Learning Tomato (旧「eラーニングかもしれないBlog」)

大学教育を中心に不定期に書いています。

vol.472:第8回「まなばナイト」参加記

2013年02月11日 | セミナー学会研究会見聞録
とき:2013年2月9日 19:00~
ところ:品川 富士通ラーニングメディア 品川ラーニングセンター 
10階 「CO☆PIT」
http://www.manabanight.com/event/manabanight8

■「まなばナイト」とは?
先日、メルマガ執筆チームのシバタ氏と一緒に第8回の「まなばナイト」に
参加して参りました。「まなばナイト」とは、熊本大学大学院 教授システ
ム学専攻(以下GSISと略)の修了生が2か月に一度ぐらい開催している参加
型ワークショップです。eラーニングの今と未来を、アカデミックな見地も
交えながら一方通行の講演だけでなく、ドリンクとおつまみをつつきながら、
参加者皆でワイワイ考える場だそうです(参考 まなばナイトfacebookペー
ジ http://www.facebook.com/manabanight)。

コガとシバタはGSISの開学時から「教育ビジネス経営論」という科目を一緒
に担当し、教える身でありながらこの専攻からとても多くのことを学んでお
ります。そもそもコガにとって、この専攻で非常勤講師を担当したことが、
現在の大学教員になるきっかけにもなっていた訳でして、熊本方面には足を
向けて寝ることができないぐらい恩義を感じています。そんな熊本大学GSIS
の一期生であるU氏から「まなばナイトで講演してほしい」と依頼されれば、
断る訳にはいきません。ましてやコガは本年度でこの科目の担当を引退する
ことになるので、みなさんにお別れのご挨拶をさせていただく意味でも講演
を快諾させていただきました。とは言うものの、一人では心細いので、シバ
タ氏に声をかけて2人で登壇することになったのでした。

■テーマ「私が実務家教員になっても・・・・」
「まなばナイト」の趣旨は、「eラーニングの今と未来を考える場」となっ
ているものの、コガ自身最近すっかりeラーニングから遠ざかってしまって
いるため、大したお話しができそうもありませんでした。そこで、ちょっと
話の視点を変えさせていただき、社会人が大学院で学んだ後のキャリアチェ
ンジ~特に大学教員になること~をテーマに色々とお話しすることで許して
いただくことにしました。
当日は以下の3つの内容をお話ししました。

0)「実務家教員」概論
一般論としての「実務家教員」について簡単にレクチャーしました。「実務
家教員」が求められる背景として、第三段階教育の考え方をお話しし、そこ
で求められる教員像について私なりの考えを披露しました。内容を要約しま
すと、かつての「実務家教員」は専門分野の高度かつ最先端の知識や実践に
役立つ知識を伝えればよかったのですが、最近の「実務家教員」に求められ
るのは、社会人基礎力の養成やキャリア教育といった汎用的ビジネス教育で
あったり、学内のFDの担当といった大学業務の忠実なる運用者であったりと
変わりつつあるといったことを話しました。

1)コガ・シバタの現在・過去・未来?
二人はそもそもなぜ実務家教員になったのか? 以前は何をやっていたの
か? 今の主たる仕事は何か? これからどういった方向に向かおうとして
いるのか?等について、日テレの「おしゃれイズム」風?に話すつもりだっ
たのですが、コガの方はかなりグダグダになってしまいました。シバタ先生
の発表は女医さんや看護師のタマゴ達との2ショット写真満載の「現在」が
眩しすぎました。

2)そうだ、シバタさんコガさんに聞いてみよう!
メルマガで最近好評の「ハイブリッド教員の ふぁかるてぃ相談室」を生放
送で挑戦してみました。当日出た質問としては、「アカデミックな質問」
「ご自身のキャリアに関する質問」「職場の悩み」「eラーニングビジネ
ス」と多岐にわたっていました。その中でコガの印象に残ったのは、とある
教育ベンダーの営業の方からの「自分の考えやどんな研修を実施してほしい
かをはっきり話してくれない企業の人材開発担当者がいて困っています。ど
うしたらよいでしょうか」という質問です。

すかさずシバタ氏からの回答は
「そりゃ、願ってもないお客さんじゃないですか!あなたのやってみたい研
修の提案がどんどんできるまたとない機会と考えましょうよ。で、その際一
つだけ注意したいのは、その提案をあなたが考えたのでなく、相手の無口の
担当者があたかも考えたように提案をしつらえることです。そうすれば相手
の手柄にもなりますし、双方ハッピーになれるじゃないですか?むしろ生半
可な知識でどうでもいい些末な事に一々注文をつけてくるクライアントに比
べれば神様みたいな人材開発担当者ですよ。大事にしてください」
というものでした。
さすが生放送でもシバタ先生の回答は切れまくっていました。

■まとめ
まなばナイトでは、GSISのボスである鈴木克明先生が毎回クロージングのお
話しをいただくことになっています。我々2人の天衣無縫・荒唐無稽な話を
終始神妙な顔つきで聞いてらっしゃったので、卒論の口頭試問を受ける学生
のように戦々恐々とそのお話しを聞いておりました。アカデミックキャリア
の教員も現在は色々と外で実務をこなすのが普通になっているし、学内では
予算の獲得等で実務に奔走しているので、実務家教員ばかりがそうした大学
教育の変化に対応しているわけではないというご指摘をうけました。確かに
最初のコガの概論が実務家教員擁護(自己弁護?)に偏った内容だったので、
的を射たコメントでした。集まった皆さんも終始積極的に参加いただき、コ
ガとしても学ぶところの多い一夜でした。次回はぜひ参加者側で参加したい
と思った次第です。<文責コガ>

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