映画「羊の木」見てきました。ネタバレなしさくっと感想

いや～面白かった～…………。
これ明確なジャンル分けをしにくい作品ですね。
敢えて言うならヒューマンサスペンスホラーミステリー？（ってなんだ？）
まあいいや、面白いことだけは間違いないです。←ええ？

最初から最後まで、喉の先にナイフを当てられているような、じわじわとした緊張感が延々と続く。
この感覚がもうね。時間がたつのが早いんだけど長い。
最後まで気を抜けなくて、見終わってからぐったりとした心地よい倦怠感が襲ってきました。

スクリーンの中の空気が、景色が、『何か』が変、『何か』が奇妙。
でもその『何』はなんなのか、はっきりわからないまま物語は進みます。
そして結局『何』がなんなのかは最後まではっきりさせない、というか、見た人に委ねさせるように作ってある。
見終えたあと誰かと語り合いたくなるなること必至！

ひとつ思ったのは、人の先入観っていうのは根強いものがあるのだよなあということでした。
その先入観は本能からくるものもあって、一概に責められるべきものでもなく、難しい。

それにしても、錦戸亮と『普通』の相性のよさに拍手！
この『普通』は、「『普通』を笑いに見せる」や「『普通』を切なく見せる」ではないのだよね。
「『普通』を普通に見せる」が錦戸亮に最もハマる『普通』。
映画「羊の木」では、その最もハマる『普通』を思う存分スクリーンで堪能することができます。
そういや映画「抱きしめたい」もそうでした。感想はこちら→映画「抱きしめたい－真実の物語－」【ネタバレあり感想】

帰りの車のなかで、ずっと夫と感想を言い合っていました。語っても語っても尽きない。
ほか松田龍平くんの空洞の目とか、優香ちゃんの歪んだ色気とか、見所はたくさんあります。
キャスティングも演出も演技も素晴らしい。ぜひスクリーンで！