新しい耳鳴りの音か。

「お風呂が沸きました。給湯栓を閉めてください」と言われたので、
風呂場に行って給湯栓を閉めた。
パソコンの前の座椅子に戻るとまだ風呂の湯を溜めるゴボゴボ言う音が耳に響く。
風呂場に行って確かめたが給湯栓はちゃんと閉まっている。
座椅子に戻るとまだ風呂の湯を溜めるゴボゴボ言う音が耳に響く。
俺の耳には何の音が響いているのだ。

一気に涼しくなった。

猛暑日の朝は、マグカップ１杯分の湯が１分で沸いたのに、
今朝は砂時計の３分計の砂が落ちてやっと沸いた。
トーストも猛暑日の朝だと１分で焼きすぎたかなというくらい
いい色になってチーズも口の中やけどするくらいテロテロになったのに、
今朝は２分半焼いたのにもうちょっと焼きたいなという焼き色で、
チーズもさっぱり溶けてない。

歯と歯の間がどんどん広がっているらしい。

歯と歯の間にオクラの種がピッタリ挟まるとたいへん除去しずらい。
歯間ブラシで反対側から押さないと取れない。
シーシー息を吸ったり吐いたりしたぐらいじゃビクともしない。

そういえば、いつの間にか新聞取りに行く４時半ころ空は真っ暗だ。

さっき近所の神社へ朝の挨拶に行ったら、
西の高速道路の向こうに黄色い満月がしずむところだった。
ひょっとしてと社殿の上の空を見上げると、
左手にカシオペアのＭ型がくっきり見える。
筑波山みたいなＭ型。
その延長線上の北極星はまだ見えない。
振り返ると南の空にはオリオン座がでっかく見える。
急に短パンの脚がゾクッと冷える気がした。
すっかり秋空じゃん。
今日は晩飯食ったあと北の空を見上げて
北斗七星の柄杓がどんな角度かチェックします。

感心して毎朝「りっぱ」と声をかけている。

先週土曜から昼飯をサツマイモにしたら、
一息では踏ん張りきれず息継ぎして踏ん張り直さなきゃいけない
長大で健康そうな物件が毎朝出るようになった。
今朝のは、見てて１回じゃ流れないんじゃないかと思えるくらい
重量感があった。
キレがいいので、尻は３回拭けばＯＫだし。
（すいません温水洗浄便座じゃないんです）

レジで後ろに並んだ人が気付いただろうか。

家にいるので、Ｔシャツも短パンも裏返しで着てたんだけど、
ついそれ忘れて、そのままスーパーへ買い物に行ってしまった。
Ｔシャツは裏返しでもなんてことないのだが、
短パンは、白いポケットとか社会の窓の裏側のオレンジ色の布とか
ベロベロしてた。
財布も家のカギもリュックに入れたのがいけなかったな。
財布をポケットに入れようとしていれば、その時点で気付いたんだった。

ゴリラ風船。

中公新書の『辞書の話』を読んでいたら、
「或遭王難苦　臨刑欲寿終　念彼観音力　刀尋段段壊」
というのが出てきた。
これ、駒込富士神社のお祭に来てた、だみ声のゴリラ風船だよ。
だみ声でなんだかお経みたいなのを唱えながら風船をふくらませるおやじ。
当時は小学生で意味わかんなくて、
「爆走ーなんぐうりんぎょ六十周年ぴーかん念力とーじんだんだん年ー」
とかみんなで勝手にだみ声を真似してた。
爆走でも六十周年でも念力でもなかったんだ。
本には「法華経普門品、浪曲唄入観音経の三門博の名調子でなじみがあるかも」
のようなことも書いてある。
浪曲もお経も、小学生にはわからんよ。
「わくそうおうなんぐりんぎょうよくじゅしゅうねんぴーかんのんりきとうじんだんだんね」
だったのか。
５０年越しで腑に落ちた。

ようやくおしっこ漏れなくなった。

「尿漏れパッドは、トイレットペーパーじゃダメなんですか？」
「ちょっと危ない。漏れたとき、トイレットペーパーが溶けちゃうんよ」
「でもパンツ履いてるし」
「お化け屋敷のショボいミイラみたいに巻きついた状態になってしまうんよ」