シノワレコード

女性Vo60sサイケガレージ的Indiepopバンド"シノワ/shinowa"のGtヒラタによる色々レビュー&世間の話題

ライブ日記 concentrate on popping!

2011年03月31日 | indiepop80's
3/29に山口市の湯田温泉のOrgan's Melody にライブを見に行ってきた。
「アナログな出会い」というイベントで出演は出演順に

Babo caTs
クラムラッツ
concentrate on popping(京都)
とんちピクルス(福岡)


Babo caTs は何度か見たことがある女の子四人バンド。楽しさを聴き手に強制してるわけではなくて、自分たちが楽しいからどう?みたいな屈託ないステージがいつも好印象!
ドラマーさんはシノワと先日対バンだった「月見ジャブ」というバンドのVoさんだと思うけど、彼女には光るものがある感じだ。ドラムの叩き方がかっこいい。

クラムラッツは今日はドラムなしのプロジェクターで映像を映しながらのライブ。とっても真面目に音楽に向き合ってる感が伝わってくる、爽やかなたたずまい。
ちなみに今回のイベントはクラムラッツのVoの石川さんの企画ということです。こちらもベースの女の子がとってもいい音を出してます。


さて、今回のライブの目的は念願の concentrate on popping という女の子三人組のバンド。
http://www.myspace.com/concentrateonpopping
http://twitter.com/c_on_p/
Organ's Melody のwebのライブスケジュールにはリンクが張ってあって、遠くから来るバンドの音源はよく試聴するのだが、このバンドはちょっと衝撃だったな。
で、結果、ライブは本当に素晴らしいという以外の讃辞が見つからない感じだ。
正直近年では call and response、Rubies に次ぐ感動具合と行っても過言なし。

まあこういう讃辞もちょっと漠然としてるので、どう素晴らしいのかを可能な限り具体的に説明します。
concentrate on popping はプロフィールなんかは知らなかったのだが、閃光ライオットというコンテストで注目されたそうで、映画 ソラニン に曲を提供しているそうだ。

どちらかというとメジャーの爽やかなフィールドで活躍するバンドだと思うのだけど・・・今日見た限りはやはりというべきか、あの Everything But The Girl のトレイシー・ソーンの Marine Girlsとか、デブシー嬢の Dolly Mixture とか その他諸々あるいわゆる80'sのイギリスの女性インディーポップバンドの感覚とセンスに、ご本人たちはおそらくベタベタには狙ってないと思われるのだけどかなり通底してる。
このミッシングリンクは奇跡的な感じに近い。つまり、これらのバンドにほぼ肉薄している実力とセンスを持っているんだろう事が分かる。
つまりはあの時代にライブを見てみたいバンドのライブが、なんと今日見れたというような感覚に陥った。

こういう感じのとこで活動もして行けば、かなりそういう層に受け入れられそうだ。
だけど、悪く言うとそのネオアコ的なところは閉じられた世界なんだろう。彼女たちはそういう部分と、もっとポピュラリティのあるとこの狭間にいる天然にきわどい感じがまた素晴らしい。

三人は仲も良さそうで、息もあっていて、曲の緩急やキメの部分がしっかりしている。
ジャジーでナインスっぽい音を多用したようなギターさんはディレイの使い方も上手いし、カッティングのパターンで曲にメリハリが付けられる素晴らしいセンス。これが意外と難しいんだな。
ベース&ボーカルながらもラインが小気味よいし、うたも良い。ドラムの力の入り具合もよいし、さらにはドラムさんによるコーラスはメインVoとの声の相性が抜群で、ハモリのコード感も気持ちよく、さらに独特な質感だ。
三人の音が見事に立ってて、かつほどよく間のある感じは見事に調和してる理想的なアンサンブル。
なおかつ曲も多彩でフリーデザインとか Wendy & Bonnie みたいなジャズポップっぽい感じもあるし、楽器アンサンブルの間のうたの言葉の入れ方もまた理想的。
また好みなのが、ただ綺麗にまとまっているわけではない適度なゴツゴツ感が残ってることだ。これはリスナーを揺さぶるもっとも大事な部分だ。

むしろ、ご本人たちが自分たちの良さをどれだけ理解しているのかが怪しいというくらいのすばらしさである。
オルガンに来れる範囲の方で前述のようなバンドが好きなのに今回 concentrate on popping を見れなかった人はちょっと残念な感じかもです。
また再び来てもらえるように願いましょう!

いやーこのバンド期待以上で本当に見れて良かった。デモCDも買えて良かった。
なんと concentrate on popping の みなさんはまだ21歳なんだとか。もう素晴らしいの一言。シノワと対バンさせてもらえないかなあ。Kアニキもきっと好きだろう。
是非このメンバーでの末永い活動を期待したいし今後の活動も追っかけよう。
もちろんこれからさらに延びしろがあるバンドだろうから、さらに期待が持てるのだけど、今の段階でのライブを見れたことは幸運だったなと心から思う。

早くどっかのレーベルから正規CDが出ないものだろうか。
仮に concentrate on popping と Bitter Cherry Jam の2マンライブがあれば、遠方でも何が起こっても行くだろうな。

ちなみに concentrate on popping の 曲間やMCが、ユルユルのグダグダで、山口的な感覚ではちょっと珍しい感じだったのかなと思う。
山口のバンドはMCとかまでわりときちんと考えてて、ステージングなんかもかなり綿密に練られてたりする。
僕らもわりとそうだけど、関西はこんな感じでライブをするバンドが多いもので、良い意味ではナイスフェローなんかを思い出す。
自分らも山口でライブをするようになって、曲間には気をつけるようになったものだ。


最後はとんちピクルスさん。名前はよくお見かけする方だけど、初めてだった。
いい意味でタモリ俱楽部的な感覚のステージングとセンス。こちらも文句なしに良かったです。

最後にドラえもんと三十年後ののび太みたいな曲をされていたが、これは真剣に泣きかけた。
来場の中には大学生の方が多かったと思うが、就職して2~3年目くらいになれば本当にこの歌詞の意味がリアルに響いてくるだろうと思う。
自分にはこの歌詞の世界が100%理解できた。だから泣きかけた 笑


最後にいつも車を停めてたYBなんですけど、容赦なく施錠されるようになったようで、結局車で帰れなかった。
縁ある方々、今後気をつけられて下さい。
でもあまりにもいいイベントだったので、このアクシデントによって人生の陰陽バランスが保たれたというべきだろうな。


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