(仮) …でも多分ずっと

でもまあなんだ、残しておきたいと思う出来事もあるからね。

また色々小細工中。

2014-03-31 20:07:00 | 工作

 今日は一転暖かいなぁ…まだ3月だってのに、気温が二桁に届く日が多い今年は、今年こそはかな、普通にゴールデンウィークに桜が見られるだろうか…。

 平年並みならゴールデンウィーク中に開花するはずだったのが、ここ数年開花は大幅に遅れて5月中~下旬。

 6月になっても桜がまだ盛りなんて年もあったりした位。

 今のところ今年は期待できそうね、但し強風の日が多いのが何だけど。

 今日もずっと10m前後の風吹き荒れていていたし。

 風がそこそこだったら路面状態確認しに自転車出そうか…とか思ってたんだけどね、見送りました。

 ローラーはやってるけどね。

 

 そしてアナログプレーヤーの話の続き。

 プラッター廻りだけでもどうにかしたいかなと言う事で、ちょっと作ってみた。

 プラッターの段差を埋めるものとして、1mm厚のニトリルゴムのシートを切り出したものを敷いて、その上にコルクシートを貼り合わせて作った5mm厚のターンテーブルシートを載せてみた。

 

 ニトリルゴムのシートを使ったのは、溶けてくっついたりしないようにと、適度に硬いから。

 実際載せてみると1mmのゴムシートだと若干厚すぎる感じだなぁ…プラッター面の段差の内側はどうも高さが均一では無い感じもあるし、ゴムシートの厚みの均一さも完璧では無さそうだし、うーん…

 コルクシートは、調べたら結構使用例が見つかったので良さそうだなと思っただけです(笑)。

 但し見つけた使用例は無垢の一枚板、これは木工ボンドで貼り合わせなので同列に扱えないでしょうねぇ…接着剤の分仕上がりが硬いというか、コルクの単板に比べると柔軟性などが失われている感触ですね。

 ま、高さを稼ぎたいという目的には適っているので良いですけど。

 

 ちなみにコルクシートは1mm厚と3mm厚を木工ボンドで重ね貼りで5mm厚にしています。

 作り方としては、3mm厚のシートを芯に、その両面に1mm厚のシートを張り、乾く前に平行な板に挟んで且つ20kg程度の錘を載せて一度加圧、加圧すると表面に木工ボンドが染み出してくるのでそれは乾く前に濡れ雑巾で拭き取り、また錘を載せて後は放置。

 なるべく反りが出ない様に加圧したままゆっくり乾燥させました。

 それでも乾燥が進むと反りは出てしまいましたが、最後は加熱しながら(やけど注意)少しずつ曲げを加えてやると、木工ボンドの層があるせいか上手く曲げ癖が付き、現状まだ若干傘型に反っている感じですがほぼ均一な反りで、波打つ様な歪みは無いので使用上は問題ないかな、と。

  

 ちなみにこんな構造にした理由は、レコード面とシートの密着をよくするためにレーベル部分の逃げを作りたかったから。

 最初は逃げの分削って段差に出来ないかとか考えたんだけど、そうそう簡単にはできないと気付いてこのやり方に。

 

 ただまぁ…実際出来上がったものを眺めていると、単なる平板で良かった様な気もしますね。

 現実問題、レコード盤とシートは完全に面で接触する様には出来ないんでね。

 レーベル面の段差を気にする以上にレコード盤自体の反りや歪みの方が大きいし、それを矯正しようと思うと吸着でもしないとねぇ。

 

 貼り合わせでは無い単板で5mm厚のシートも作ってみようかな…。


色々

2014-03-30 21:07:00 | 日記

 昨日春だなぁ…なんて思っていたら今日は雪や霙が降ってますよと。

 ぶっちゃけ寒いっす、身体が付いていきません…でもまぁ、それでも春は来るでしょうそのうち。

 それはそれとして、AT-LP120-USBに関して色々と。

・外観に関して。

 やはりもっとオリジナリティを出して欲しかったなぁ…機能的な問題でレイアウトなんて殆ど弄りようが無いんだろうけど、機能に余り影響ない電源スイッチの場所とか、各釦類の形状とかはもっとどうにかならなかったのかなぁ…。

