自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

KATHMANDU2日目-3 教育施設

2009-05-15 06:57:36 | チベットの子どもたち
夕方に子どもたちが学校から施設に帰ってくるので、それに間に合うように、尼寺を出ます。

カトマンドゥでの移動手段は、タクシーかバス。
バスといっても、ハイエース16人乗りに、20人以上乗り込むような感じで、初めて訪れたボクに乗れるはずもありません。


タクシーで、教育施設へ。
道路は排気ガスとほこりで充満していてマスクなしではとても呼吸ができないほど。
ちょうど子どもたちがハウスに帰ってきたところにタクシーが到着。
初めて見るボクの顔を見ても、ニコニコ笑ってタクシーの周りに近づいてきます。



子どもたちは、生まれて始めて「学校」に通い始めたばかり。
4歳から9歳までの11人が元気よく(何人かは鼻水をたらしながら)迎えてくれました。



リビングルームに座ると、すぐにボクの隣に座ったのが、ダワ。
女の子で9歳。

とても人懐っこく、みんなのお姉さん役みたいです。英語を少し話します。
女の子は全部で6人。

リビングのテーブルに、ノートを持ってきてすぐに宿題です。
ボクが持ち込んだ画材がいっぱい入っているダンボールの箱に乗って遊んでいるのは、タチェンとドルジェ。男の子たちはまったく勉強しようとはしていません。

続々と11人の子どもたちがリビングに集まってきて、大騒ぎです。

ハウスキーパーのご夫婦(元々二人とも僧と尼僧だったそうです)が、ボクにプージャ(多分こんな発音だったともいますが、チベットのお茶です)とビスケットを出してくださいました。



さて、子どもたちがそろったところで、いよいよ段ボール箱開封。
子どもたちは、目を輝かせながら覗き込んでいます。

あけると、そこには、皆さんからいただいた新しい鉛筆やら色鉛筆。消しゴムに水彩クレヨン。ノートにレポートパッド。折り紙にボールペンも。そして、山ほどの画用紙。

一人ずつ手渡されたクレヨンをとてもうれしそうに受け取っていました。
子どもたちは、何を描き始めたと思いますか?

文字です。
絵ではなくて、チベットの基本文字。
生まれて始めて通い始めた学校で習った文字を書いていたのです。


しばらくして、ボクがグチャグチャ描きをはじめると、子どもたちもグチャグチャし始めます。クレヨンをたたきつけたり思い切り強く塗ったり。

アートを使った発散の始まりです。

写真を撮る暇もなく、とにかく次から次に画用紙を贅沢に使いながらクレヨンを塗りまくりました。水彩クレヨンだったので、ダワに水を持ってきてもらって、ボクが塗ったクレヨンを指や手で延ばします。

どうやら、かなり気に入ったみたいで、子どもたちはそれでずっと遊んでいました。



あっという間に、時間が過ぎ去りました。
名残惜しかったけど、子どもたちの真っ黒な瞳と、かわいらしい笑顔。
寂しそうな顔や、泣き顔。
一緒に歌ったABCの歌声。



このまだ小さな子どもたちは、全員が自分の足で、何日もかけてヒマラヤを徒歩で越えてきたのです。
親から送り出されて。

そして、この子どもたちの教育と人生に責任の立場をとった「Cさん」。


そんな子どもたちに「ボクが何かをしてあげられる」とは、とても思えません。
ただ、ボクと子どもたちとの出会いは、ボクの心の中に、「種」を残したことは間違いのない事実です。

ホテルに帰ってから、子ども未来やクエストの卒業生が、このハウスでアートセラピーを定期的に提供している様子をうつらうつらしながら描いていました。

現在の子ども未来のアートセラピー教室は、ほとんどが毎月1回。
そうか・・・・ということは・・・2人のセラピストが、毎月順番に教育施設に行けば・・・・ソレモデキナイコトデハナイカモシレナイ。



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