千秋小梅日記

コミティア参加サークル「千秋小梅うめしゃち支店」を運営する小津端うめからの連絡、雑感、感想などです。

コミティア117ありがとうございました!

2016年08月25日 18時18分01秒 | 創作

コミティア117参加してきました。

寄って下さった方、見て下さった方、買って下さった方、おやつを下さった方、本当にありがとうございました。

この日を楽しみにして買った本、新規開拓を目指して買った本、色々買いました。それでも漫画スペース全部は回りきれなくって悔しかったです。

イベント後の疲れが今回中々取れないので簡単に。

「長編部」で目に留まって買ったのはSho-on「10th」。高校生たちの行動がとっても自然に受け止められて、「あぁ、まっすぐでいいなー」と嬉しくなっちゃいます。とは言え、これからの展開はきっと辛いんだろうなぁという雰囲気で心がざわざわ。そして絵が上手い。登場人物の肉感が行動の自然さと相まってとても生きてるっぽい。うぅ、いいなぁ。

「長編部」繋がりではRIMLANDさんの「別冊FD」。第2部とか3部とか4部のことで流石に覚えてないことがあるな、と読み返して気づきます。そして終わりまでの構成が明らかに。あぁ、終わりがあるのかー…とちょっと寂しい。いや、未完は嫌ですけど。あと、最後の方に世間での長期連載となった人気作とFDの期間の比較があって、その自虐さに笑いました(笑)。いや確かに長いですが、読む価値ある作品ですよ読んでない方。

部活動と言えばまるちぷるカフェ、なかせよしみさんの「紙・電子書籍同時発行」。「漫画の先生ep5」は新展開。これからどうなっていくか楽しみなところでおしまい。最近のなかせさんの作品は引きが強い。この作品の中で主人公が頭を抱える所、読んでいて「あ、自分はこれよくあるんだよな」とものすごく恥ずかしくなりました(笑)。創作者は一度は身に覚えがあるような恥ずかしさ。どんなところか気になる方は電子書籍でご確認を。「徒歩で5分の別世界」は「いとしわが家」という短編が良かったです。これは説明するより漫画を読んでほしい。

砂虫さんの本は現在妻に貸し出し中(ファンなので)。きっと近日中、うちにある梅酒を使ってなにか料理を作り出すんじゃないかなぁと思っています(^_^;)

web時代からの友人でいつも合同参加のはねむすオフライン「クロネコ喫茶ハチワレ」は「まかないこむすめ」番外編ともう一本黒猫ネタの短編。相変わらずもふもふとしています。今回のは1年前くらいの作品だったので、また新刊が読みたいです。

そのはねむすオフラインのざちおさんが楽しみにしていたのがはしくれ工房「戦え!BIG‐LADY」笑わせてもらいました。はしくれさんの描く人物は悪役でもどこかいい人なところがあって、そこが好き。

うーん疲れてきた…

pastime cafe「かんぴょう食べたいか?」夕顔を見てかんぴょうを夢見る子供たちの話。いや、かんぴょうそんなに好きかお前…とつっこみながら読んでいました。いつもの通り安定した作風。いつか自選集作ってほしい。そしていつも思うけどお年寄りの描き方が上手い。

tito、しば太さんの「四百四病の外/around the seacret」二つのお話が入ってます。どちらのお話もとても良かったですが、特に推しは「around~」。ザバダックの同曲から題を取ったそうですが、私もあの曲昔から好きです。ファンタジー世界で介護、という設定がすごい。思いつかないよそんなの。死と性と不浄と愛が入り混じった話をわずかなページにつめこんで結晶にするような作品。どうにも不十分にしか描けない自分から見るとかなわないなぁ、といつも思います。

アイカラッカ「ゆきのしんぞう」は冬の話。新刊「まるで星のような」は夏の話。表紙がそれぞれの季節を思わせるので、並べると夏と冬をいっぺんに味わえる気分。いつものアイカラッカ。このすっきりとした画面、憧れます。新刊の髪の長い主人公の造形がツボ。

みちのくに続いて購入したのがびりおんみくろん「FOURTEEN」3部作の1作目で謎がまだまだ沢山。突拍子のない人物と展開に良い意味で吃驚させられます。

アトリエそねっと「荒磯の姫君」上巻だけ買ったんですけどね、嫌な予感したんだけどね、中下巻買ってくれば良かった(T_T)。面白いです。小説は最近あまりに読み慣れていないため、長編読み通せるか自信なくて上巻だけにしたんですが、失敗したなぁ。

以降は今回初めて見かけた、買ったサークルさん方(あ、Sho-onもでした)。

絵に惚れて買った南志都「こいするめ」。2巻まで出てましたが、話がまだ始まったばかりで、先が気になります…。

P&Rで惹かれて買ったWATTS TOWER板倉梓「爆弾処理をする男の話と、相棒の少女ロボットの昔話」。ああー、これぞコミティアーと思いました読んだとき。ジャンル分け困難、色んな側面を持っていて、懇切丁寧じゃないし、必要な描写のみで出来ている、厚くないけど深い漫画。こういうの、いつか思いついてみたいなー。

沙羅双樹「ピンクの散歩道」うちの姉がピンクハウス好きだったよなー…と懐かしくて購入。ベテランのエッセイ漫画描きの方らしく、まぁ読みやすく面白い。そしてピンクハウスがこれでもかと描かれてます。ああいう服が好きな人は見てるだけで楽しい気分になれるかも。

