望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

天空の鐘鳴る丘 奈半利町

2014-03-22 22:31:48 | ささやき
(高知県安芸郡奈半利町米ヶ岡 天空の鐘と農村暮らし体験学校)

室戸ジオパークの町奈半利は今 新しい命芽吹く野山に春の陽光きらめく海

『ホ ホケキョ』つかの間の春を惜しむかの如く鶯のさえずりは谷間にこだまして 旅心をくすぐる

鶯の鳴き声に誘われて山道を行くこと一時間 山の尾根筋こじんまりと開けた平地にたどり着いた

ささやかな空間に棚田 果樹園 数件の民家 ありふれた山村風景の中に心を揺さぶられる鐘の丘

里の北端の丘は米ヶ岡体験学校 その場所から望む鐘の丘景観
童謡「おぼろ月夜」歌詞風景を思い起こす情感に涙あふれ泣けてしまった

放浪の画家俳人 山下清 種田山頭火が現存して米ヶ岡に立つなら 米ヶ岡の魅力を余すことなく感動の作品にして表現したかも知れない

「天空の正義正道」

天空の丘にありて 下界を見おろす 田畑は春へのよそおい 川たんたんと流れている

3月の先にある暗闇の世界など微塵も見えない

下界の大義名分 「みんなで痛みを分かち合おう」何処かのぼんくら政党ほざいたな…

丘に鐘の響く時 鐘のコダマは聡明にして濁音なく 真の正義正道と天空へ響き渡る

下界に「痛みを分かち合おう」鐘の音 正義正道となり響けど
天空の正義正道「完全なる平等な分かち合い」成立するはずない虚空の鐘

天空の山 三角頂点なれど山全体で喜びの春を見る

下界 人間山は三角の頂点にのみ春の温もり日射し届けど 裾野裾隅々まで寒々とした世界のまま

助けを乞う北の人々までに痛みを求めて 何の正義正道

悲しいや 悲しいかな人間が人間を司る正義正道は天空の正義正道にならず大義名分なり

鐘の丘米ヶ岡の天空 見上げる野根山は人間が人間に司どられた傷痕

はげ山と成り行く崖崩れ天空に映え冴え渡る