【口語訳】列王上
11:6 このようにソロモンは主の目の前に悪を行い、
父ダビデのように全くは主に従わなかった。
1.最大の危機
①「人は成功によって試される」
という言葉は人生の真相を穿っています。健康に恵まれた故に不摂生して命を縮めたり、事業に成功したとき肉の誘惑の罠に陥ったりする例は枚挙にいとまがありません。アダムとエバも、エデンの当初は、未開拓地を耕し作物を育てる事に忙殺されていましたが、やがて十分な収穫が見られるようになったとき、悪魔が忍び寄り、恐ろしい誘惑を仕掛けてきました。
ソロモンも例外でなく、国が栄え、必要が全て満たされるに及んだとき、罪の種が芽を出し大きな誘惑となったのです。政略結婚という優れた知恵で周辺諸国との保全を確保したその成功が彼の落とし穴となったのです。エルサレムに招き寄せた、国々の王女たちが、ソロモンを異教の宗教に巻き込んだからです。彼も最初からその危険性を自覚していましたが自分の知恵と理性でコントロール出来ると考えていました。しかし年を経る毎に、従い体力と気力が衰え、良心も鈍化し、次第に彼女達の影響を拒み切れなくなったのです。そして主の目の前の異教と同化するという罪を犯し、主への純粋な思いが分かたれ彼の王国も分裂の危機に置かれたのです。息子のヤラベアムの時にその罪の結果を刈り取るのです。
②彼は自分
が罪の蟻地獄に巻き込まれていく苦悩の中で、欠けていた最大の知恵に気づいたのです。後年著した箴言の中でこう吐露しています。
【口語訳】箴
2:19 すべて彼女のもとへ行く者は、帰らない、また命の道にいたらない。
3:7 自分を見て賢いと思ってはならない、主を恐れて、悪を離れよ。
1:7 主を恐れることは知識のはじめである
この気づきを最初から持っていたらソロモンは生涯勝利者となれたのです。「主を恐れる」とは罪を恐れ、自分が弱い者であることを認めて飢え乾いて主を求める心です。それこそ、最大の知恵であると気づいたのです。全ての知恵の初めに置くべき知恵、それが主を恐れる心だと戒めたのでした。
誰でも、弱さと欠陥を自覚しているときは謙り主を求めます。でも成功した後も謙遜であり続けられるでしょうか。神の恵み無くして殆ど不可能でしょう。ですから神はその弱さを覆おうとして下さるのです。アブラムにその例を見ます。
2.メルキゼデクの祝福
①数万という敵に
たった318人の部下を引き連れて、甥のロト救出作戦を試みたアブラムは命がけでした。しかしアブラムは一人の犠牲者も出さずに、奪われた全ての物とロトとを救出したばかりか、戦利品まで携えて帰還したのです。まさに大成功の凱旋でした。ソドムの王はシャベの谷、すなわち王の谷に出て彼を迎えたのです。当然、318人の兵士達はヒーロとして賞賛され、指導者アブラムを成功者として賞賛したでしょう。多くの戦利品もその対象でした。肉的には、この上もない好ましい経験が待っていました。しかし、其処には大きな誘惑が潜んでいました。それは成功経験が彼らの神になり、戦利品が最大の信頼対象になってしまう危険があったからです。それは、霊的な偶像礼拝の罪にあざなう道であり、成功者だけにある恐るべき誘惑です。神はアブラムをその誘惑から救いだそうとされました。ソドム王がアブラムを迎える前に、祭司であるメルキゼデクを遣わし、上からの祝福を届けられました。
②メルキゼデク
はアブラムに勝利ではなく与え主である神を崇めるべきことを強調したのです。その勧めを受け彼の心は秋空の様に澄み切りました。深い感謝を覚え、その応答として戦利品の十分の一を捧げたのです。貴方が什一を捧げるのは、自分の人生の支配者は慈しみ深い主である事を認め感謝する為です。それが貴方を貪欲と偶像礼拝から守り、貴方の魂を限りない平安に導くのです。そして、イエスキリストこそ現代のメレキゼデクです。この方を認め敬い従う心こそ、罪と悪魔から貴方の人生を守るのです。さらに貴方を神との平和に導き神を喜ぶ人にするのです。この知恵こそ知恵の中の知恵である事を受け止めなおしましょう。
成功の時も、失敗の時も、主を神とする心が貴方を生涯の勝利者にしてくれるのです。この知恵を下さった神の御名を崇めるなら、貴方はソロモンに勝る人生を歩めるのです。感謝と共に祈りましょう。
<祈り>
どんなに知恵に満たされて成功したからと言って高ぶる事がないよう私の魂を守ってください。最も尊い知恵である、主への信頼をより深いものに出来るよう助けてください。そして、
生涯の勝利者にしてくださるよう信じて祈ります。