L'ETOILE DU CIEL BLEU「幸薄い男ふたりが棲む館」どっかで見たことある絵なんだけど…思い出せない。コメディです。良質のコメディは出会えた時は幸せ。悪役のアクの強さが個人的に良かった(^_^;)

フルクラム「Vetitum Fructum」林檎をモチーフにした家庭教師と妹のやりとりが丁々発止かつ繊細で、読んでいてにやにやさせられっぱなしでした。

今回いつもより回ってる方が長かったかも…色々創作について、絵について、促販について、悩ましい気分で今回参加していました。その分終わった後うんと疲れてしまったようです。自分の至らなさを改めて突きつけられてるようなと言いますか。そんな中話してくれたり、感想を教えてくれたり、励ましてくれたり、様子を見に来てくれた方の存在が砂漠のオアシスのようでございました。本当にありがとうございました。

次回は新潟コミティア…子供の行事で参加できないかも、委託~コミックワークショップかなぁと思ってたのですが、妻に「天秤にかけるくらいなら来るな」と言われて悩み中。まぁとりあえず創作は出来るので、現在ネーム中。そしてネームしたり、創作しているのが一番元気が出ますね。次はもっと面白いものを描こう…と思いつつ、コミティア日記終わりにしたいと思います。長文読んでくださってありがとうございました。


コミティア117のお知らせ

2016年08月21日 00時00分00秒 | 創作

8月21日、東京ビッグサイトで開催されるコミティア117に「千秋小梅うめしゃち支店」で参加します。

スペースは「T04b」です。

今回は部活動「紙・電子書籍同時発行」にも参加しています。

そんな新刊は新潟コミティアの新刊だった「リヤ/スイ」です。

紙では300円、電子書籍では108円です。

中身は殆ど変わりません。

ただ、紙の方、イベントに来て寄って下さった方には今鋭意制作中の8pペーパー漫画をつけます。

今年の秋のコミティアは参加しない可能性があり(子供の行事で、下手をすると新潟コミティアも行けないかもしれない状態になってきました)、是非寄って頂けたらと思います。

お待ちしております。


LaLa原画展と、吉野朔実劇場

2016年08月05日 18時54分26秒 | 読書・漫画

先週末行ってきました。

まずLaLa原画展から。以下敬称略で。

成田美名子、清水玲子の絵は別格だなー、と居並ぶ絵を通して見て思いました。

どう描いたのか想像つかなかったです。清水さんの過去の絵だと主線が見えないけどどういうこと?とか、月の子のサンゴの細やかさとか。成田さんサイファの背景のビルとか、エイリアンストリートの装飾とか、パソコン使ってないんですよね???と突っ込みたい位緻密で整然としていました。

私と同じくらいのお年頃の方は成田さんのところでお話しされて、若い方々はホスト部のところでお話しされている姿をよく見かけました。そうそう、今回午前と午後2回見に行って、1回目は家族みんなで、2回目は一人で見に行ったのですが、男性一人だと流石にちょと寂しいというか、周囲から浮いてるかも?と思っちゃうくらい女性の方々が元気で楽しそうでした。

私も成田さんの絵を楽しみに行ったクチですが、お目当ての「アレクサンドライト」「ナチュラル」どっちも何枚かあったから嬉しかった!「ナチュラル」は10巻か11巻の表紙絵が見たかったけど、欲を言えばきりがない。

そしてわかつきめぐみの絵も見れました。今回一番感動したのは「月は東に日は西に」の絵を見た時かもしれない。なんかね、胸が熱くなりました。「SoWhat?」も2点ばかり。普段お見かけしたことがない絵だったので、新鮮でした。

あと、ひかわきょうこの絵も楽しみだったのですけど、個人的には「彼方から」もっと好きな絵があったので残念でした。でも「時間を止めて待っていて」の絵はとてもきれいで、高いのに血迷って複製原画を買いそうになっちゃいました。

あと、もっと原画って小さいものだと思ってましたが、どれも大きくって迫力ありました。カラーにこんなに力を注いでいるんだなぁ、と感動。

ポストカードでふじつか雪、草川為のを購入。どれもその作品読んでないのに!好きな作家さんで、展示されていたカラーも良くって、つい購入。悩んで辻田りり子も。この方は読んだことなかったけど、気になってた方で、良い絵があったので購入しました。…もしかすると本当はララDXの作家さんの方が好みなのかもしれません。

長くなりましたが、続けて吉野朔実劇場。ジュンク堂でやってました。

やっぱり、白黒の原稿は良いです。ものすごく感動。

吉野朔実劇場、ペンタッチがはっきりくっきりしていて、いいかげんじゃなくて、でもかちっとはしていない。よれているけどそれが味になっている。あぁ上手く言えないけどとにかくその線だけでもため息。

そして気合が入っているところの絵はとても繊細。尾崎翆のコマとか。「あぁ!もっとこんなの見たい!」と思いましたもん。

一方聞いてはいましたがトーンはけっこう思い切りよい貼り方。指示の60/10の文字が生原稿らしさを際立てていました。

もう何度も読んだ話ばかりなのですが、生原稿で改めて読んでも話のテンポがとても良くて快感、ユーモアが効いていてたまらんです。

よく出てくる背景の樹、いつもうっそうと繁っていて、とても生命力を感じさせます。

あと、話の最後、登場人物の帰路を後ろ姿で描いた絵が多いのですが、その後ろ姿と、その人たちが各々持ってるバックとの組み合わせがまたかわいい。

少ない線で本当に楽しそうだったり、嫌そうだったりする顔を描かれるのです。

もう一回見たかった、何度でも見たかったなーという原稿でした。