・機能に関して。

 オーディオ用としては回転精度などはオリジナルに叶うべくもない様ですが、一応クオーツロックで回転偏差は無いですし、実用的には十分かなと。

 プラッター側面のストロボスコープパターンはまぁ、飾りですわね。

 SL-1200も含めてこれは余り好きな意匠じゃ無いんだけど、らしいと言えばらしいかな。

 ピッチコンとか、DJ用途の機能に関しては自分は使う事が無いので、本当はそれらを一切省いたオーディオ専用モデルがあると良いなぁ…とは思います。

・良いと思ったところ。

 付属のカートリッジ、想定外に素直でいい音。

 昔使ったテクニカのカートリッジって、VMのもMCのもかなり癖が強くて余り好きじゃ無くて、結局もらい物のSHUREのMMのカートリッジばっかり使っていたっけ。

 その時の印象とはまるで別物でした。

 調べたらトーレンスのプレーヤーで結構採用されている「AT-95E」って言うモデルだな。

 10万軽く超える価格帯の製品に使われている位だから、素性が良いんだろうね。

 国内正式販売されていないのが残念。

・期待外れだったところ。

 プラッターが軽い上に安っぽい。

 機能的には、平面精度は問題ないみたいだけど、側面のストロボスコープの面がうねっていて歪んでいる様に見えるのはいただけない。

 プラッターを裏から見ると恐らくベルトドライブのプレーヤーと共通部品と思われる構造で、まぁ…コストダウンには貢献しているんだろうな。

 という事でオーディオ用としてはいただけないけど、DJ用としては軽量な方が瞬時に立ち上がるから良い、という事は有るみたいだね。

 だから必ずしも欠点では無いけど何かなぁ…という感じ。

 プラッターの作りや重量でS/Nとかワウフラとか良くなる可能性は高いと思うので、ちょっと勿体ない気がするなぁ。

・ちょっとどうかな…と思う点。

 足にアジャスト機能が付いていない。

 うちは古屋だからそれと解る位基礎から傾いていて、しかも一度床が抜けて張り直しとかしているんで当然その上に乗っているものも傾いているわけで、水平出す為の調整機能は欲しいんだけどね、付いていない。

 水準器まで付けろとは言わないけど、アジャスターは欲しかった。

 ※訂正。アジャスターになっていました。

 きつくて緩まないので勘違いしてました。ひっくり返して力入れて回したらちゃんと緩んで使えました。

 ちなみにマニュアルには記載ありませんね…。

・明らかにこれは…と言うところ。

 標準のターンテーブルマット、スリップマットという事になるのかな、フェルトっぽい3mm程度の厚みの柔らかい平板なのだが、ちょっと問題ありそう。

 というのは、プラッター上面には段差があって、φ285~6位のところから内側が1mm落ち込んでいる。

 にもかかわらずシートの方は外形296mm位あるので、外径が合っていないのでシートが撓んで「何となく」プラッターに倣っているだけで、密着はしていない。

 その上にレコードを載せても当然密着はしない。

 素材的にも摩擦抵抗少ない上に密着しない、なので良く滑るので、DJ用としてはこれで良いのかも知れないんだが、音楽観賞用としてはまるで不向きかと。

 更に厚みも、どうも足りていない様な気がする。

 現状、トーンアームの高さを最低にしてもまだ若干レコード面に対して高すぎる嫌いがあって、微妙にトーンアームが前下がりの様で…。

 流石にこれはいただけない…せっかくのトーンアームの高さ調整機能も現状役に立っていないからねぇ。

 それと、プラッター面に段差があるままだと市販のマットとかも使いづらい(と言うか使えないかも)し、そこだけでも何とかした方が良いかなぁ…。

 取り敢えず使えてはいるんだが、なんか釈然としない。

・環境依存と思われる不具合。

 サウンド-録音-ライン(USB AUDIO CODEC)のプロパティから、「聴く」タブを選んで「このデバイスを聴く」タブにチェックを入れると普通にレコードの再生音が聞けるわけですが、これを入れっぱなしにしていると再起動時、終了時などにBSODで異常終了しました。