アーメン。
11:6 このようにソロモンは主の目の前に悪を行い、
父ダビデのように全くは主に従わなかった。
1.最大の危機
①「人は成功によって試される」
という言葉は人生の真相を穿っています。健康に恵まれた故に不摂生して命を縮めたり、事業に成功したとき肉の誘惑の罠に陥ったりする例は枚挙にいとまがありません。アダムとエバも、エデンの当初は、未開拓地を耕し作物を育てる事に忙殺されていましたが、やがて十分な収穫が見られるようになったとき、悪魔が忍び寄り、恐ろしい誘惑を仕掛けてきました。
ソロモンも例外でなく、国が栄え、必要が全て満たされるに及んだとき、罪の種が芽を出し大きな誘惑となったのです。政略結婚という優れた知恵で周辺諸国との保全を確保したその成功が彼の落とし穴となったのです。エルサレムに招き寄せた、国々の王女たちが、ソロモンを異教の宗教に巻き込んだからです。彼も最初からその危険性を自覚していましたが自分の知恵と理性でコントロール出来ると考えていました。しかし年を経る毎に、従い体力と気力が衰え、良心も鈍化し、次第に彼女達の影響を拒み切れなくなったのです。そして主の目の前の異教と同化するという罪を犯し、主への純粋な思いが分かたれ彼の王国も分裂の危機に置かれたのです。息子のヤラベアムの時にその罪の結果を刈り取るのです。
②彼は自分
が罪の蟻地獄に巻き込まれていく苦悩の中で、欠けていた最大の知恵に気づいたのです。後年著した箴言の中でこう吐露しています。
【口語訳】箴
2:19 すべて彼女のもとへ行く者は、帰らない、また命の道にいたらない。
3:7 自分を見て賢いと思ってはならない、主を恐れて、悪を離れよ。
1:7 主を恐れることは知識のはじめである
この気づきを最初から持っていたらソロモンは生涯勝利者となれたのです。「主を恐れる」とは罪を恐れ、自分が弱い者であることを認めて飢え乾いて主を求める心です。それこそ、最大の知恵であると気づいたのです。全ての知恵の初めに置くべき知恵、それが主を恐れる心だと戒めたのでした。
誰でも、弱さと欠陥を自覚しているときは謙り主を求めます。でも成功した後も謙遜であり続けられるでしょうか。神の恵み無くして殆ど不可能でしょう。ですから神はその弱さを覆おうとして下さるのです。アブラムにその例を見ます。
2.メルキゼデクの祝福
①数万という敵に
たった318人の部下を引き連れて、甥のロト救出作戦を試みたアブラムは命がけでした。しかしアブラムは一人の犠牲者も出さずに、奪われた全ての物とロトとを救出したばかりか、戦利品まで携えて帰還したのです。まさに大成功の凱旋でした。ソドムの王はシャベの谷、すなわち王の谷に出て彼を迎えたのです。当然、318人の兵士達はヒーロとして賞賛され、指導者アブラムを成功者として賞賛したでしょう。多くの戦利品もその対象でした。肉的には、この上もない好ましい経験が待っていました。しかし、其処には大きな誘惑が潜んでいました。それは成功経験が彼らの神になり、戦利品が最大の信頼対象になってしまう危険があったからです。それは、霊的な偶像礼拝の罪にあざなう道であり、成功者だけにある恐るべき誘惑です。神はアブラムをその誘惑から救いだそうとされました。ソドム王がアブラムを迎える前に、祭司であるメルキゼデクを遣わし、上からの祝福を届けられました。
②メルキゼデク
はアブラムに勝利ではなく与え主である神を崇めるべきことを強調したのです。その勧めを受け彼の心は秋空の様に澄み切りました。深い感謝を覚え、その応答として戦利品の十分の一を捧げたのです。貴方が什一を捧げるのは、自分の人生の支配者は慈しみ深い主である事を認め感謝する為です。それが貴方を貪欲と偶像礼拝から守り、貴方の魂を限りない平安に導くのです。そして、イエスキリストこそ現代のメレキゼデクです。この方を認め敬い従う心こそ、罪と悪魔から貴方の人生を守るのです。さらに貴方を神との平和に導き神を喜ぶ人にするのです。この知恵こそ知恵の中の知恵である事を受け止めなおしましょう。
成功の時も、失敗の時も、主を神とする心が貴方を生涯の勝利者にしてくれるのです。この知恵を下さった神の御名を崇めるなら、貴方はソロモンに勝る人生を歩めるのです。感謝と共に祈りましょう。
<祈り>
どんなに知恵に満たされて成功したからと言って高ぶる事がないよう私の魂を守ってください。最も尊い知恵である、主への信頼をより深いものに出来るよう助けてください。そして、
生涯の勝利者にしてくださるよう信じて祈ります。
アーメン。