地
日顕上人は、親戚の阿部氏より願い出の墓石のお題目を御染筆あそばされるに際して、福島の阿部家は実父である日開上人の生家でもあることから、その報恩の意味も兼ねて、建立の費用を負担しようと仰せられ、賢蔵氏ほか一同が、このお慈悲を有り難くお受けする形で墓石の開眼供養を願い出られたのであります。
白山寺の墓地は、三つに区分けされています。第一区画は明治時代からの村の共同墓地、第二区画は共同墓地の拡張部分に当たり、ここに阿部家の墓地があるのです。(阿部賢蔵氏の母・キンさんや、同所に墓を持つ方の話によると、この第二区画の墓地は第一区画の共同墓地が狭くなったために昭和24年に拡張造成されたもので、その折、阿部家もここに墓地を購入したとの認識であったが、事実は明治以来の共同墓地所有者に対する無償提供であったことが判明した)
現在、白山寺は第三区画の檀家専用の墓地については檀家にならなければ分譲しないが、第一・第二区画の墓地は開眼供養や塔婆供養について、宗派を問わないとしております。
村民の方々も、共同墓地が狭くなったから拡張したという共通認識を持っておられます。
その証拠として、白山寺の境内地域と、第一・第二区画の村民共同墓地との間は塀で仕切られ、第一区画・第二区画の墓地は寺院に関係なく、一般道から自由に出入りができるようになっています。
そうした状況であることから、日顕上人猊下は阿部家での法事を済まされた後で墓地に赴かれ、墓石の開眼供養をなされたのであります。
他宗寺院に墓地を持つ 学会員も謗法なのか
現在、創価学会員の中にも、本宗寺院のほか、他宗の境内地あるいは他の宗教団体が経営する霊園等に墓を所用する会員がいます。
創価学会以外の他宗教の墓園等に墓を持つことが謗法であるというならば、他宗教の施設内に墓を持つ会員はすべて謗法(現在の創価学会は謗法団体であるからどちらにしても謗法ですが)となりますが、それに対して創価学会ではどのような指導をしているのでしようか。
日達上人は、『化儀抄』の御文について、
「本宗の信徒が他宗の寺を借りて、葬儀、法要を行うことがあれば、行って葬儀や法要を執行すべきであります。ただしその場合は本宗の本尊を掛けて行うのであります」
と御指南されております。
要は、日蓮正宗の僧侶の導師によって儀式が執行されれば謗法とはならないことを教えられております。学会員も破門以前は、日蓮正宗の僧侶を導師として、他宗派の墓地で埋葬等の法要を行っていながら、破門されて以後、このことを問題とするのは明かな謀略です。