 チェックを外すか、何故かSIGMAのドッキングステーション抜くかすればBSODは回避できるんですが…。

 SIGMAのドッキングステーションは拡張シリアルポートとして認識されています。

 同様のケースで同じようなトラブルが他にあるかどうかは解りませんが、どっちも繋ぎっぱなしにする必要は無いので、運用上は特に問題は無いんですけどね…気にはなりますね。

・他に気になる点。

 重量級のヘッドシェルやカートリッジを使おうと思ったら、付属のウェイトでは多分無理。

 と言うか現状シェルとウェイト合計で何グラムまでの対応なんだか?どこにも記載は無い様で。

 重量級のカートリッジ付けたきゃ、別途針圧計が必要だがウェイトに鉛の板でも巻けば対応可能だけど、最初からサブウェイト付けて欲しかったかな。

 それから、プレーヤーからアースラインが出ていないので小出力のMCカートリッジは使えないかも…実際よく似た某製品はMCカートリッジ非推奨だそうだし。

 そもそも、内蔵PhonoアンプがMC非対応だからなぁ…レコードの取り込みには使えないしね。

 大体が現実問題としても、MCカートリッジを自分が買う機会があるかというと、ねぇ…高いからねぇ…。

 本体よりも高額のカートリッジに敢えて手を出すかと言われると…。

・その他、気付いた点色々。

 このプレーヤーのモーターって、スペックからの判断だと恐らく他社の同程度のスペックのものと同じなんだろうね。

 起動トルクの大きさ、78rpm対応、リバース再生等が同じものって結構見掛けるからね。

 ついでに言うと外観もそっくりなものもいくつか見つかるし、推測だけど同じようなスペックのモーター乗せているモデルはブランドは違っても出所は一緒じゃ無いのかな?

 そもそも、需要から言って今アナログターンテーブルを作って商売になる会社が何社もあるとは思えないしな。

 仕向けごとに意匠を変えているとか、機能(USB出力の有無とか)で差別化している(OEM供給)だよなぁ、普通。

 なのでもしかすると他社の機種とプラッターとかそのまま転用できたりするかもとか妄想したが…でもあれか、そこは皆同じ部品の可能性有りだから、そもそも変える意味が無いかもな。

 何を考えているかというと、もっと重量のあるプラッターに換えられないかな、という事ね。

 まぁ、重量級のマットを入手でも良いんだが、その場合もやっぱり気になるのはプラッターの段差がなぁ…何とかしないと駄目だろうな。

 単純に真鍮の厚板とか削り出して作れないかな…材料さ得手に入ればやってやれないことは無いけど、大変だわなぁ…

 

 んで、この製品に対する個人的な評価はというと、色々思う事は有ったわけですが、その割に結構気に入っています。

 と言うか、自分が望むものと製品がアンマッチな分あれこれ思う部分が多いわけですが、それはそれとして値段なりの価値は十分あると思っています。

 例えば、ピッチコンとかリバースモードとか一切取っ払い、ストロボスコープやライトなども省き、精度良く且つ質量もあるプラッターが乗った出来るだけシンプルで、且つ「同価格帯の。」製品があればそっちが良いわけですが、存在しないわけですから。

 そんな事よりもやっぱり「有ると無いとでは大違い。」という点ですかね、肝は。

 

 弄っていて楽しい機械ですからね、アナログプレーヤーはね。


春だなぁ…

2014-03-29 16:18:00 | 日記

 …って言って良いのかどうか微妙な時期ではありますが、偉い勢いで雪解けが進んでいるのは確か。

 まるで小川の様だ(笑)。

 

 でもまた明日は雪が降るかも知れないとか、週間予報は半分雪マークだとか「すっかり春。」と言うにはほど遠い感じではありますが、でもらしくはなってきて、気分的には少しほっとする今日この頃ですね。


一応取り込みも試してみた。

2014-03-25 14:34:00 | 日記

 レコードをCD化することに意味があるかはともかく、やれるかどうかは確かめようと言う事で、実際にやってみました。

 手順など忘れないよう、一応メモとして残しておきます。

 

