髯仙人の気まま歌

 60代の気まま爺の気まま歌。

 こんな へんてこな 爺も おりますぞ

想宙苑便り ⑦  春分節

2015-03-25 10:47:49 | 短歌

 想宙苑便り ⑦  春分節
新暦平成二十七年三月二十一日

(想宙苑は倉敷郊外の高台にある民家の庭です。
四季折々、二十四節気の季節の歌を5首ずつ連載

 春や春 木々に花咲き うきうきと 
人待ち顔の 庭となりけり

 まぼろしの あまたの児らが はしゃぐがに
黄色き声に 連翹さかる

 まんまるい 木瓜の蕾の 登る枝
登りきったら 春だ 咲け咲け

 料亭の おかみの凛と 裾さばき
位置をたしかに つばき花咲く

 春霞 射抜きて飛ぶや 目に見えぬ
電波が花の たよりを運ぶ

想宙苑便り ⑤

2015-03-10 15:25:55 | 短歌
< 想宙苑便り> ⑤啓蟄節
 新暦平成二十七年三月六日

 木精(こだま)たち!
 万の馬酔木に 白き灯を
 点せ! お山に
 春が来る来る!

 大地より 春が噴き出る 力とも
黄なる連翹 一気に開く

 そこはかの 香に魅かれしや 枝垂れ梅
二歳になりし 孫娘(こ)が見上ぐ

 淡雪に さみどりさやか おちこちに
赤き椿の 咲き初めにけり

 辞書引けば 四十年(よとせ)昔の 母正し
沈丁花をば ちんちょうげとも云ふ