畑倉山の忘備録

日々気ままに

陸自が独断で海外情報活動 首相、防衛相に知らせず

2013年11月29日 | 国内政治
官僚機構は、文官・武官を問わず、政治家を信用しない。
ましてや一般国民を信用することはない。

「陸自が独断で海外情報活動 首相、防衛相に知らせず

 東京・市谷の防衛省。陸上自衛隊の秘密情報部隊「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班」(別班)が身分を偽装した自衛官に情報活動をさせてきたことが分かった。

 陸上自衛隊の秘密情報部隊「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班」(別班)が、冷戦時代から首相や防衛相(防衛庁長官)に知らせず、独断でロシア、中国、韓国、東欧などに拠点を設け、身分を偽装した自衛官に情報活動をさせてきたことが27日、分かった。

 陸上幕僚長経験者、防衛省情報本部長経験者ら複数の関係者が共同通信の取材に証言した。

 自衛隊最高指揮官の首相や防衛相の指揮、監督を受けず、国会のチェックもなく武力組織である自衛隊が海外で活動するのは、文民統制(シビリアンコントロール)を逸脱する。」

(共同通信)http://www.47news.jp/CN/201311/CN2013112701002047.html

天皇制国家主義・軍国主義の復活系譜

2013年11月28日 | 国内政治
<天皇制国家主義・軍国主義の復活系譜>
 いま韓国では、日本軍国主義という言葉が氾濫している。知らぬは日本人ばかり、といった状況である。靖国と歴史認識が深く関係している。それは中国においても連動している。アメリカのリベラル派も懸念を強めている。戦後否定された天皇制国家主義の台頭を裏付けている。しかし、多くの日本人は気付いていない。新聞テレビが報道しないためである。裏付けるように特定秘密保護法という「平成の治安維持法」が、自民・公明の連立政権と維新とみんなの右翼野党によって強行されている。国家安全保障会議の設置も、最後に自衛隊が戦争する集団的自衛権の行使へと突き進む。平和を欲する人々が2度と見たくない日本の軍国主義が、公然と芽を出している。その復活系譜を、この機会に簡単に振り返ることにする。

<A級戦犯の岸信介内閣>
 東條戦争内閣の財閥代弁官僚の岸信介商工大臣が、A級戦犯だというのに、あろうことか戦後に政界復帰、政権を手にしたことから、日本政治の中枢に戦前派が橋頭保を築いた。この驚くべき事実を可能にしたのは、CIAである。ワシントンの産軍複合体だ。ドイツでは全く想定できなかった事態である。
 自民党平和主義派の三木武夫は「全ての新聞が岸NOという社説を発表すれば、岸内閣は実現しなかった」と側近に語っている。ということは、既に日本の新聞の腐敗は、敗戦後わずか10年足らずで始まっていたことになる。
 このことに日本国民もアジアの民も鈍感過ぎた。日本軍国主義の種は、岸内閣によって列島にばらまかれた。この悪しき毒の種子を食べるヤギさえもいなかった。歴史の歯車は逆回転することになる。

<軍国主義者・中曽根内閣>
 軍国主義の仮面に布をかぶせた政権が中曽根内閣である。ここで日米同盟を口実に、改憲軍拡というラッパが高らかに吹くことになる。政権を担当するまで、自らの爪を隠した中曽根には、筆者も見事に騙されてしまった。駆け出しの新聞記者には、彼の策略を見抜く力量などなかった。
 第一、平和・軍縮派の宇都宮徳馬さえも騙された政治家の一人だった。中曽根によって靖国が公然と政治の舞台に浮上したが、新聞人も靖国が意味する恐怖の政治的中味を理解しなかった。
 中国の激しい反発で1回の参拝で止めることが出来たものの、安倍内閣を誕生させた小泉純一郎の6回に及ぶ参拝強行で、アジアの人々も慣らされてしまった。靖国こそが軍国主義復活の鐘だったのである。極右悲願の天皇制国家主義の台頭を意味していた。

<A級戦犯の孫の内閣>
 そうして岸の孫が政権を担当、1回目の政権に失敗するや、2回目の現在、ものすごい速度で軍国主義復活を裏付ける3本の毒矢を次々と放っている。一部の言論人は、慌てふためいているが、新聞テレビのトップが加盟している日本新聞協会を揺り動かす力がない。
 安倍内閣は、既に新聞テレビの社長連を抱き込んでしまっている。アベノミクスという円安政策による株式の行方ばかりを宣伝するおぞましい報道をして、茶の間の無知な日本人を騙している。
 驚くべき無知と無気力の日本人に、ひたすら衝撃を受けるばかりである。

<背後に財閥の復活と戦争>
 こうした理性を欠いた潮流の元凶は、日本の1%・財閥の意思なのだ。それは、財閥のカネに首を絞められてしまっている新聞テレビという、悲しい情けない実情を物語っている。
 このとこを何人の日本人が知っているのであろうか。戦前の軍部に屈した日本の言論界は、今日、平和と民主主義の憲法を手にしながら、財閥のカネに屈してしまっている。平和の民にとって衝撃的なことである。
 財閥は敗戦時、真っ先に解体された。侵略戦争の根源が財閥だったからだ。しかし、朝鮮戦争とベトナム戦争で復活、恐竜のような怪物に育ってしまった。
 彼らの資金で動く政党と政治屋ばかりである。財閥こそが法の支配者なのである。このことに法曹人さえも理解していない。偽りの学問を教える教育者・文化人には、御用という形容詞がついている。

<言論人の腐敗>
 言論人の腐敗の代表は、繰り返し訴えていることだが、軍国主義者の中曽根康弘や右翼の児玉誉士夫と提携して、自ら読売の階段を最上階にまで上り詰めたナベツネである。
 彼を宇都宮は生前「忘恩の徒」という最大級の言葉で非難していた。読売の中興の祖は、旧内務官僚の正力松太郎だ。正力はCIAの代理人で知られる。正力・ナベツネ・中曽根と岸人脈が、今日の日本の政界と言論界をリードしている。CIA人脈でもある。

<覚醒せよ!日本人よ>
 そんな極右を支援する財閥なのだ。筆者は、こうした腐敗構造を宇都宮から学ぶことが出来た。民意を反映する言論人・勇気ある言論人不在の日本だ。財閥のカネに屈する言論人が、あまりにも多すぎる今日の日本なのである。
 しかし、日刊ゲンダイは頑張っている。駅売りNO1の新聞で知られるが、生前の宇都宮は、国会事務所で購読していた。覚醒せよ!日本人よ!

(本澤二郎) http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/52054405.html