 ソフトは「Audacity2.0.5」というフリーソフトで、本来はレコーディングソフトなのかな、マルチトラックレコーディング/ミックスダウンなんかも出来るかなり強力なツールだと思います。

 きっちり日本語対応です。それでも用語なんか見慣れないものが多いので最初は取っつきにくいですが、web検索で何とかなります。

 多機能すぎるので殆どの機能は使わないと思いますが…。

 レコードの取り込みだけなら最低限、録音は当然として「無駄な無音部のカット、クリックノイズの除去、ノーマライズ、トラック分割、wavファイル化」が出来れば良いと思います。

 で、実際今回はそこまでやってCD化は「ImgBurn」のライティング機能を使って実際CDに書き込むまでやってみました。

 

 結論から言うと、ほぼ期待通りの結果です。

 流石に0から試行錯誤しつつの作業で取り込みからCD化まで3時間近くかかりましたが、録音時間はともかく後処理の時間は次からはもっと短縮できると思います。

 手順的にはこんな風にやりました。

・録音

 これは単純に設定で、録音デバイス「USB AUDIO CODEC」を選んで録音始めるだけ。

 A面の録音終わったらポーズにしてレコードひっくり返してB面再生開始、ポーズ解除という形で、今回はAB面纏めて一つのプロジェクトで扱っています。

・先頭トラックの頭、AB面の間、最終トラックの終わりの無音部カット。

 やり方は色々あるようですが、今回は単純に再生音で確認して手動で領域選択して編集-カット。

・クリックノイズの除去。

 ディスクの傷などの大きなクリック音の場合、検出のパラメーターは調整する必要がありますが、全領域いっぺんにでも該当箇所を選択して部分だけでもクリックノイズの除去というか、ピークを抑えることが出来ます。

 ピークレベルの高いクリックノイズがあるとノーマライズの際に影響するので先に処理した方が良いです。

・ノーマライズ。

 これはエフェクトメニューの「正規化」というのが該当します。

 要は、ヘッドルームマージンに合わせて全体のレベルを調整すると言う事ですね、取り込んだ素の状態だとヘッドマージンはかなり大きい(それだけ再生レベルが低い)ので、それを適正化することで信号(再生)レベルが高くなります。

 分割して曲ごとに処理するとレベルがばらばらになる懸念があり、私は全域いっぺんに処理しました。曲ごとにレベルがばらばらになると、アルバム全体の雰囲気が壊れる気がしますので。

 本当は、録音時にぎりぎり高いレベルで取り込みたいところですが現実的にはオーバーレベルでクリップする危険も大きいですし、アナログ入力ならともかくプレーヤー内蔵USBインターフェースの場合はそもそもクリップしない様に取り込みレベルは控えめ固定で、絞る方向にしか調整できないみたい。

 ま、量子化ビット数は32bitFloatとかになっているんで、それなりに高品位な取り込みは出来るんでは無いでしょうか。

 ま、逆に取り込みレベルとか気にしないで作業すれば良いんで(A/D手前で信号歪ませちゃったりとか、オーバーレベルでA/D時にクリップさせたりとか)、その分気楽という考え方で良いか、と思いました。

・トラック分割。

 色々やり方はありそうですが、今回やったのはトラックメニューの「選択範囲にラベルを付ける」という奴ですね。

 実行するとトラック領域の表示が出てルーラも表示されるので、それをドラッグして分割領域を決め、曲名などを入れます。

 曲数分同じ作業を繰り返します。

 私は事前に無音部のマークとして編集メニューの「クリップの境界-分割」で曲を分割、それを目印にトラック分割してみました。

 正しいやり方かどうかは解りませんが、一応それで上手く出来たようです。

・wavファイル化。

 ファイルメニューの「複数ファイルの書き出し」で実行します。

 先のトラック分割の際に曲名付けておけばそれがファイル名に出来たりします。

・CD化。

 ライティングソフトの機能でCD化します。これはいろんなソフトがあるのでそのソフトの使い方参照。

 今回ImgBurn使ってみましたが、これも書き込みは初だったので、CD-Text機能なんかも試してみましたが…文字化けしましたね。1バイト文字と2バイト文字の混在はNGのようです。

