次の絵はよく見る一枚で、百物語の「お岩さん」。
南北の「東海道四谷怪談」の一場面をそのまま描いたもので、北
斎の手にかかるとこの絵になる。破れた提灯にお岩の亡霊が映って
いる。
これは、長兵衛が簾の内側を覗き込んだ瞬間、幽霊を見てしまい
提灯を取って逃げようとしたところ、それがお岩の顔に代わったシ
ーンである。現代版ホラー絵だ。
それにしてもお岩さんの顔が無機質のロボットのように見えるの
だが・・・。
さて、展示会場にはなかった北斎・百物語の5枚目がコレ。中で
もコレが一番怖い。「しうねん」という題で蛇を描いた作品。蛇は
昔から執念の塊である。
描かれている位牌には「茂問爺院無嘘信士」の戒名があり、これ
を“ももんじい院むこしんし”と読む。ももんじい(百々爺)はモ
モンガとガコジの合体した人物で、こいつが原野に現れ行き交うと
必ず病に倒れるといわれている。
北斎の頭脳は、まさにコンピューターが搭載されていたようで、
タイムマシンがあれば北斎に会いたい。
(台東区上野公園内)
南北の「東海道四谷怪談」の一場面をそのまま描いたもので、北
斎の手にかかるとこの絵になる。破れた提灯にお岩の亡霊が映って
いる。
これは、長兵衛が簾の内側を覗き込んだ瞬間、幽霊を見てしまい
提灯を取って逃げようとしたところ、それがお岩の顔に代わったシ
ーンである。現代版ホラー絵だ。
それにしてもお岩さんの顔が無機質のロボットのように見えるの
だが・・・。
さて、展示会場にはなかった北斎・百物語の5枚目がコレ。中で
もコレが一番怖い。「しうねん」という題で蛇を描いた作品。蛇は
昔から執念の塊である。
描かれている位牌には「茂問爺院無嘘信士」の戒名があり、これ
を“ももんじい院むこしんし”と読む。ももんじい(百々爺)はモ
モンガとガコジの合体した人物で、こいつが原野に現れ行き交うと
必ず病に倒れるといわれている。
北斎の頭脳は、まさにコンピューターが搭載されていたようで、
タイムマシンがあれば北斎に会いたい。
(台東区上野公園内)