HPでは釣りしか扱ってないのですが、ブログでは格闘技も少し書いて行こうと思います。
格闘技をやっていました。
すべては猪木さんみたいになりたいという子どもの頃からの夢の延長でした。
結局は、体が大きくなかったらプロレスラーにはなれないのが分かりあきらめたのですが……。
私の最後の闘いは、それほど昔ではない2年前……。
インターネットで相手を募集し、夜に多摩川の土手で行なわれているという闇の喧嘩大会。
こんなマンガみたいなことが本当に行なわれていたわけですよ。要するに決闘ですよ。
これに参加することになったんです。
ある日、同僚が出てアバラを折られて帰ってきました。その喧嘩大会に出て。
ま、その仇討ちってことだったんですが、実は凄くナメていたんですよ。
もう、現役を離れて8年くらい経ってたとはいえ、相手は喧嘩自慢のお兄ちゃんなワケだし、人を殴って倒すことだけをひたすら「練習」していた私が負けるはずない!と。
みんなには、「コブラツイストかビクトル投げで勝つよ」と言ってました。
そしていよいよ当日。雨がパラつく多摩川土手にどこからともなくワケの分からん男たちが集まりだしました。
予想外だったのは、彼らがただの喧嘩自慢ではなく、ちゃんと練習をしている格闘家だったこと。「柔道家です」と語った男は、空手家のようなちゃんとしたキックを打つし、準備運動をはじめている男たちも何かしらの心得があるようなのです。中には某プロレス団体の練習生という男もいました。
名乗り出る方式で対戦相手が決まって行きます。第一試合は掴み合いから二人でもつれて倒れ寝転がりながら殴ったり関節ワザを狙うという展開でした。当然、マットなどではなく地面ですから下になった選手の背中ワズル剥けになり、最後は喉仏を肘で押しつぶすという残忍なワザで決しました。
そして第2試合。私が名乗り出てしまいました。相手は坊主頭で強面のふたまわりくらいでかい柔術家(その時は私はまだ坊主じゃなかった)。
実は、この時点でも舐めてました。現役時代は180センチ90キロなんて相手はザラでしたから。ところが……。
ドスン!
するどいキックが私の脇腹に入りました。あ、私ってどんな時も緊張ってしないんですが、この時も全然してなくて、蹴られてびっくりしたくらい。
……へえ、こんなに本気でやってくるんだ……って思いました。
これじゃあ、ふざけてたら痛い目にあうな……せっかく、コブラツイストで勝とうと思ってたのに……。
そこからは、観客には申し訳ないですが(私はエンタテイナー精神が旺盛なのでw)、ひたすら地味な攻撃に徹しました。相手のキックやパンチに対してカウンターをとっていくという堅実な闘い方。だって負けたくないし、怪我したくなかったんだもん。
すべての攻撃にカウンターを合わせられた相手は足を引きづりだしました。「このまま終わっったらつまんないなあ」私に余裕が出てきてました……そう思った瞬間、相手がタックルに来たのです。瞬間的に首を絞めました。力を込めれば終わってましたが、「最後はかっこ良く」と色気を出して、自ら回転してビクトル投げ! さすがにスタミナ切れてて形は崩れたけど、そのまま膝十字固めを極めました。相手の膝から久しぶりに聞く関節が壊れるイヤ~な音がして試合が終わりました。私の格闘家としての最後の試合は勝利で終わりました。あ、闇の喧嘩大会では伝説の男ってことになってるんだってw オレって強いし、カッコイイなwww
その後、なんか中学生が決闘罪で補導された事件があったため、この喧嘩大会も開催されなくなったとか。
ちなみに写真は、私の膝十字が決まった瞬間。ガチンコの試合で使ったのはこの時が初めてです。