 …という感じで、無事にCD化まで出来ました。

 CDに焼かずにディスクイメージ化だけ出来れば良いんですけどね、今回は取り敢えずCDまで作って単体のCDプレーヤーで再生してみました。

 …と言うか、音楽CDのディスクイメージだけ作る方法が良く解らなかっただけですけどね。

 

 まだ各機能の意味がちゃんと掴めていないとか、色々疑問点はありますが、一通りの流れは把握できたかなと思います。

 一旦取り込んでしまえば音源自体は簡単にバックアップも取れますし、好きなだけ気が済むまで弄り倒してもやり直しが利くので、暇を見てもっと弄ってみようかなとは思っています。

 

 こうした作業、自分のためにこの先することがあるかどうかは解らんのですが、恐らくかみさんからは依頼されると思うのでやってました。

 やったら案外簡単な作業だったのですが、時間は要します。

 でもCD化されていない音源がある場合には、確かに有効な手段だなと思いますので、時間や手間暇に見合うと思ったら積極的に活用するかも知れません。

 まずは出来るだけ良い状態で取り込める様に、色々再生環境を煮詰めておきたいですけどね。


少し気持ちに余裕が出来たのかな。

2014-03-23 21:36:00 | 日記

 先週、私の誕生日があったのですが、それに合わせてという事で、こんな物が我が家にやって参りました。

 アナログプレーヤーでございます。

 こういうものに手を出そうという気になった辺りが、心の余裕の表れでは無いかと、かみさんと二人で話していたわけです…。

 

 オーディオテクニカの「AT-LP120-USB」というプレーヤーです。

 国内販売されていない海外向けモデルですが、並行輸入でかなり広く出回っている様で、Amazonのマーケットプレイス辺りでもかなりの出品が見られますね。

 ま、これもそういう感じで入手した物です。直に海外通販するよりは割高ですが(それでも3万円台)、面倒が無いですからね。

 USB対応で、直にPCに取り込みが出来る物です。

 必ずしも直にUSBで取り込める必要は無かったのですが、色々物色した結果最低限必要と思われる機能が揃っていたのが、このモデルだったというわけで。

 

 アナログプレーヤー自体はずっと前から欲しいと思っていたんですね。

 決して手が出せないわけでは無かったのですが、かといってなかなか踏み切れずに気がつくと十数年…今回重い腰を上げたのはかみさんとの会話の中で「レコードをCDに落とせたらなぁ。」みたいな事を言われたからですね。

 いやまぁ、出来ますよと。面倒だけどね、プレーヤーさえ有ればね、等という話をしていて、そういえば自分も(特に貴重盤というわけでは無いけど)思い入れがあって且つCDでは手に入らないレコード何枚か有るなぁ…また聞きたいなぁ…等と思ったからでした。

 手持ちでまだ残っているレコードは、かみさんの物も合わせると段ボール一箱、数十枚はあるわけで、ただ死蔵するのも勿体ないよなぁ…とね。

 

 でまぁ、消費税も上がることだし(苦笑)とか、適当に理由付けて物色始めたわけですが…これがなかなか難儀な作業でした。

 まずオーディオメーカー製はほぼ全滅というか…流石に10万超える中-上位からハイエンドは今でも百花繚乱というか、内外含めて色々ありますが、予算的に手が出ません。

 但しDJ用途の楽器屋さん系のプレーヤーは逆にかなり出回っています。

 音楽観賞用としては無駄に多機能だけど、プレーヤーとしての基本機能に違いがあるわけでは無いので十分ありかと。

 DJ用途ならTechnicsのSL-1200シリーズが定番ですが、御本家は既に製造中止だし…まぁ、中古で相当数出回っていますので、その線で行こうかと一旦は考えて、中古実勢価格を眺めてみたんですが、程度の良さそうなのは結構するのねぇ…確実にまともそうなのは5万未満じゃ買えそうも無いなぁ…。

 更に、PCで取り込むことを考えた場合、プリメインアンプのPhonoアンプは生きているからテープアウトからPCへ取り込めば良いけど、マザボのラインインから入れるんだったらUSBインターフェース内蔵のプレーヤーの方が良いかな?

