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1990年代・芸能人パチンコインタビュー(その3)

2011-10-14 06:05:11 | 90年代・芸能人パチンコインタビュー

~'90s芸能人パチンコインタビュー(その3)~


1993年(平成5年)に某局で放映されたパチンコ特集番組にて


新沼謙治さん(歌手)


(ナレーター)「『嫁に来ないか~』の新沼謙治さんは、休みとあらば行きつけの店に駆け込むという、パチンコ好き。しかも、一発台一本やりのこだわり派。」


(局の控室で三共の新要件羽根モノ「フライングカーペット」を打つ新沼さん)


もともと一発台を主流に打ってたんですけど、今は一発台なくなっちゃいましたよね・・・。で、『一発台もどき』というのが出たじゃないですか。それを今は必死にやってますけど。


自分は、ギャンブラーでしょうね。あの一発の気分が良くてね。パッとチューリップが開くとき、あの一発だけですね、期待はね・・・。


やっぱセブン機とかデジタルをやってると、疲れちゃうんですよね。なんかもう、眺めてるだけで後は機械任せみたいな。でも一発台の方は、一発入っちゃえば・・・そういう意味で『大物釣り』ですからね。


(自身の必勝法は、と聞かれ)


一万でも、勝ちの時は勝って止めるって時もあれば、今日この台はバカ台(開放台)で、閉店まで出るから『しめた、いただき』って、ずっと粘るときもある。逆に、入らないと見切ったら『もう今日は帰る』って、百円打ったらパッと帰っちゃう。


一応は『勝負』だから、確実なものが全くないんだよね、パチンコって。だから、参考になるのは今まで自分が月謝を使ってきた『経験』だけだと思うんだよね。


同じ店に行ってれば、絶対入らないって事はないんだよね。絶対入らなかったら、店潰れちゃうもん。客が一人も来なくなっちゃうから。だから絶対『出す』んだよね。


それがいつなのか、何時なのかっていうこと。一日の流れが『回収』と『出費』の二つに分かれるから、店の経営のバイオリズムが。その回収の時に打ったものじゃ、何万打ったって入らないよ。

(インタビュー終り)

 

新沼さん、過去2回の芸能人の方と比べて、非常にしっかりしたパチンコ論を述べている。一発台の魅力に取り込まれ、当時相当に打ち込んだのだろう。


因みに・・・

細川ふみえさんの場合

http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/fa9528204f93ca2890d6ea348df1dfee

蛭子能収さんの場合

http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/5997d077c61ca1e24cf902b0cee439d4


さて、今回のインタビューでは、冒頭の「一発台もどき」という言葉が、当時の状況を如実に表している。1991年の新基準機導入を境に一発台の撤去が始まり、このインタビューの頃(1993年)には、かなりの台がホールから外されてしまっていた。私の当時好きだった「ベータ」(ニューギン)、「キャラバン」(マルホン)、ジャスティ(西陣)、ターゲット(三共)なども、新台入替の度に新要件の権利物などと入れ替えられて、消えてしまった・。


その撤去の動きに合わせて登場したのが、「ポスト一発台」といわれる一発入賞タイプの権利モノや一般電役だった。大一の「アニバーサリー1&2」、西陣の「ラプソディ」、平和の「一番星」、豊丸の「アメリカンドリーム」など、一発台的要素の強かったこれらの台は、ファンにとって「第二の一発台」として非常に人気が高かった。

平和からは「バレリーナ」なんてのも出たが、あれもデジタル付きの一発台みたいなものだった。なお、「ポストスーパーコンビ」として人気を博した大同の「ミサイル7-7-6D」(普通機)は、このインタビュー時にはまだ出ていない(1996年登場)。


しかし、「今日は出ないから」と見切って、百円だけ打って帰る事が出来る新沼氏の精神力が、うらやましい限りである。思い返せば、当時の私は店が出さない日でも、次から次へ台を替えては負けが込むという、典型的な「負け組」タイプだったように思う…。

ただ、新沼氏の言葉をよく見ると、「パチ屋の一日のバイオリズムが、回収と出費のパターンに分かれる」という、ややオカルト的な発想も含まれている。同じ台が、時間によって出たり出なかったりと考えるのは、当時攻略誌などでも話題になった「4次元サイクル打法」(密教行者・阿部弘心氏が編み出した、かなり怪しけな時間攻略法)を彷彿とさせるものだ。

「回収日」と「サービスデー」という、日ごとの出玉率の違いはあるにせよ、一日の営業で「出る時間、出ない時間」を見抜く事など、超能力者でもない限り無理であろう…。