Bread of Life

ディボーションタイムを助ける聖書講解

第3週 ソロモンの知恵3 「知恵は不可能を可能に」

2015-10-21 09:47:52 | Weblog
【口語訳】列王上
3:1 ソロモン王はエジプトの王パロと縁を結び、パロの娘をめとって
ダビデの町に連れてきて。

1.出来るに置き換える
①侵略で国を
富ませるという古来の図式以外の道があるなら、流血なしに目的を果たすことが出来ると信じたのがソロモンでした。彼は不可能の壁前であきらめを選択する代わりに知恵を求めたのです。その答えが1列3:1です。南のエジプトを交易の相手として手を結ぶことを考えたのです。エジプトを侵略で制圧するのでなく婚儀によって親戚となることで目的を果たしたのです。アフリカの大国とパレスチナの小国とがどうして対等に渡り合えたのか、それは、当時エジプトは最盛期を過ぎ、衰退期にあり打開策を模索していたこともあって、ソロモンの申し出を渡りに船と考えたからだと考えられます。衰退期とは言え、エジプトは依然として優れた穀倉地帯でした。彼らが穀物を用いて北の諸国と交易できる橋渡し地点がイスラエルです。その地域に平安が保証されるなら交易通路が確保でき、エジプトとバビロンとの交易、ギリシャ諸国との交易が無限に広がるのです。イスラエルは莫大な通行税を得ることが出来ます。ソロモンは侵略の為にではなく、平和の維持を目的とした軍備を拡大したのです。
②この驚くべき
常識の変革と言うべき知恵をソロモンはどこから得たのでしょうか。きっと父ダビデの時代から親交が厚かったヒラム王から学んだと考えるのが妥当です。ヒラム王は地中海貿易の仲介者として莫大な富を得て、国を建て上げていました。ソロモンはそれに倣い軍事立国ではなく商業立国を目指しました。その結果、多くの若者達の血を流すことなくGNPは向上したのです。ソロモンの知恵は当時の不可能を可能に変えたのです。
彼から私達は簡単にあきらめない生き方を学ぶことができます。例え貴方に信仰があっても、その信仰を働かせ始めると、必ず壁にぶつかります。それは、貴方が前進した証拠ではありますが、其処で立ち尽くすだけならば、信仰は殆ど真価を発揮できません。そのあきらめを超えて前進したいと願うなら知恵の出番がやって来ます。信仰ではなく知恵が超えさせてくれるからです。

2.「出来ない」を「出来る」に
①それには、
まず「これを超えるのは自分には無理、出来ない」という文章を「出来る」に変えなくてはなりません。なぜなら心の中で「出来る」と言わない限り信仰は動き始めないからです。ソロモンは「戦争で富ませられないなら、別の方法で富ませれば良い」と言い変えたのです。ならば別の方法を見つければ良いと考え直し、探し始めたのです。聖書には「探しなさいそうすれば見い出す」との約束があります。その祈りが捧げられたとき、彼の目が開き、助けてくれる人物が見つかりました。それがヒラム王でした。
②嘗てアメリカ大陸
横断鉄道を敷こうとしたとき掘削に予想外の費用がかかり、肝心の線路を引く費用が半分しか残らなくなりました。でも彼らはあきらめないで、今までにない方法でなら可能だと信じたのです。そして、生み出されたのが、単線で機関車を往復させるというとんでもない方法でした。問題は上下線の列車が途中でぶつかるのをどうして回避させるかでしたが、幾つか回避線を設けることで乗り越えることが出来、鉄路の半分の費用で横断鉄道が完成を見たのです。
私達はキリストの救いにそれを経験しています。つまり、どんなに、人が努力しても神の義を満足させることが出来ないことが、旧約時代の長い歴史の結論であり、人が義とされる道は閉ざされました。しかし神は全く別の方法で、罪人が義とされる道を造られたのです。罪のない神が人となって人の中に来て下さり、その一人子イエスを身代わりに罰することにより、罪を見過ごしに出来ない神の義と罪人でも許される道が開かれたのです。この神の信仰知恵にかなった信仰をもつよう主は命じられした。
③勿論、信仰には
神に任せるという領域があります。でも、可能になる領域でありながら、あきらめと不信仰によって知恵を求める事もなさずに問題の前で、ただ引き下がるだけなら何の為の信仰でしょうか。その愚かさにより現されるべき神の栄光が埋もれていたり、救われるべき魂が滅んでいくとすれば残念だけで済まされません。
今一度、知恵と信仰は共にあるべきであり、片方だけで、同じところをぐるぐる回る車輪の様になっていないか厳しく反省し、気づきが与えられたなら、悔い改めて祈るべきではないでしょうか。主はそれを喜んで近づき貴方の霊の目を開き、今まで見えていなかった道を見させて下さるでしょう。

<祈り>
知恵によりあきらめから解放してください。従順と不信仰を混同する
愚かさから救ってください。主の喜ばれる良き実を豊かに結べるよう、
優れた知恵を届けてください。信じて祈ります。
アーメン。