 或いはPhonoアンプ内蔵の単体USBアダプターとか、そもそもPhonoアンプ内蔵のプレーヤーの方が多い位だから直接PCに繋がるじゃ無いかとか、こっちも色々条件は考えられるわけで…。

 PCのラインインからの入力だと音質面で不安かなぁ…だったらUSBインターフェース内蔵か、単体USBインターフェース噛ませるか、或いは今自転車用途で使っている「BEHRINGER UCA202」とPhonoアンプ内蔵プレーヤーか、プリメインアンプのテープアウトから繋げば良いかな…とか、いろんなやり方が出来るんですよね。

 後、取り込むソフトの有無。これもまた、フリーでかなり強力なツールがあったりするし、何とでもなりそうだなぁ…後から考えれば良いだろうと。

 結局、とにかくプレーヤーがあれば何とでもなるな、と言うのが結論で、後は「予算」と「プレーヤーとして最低限何が必要か。」という事に尽きると思われ。

 

 んで、予算は、色々考えて税込み4万まで、最低限必要な機能は汎用のヘッドシェルが使えること、アームリフター装備、トーンアーム高さ調整が出来ること。

 要は、カートリッジを取っ替え引っ替えするとか、後々弄れることを想定しているわけですね。

 なので予算内で良さそうなSL-1200系の中古があればそれで、無ければ他を当たるという感じで色々ながめていました。

 

 予算の上限を押さえているのは、今まで必要を感じてこなかったので、入手したからと要ってどれだけ活用するか…半置物状態になるものに余り出費はしたくないよね、という事と。

 それと、逆にもし面白くなっちゃって使用頻度が上がるなら、もっと良いものが欲しくなるかも知れないじゃない!?と言うかみさんの助言も有ってね。

 置物化しても買い換えになっても惜しくない金額の上限って事を考えると…あと、どうせプレーヤー本体以外にクリーナーやらの出費もあるだろうし、本体+カートリッジで今の感覚だと4万が良いところじゃないかな、ってのが結論でした。

 

 という事で暫くはあれこれ検討していたのですが…で、解ったのは、アーム高さの調整が出来るの、これが以外と無いんですよね。

 結論としては、予算内では程度にある程度目を瞑ってSL-1200に行くか、今回購入したAT-LP120-USBしかなかったと。

 まぁ、後2万も出せば、Stantonの「ST.150」と言う選択肢があったんですが、使用頻度も考えてそこまで必要か…ってのと、その値段で期待外れだったらダメージでかすぎるだろ、という事で除外しました。

 という事で、USBインターフェース付きになったのは偶々で、基本機能が目的にかなう、予算内のモデルは実質これだけと言う事で、購入しました。

 

 という事で早々にセットアップして、およそ20年ぶりにレコード引っ張り出してきて何枚か聴いてみました。

 まず、ずっと押し入れの段ボール箱の中で冷遇されてきたレコードが、全く何の問題も無く良い状態のままだったのが嬉しかったですね。

 繋いでいるアンプは「MUSICAL FIDELITY A120」というプリメイン。

 プレーヤー内蔵のPhonoアンプは使わずにアンプのPhonoアンプを使っています…つーか、始めてA120のPhono入力使ったわ。

 このアンプもかれこれ十数年ものでテープ入出力が2系統有るのが時代だなぁ…と言う気がします。

 そしてスピーカーは「ProAC Tablette50」と言う2way…写真にはぎりぎり写ってないですね。どっちもイギリス製ですねぇ…なんか色々あってこの組み合わせ。

 そして実際に鳴らし始めて出てきた音は…なんかやっぱり良いですねぇ…。

 思った以上にいい音が出てきてビックリしたというか、このアンプとスピーカーの組み合わせはレコード向きだったか…と今更ながら感じたりしています。

 何というか、気持ちの良い響き…。

 

 で、面白いことに、レコードの音に娘が偉い食いついてきました。

 「ああ、なんか録音した部屋の広さとかが解る様な音だ。」と。

 この位の広さの部屋で歌うとこんな感じに響くんだとか、そういう雰囲気が凄く解ると。流石合唱部。

 更に曰く「生楽器の響きも良いし余韻の消え方とか生々しいし、気持ちの良い聞こえ方だし、凄く良いと思う。」とのこと。

 結局レコード一枚再生終わるまでずっと聞き込んでいきました。普段私の聴いてる音楽には殆ど興味ないんでスルーされるんですけどねぇ(笑)。

 そもそも娘はレコードもプレーヤーも初めて現物見たんですよね。

 割とメカっぽいものとか好きな方だから興味はあるかもなと思ったけれども想像以上の食いつきの良さに実際ビックリ。

 合唱とか、自分が音楽活動(部活だけど)やっているせいか、耳の良さとかは確かなものがある様だし、私等世代の様にレコードに対する思い入れや予備知識一切無しでも有るし、そんな娘が「良い。」と言うんだからやっぱり良いんでしょうねぇ…。

 

 娘の言う良さってのは、レコードの良さと言うよりはこれは、古い録音の良さも有るんだろうなぁ…とも思いました。

 生音を、後処理で殆ど弄っていないからねぇ…。

 レコーディング技術の進化の功罪、CDも出た頃はヘッドマージン大きく取らないとクリップするってんでかなり控えめなレベルだったのが、今は多分当時よりも10~12dbくらい通奏(通常演奏)のレベルは高くなっていると思います。

 編集機材が向上したから出来ることで、でもそれだけ帯域が圧縮されてもいるわけで、やっぱり失われるものもあるんでしょうね…。

 印象派の絵画とルネサンス様式の絵画の違いみたいな感じかな…

 

 …でも、音楽を聴く楽しみはどっちが優れているとは言えない、やっぱり歌だったり演奏だったり、音楽そのものの持つ魅力の問題だからね。

 ただ、レコードで出た作品は、そのままレコードで聴く方が良いなぁ…とは思いましたね。

 PC取り込みも考えてはいるけれども、実際やる意味があるかどうかなぁ…取り敢えずPCに繋いできちんと音が出ることは確認しました。

 USBインターフェースは電源はUSB側から取る仕様の様で、プレーヤーの電源落ちていてもサウンドデバイスはPCから見える状態ですね。

 それと、PhonoアンプのON/OFFはUSB側には影響しません。ラインケーブルへ流す音声を内蔵Phonoアンプ経由させるかさせないかの切り替えだけのようです。

 ま、そうじゃ無いと使いづらいですからね、真っ当な仕様だ。

 

 プレーヤーそのものの作りに関しては値段なりというか、間違ってもSL-1200シリーズのクオリティは期待できないし、スペック見比べてもワウフラとか比較になるレベルじゃ無いけど(笑)、実用的には十分だと思います。

 クオーツロック位は有るし、下位のベルトドライブのプレーヤーみたく速度そのものが何%かずれていて当たり前の様な代物からは確実に一線引けてますしね。

 ま、DJ用としての成り立ち故の疑問というか、気になる点は色々あるんでその辺はまぁ、追々。

 とにかく、流石にこの価格帯未満の製品と比べるとやっぱり機能的に勝るし、作りも自分的には値段に見合う価値はあると思いました。まぁ、頑張ればもうちょい安く買うことも出来る様だけどね。

 それはそれとして、基本機能は良いんだから、ピッチコントローラーやらリバース再生、スポットライトなんかは省いてシンプルに纏めたらオーディオ用として国内でも結構売れるんじゃ無いでしょうかね。

 と言うか、自分的にはそういうのが欲しかったんだよね…。

 

 後は…まぁ外観デザインがなぁ…これだけは何というかまぁ…もっとオリジナリティを出して欲しかったよなぁ…とは思いますね。

 機能的に似通ってくるのはしょうがないけど、ねぇ…。

 購入に際して一番悩んだというか、気になった点がそこなんですよね実際(苦笑)。

 ものが悪くないだけにね。