Heterogeneous Taste

漫画家志望者が近況や趣味や気になること等を書き綴る部屋

エヴァンゲリオン 新劇場版:破

2009-06-29 03:19:23 | 日記
観てきました。
序の時は映画館で観れず後からDVDで見て、映画館で観なかったことを激しく後悔しました。
なので次の破の時は必ず映画館で見るぞ…!と心に決めており、今日行って参りました(まさかあれから一年以上待たされることになるとは、思いもしませんでしたが)。

正直、管理人は「人ごみに紛れて観る」というのが嫌いでして、少し億劫になっていたところはあったのですが、映画が始まってすぐに「ああ、やっぱり観に来て良かった」と思い、1500円の価値は十分にあるな、と序盤で既に思いました。
やっぱり、家の小さなテレビで見るのとは、迫力がまるで違う。
大画面、そして臨場感溢れる大音量の音。
これは家では味わえません。
これだけならどんな映画でも言えることですが、「エヴァ」のそのアニメーションの綺麗さ、ダイナミックな演出などがあるからこそ、ここまで「良い」と思えたんだと思います。

さて、ここからは中身に関して少しだけ管理人の感想というか書きたいことを書いていきたいと思います。
なるべくネタバレは避けるつもりですが、見る際はご注意ください。



まず一番最初に言いたいのは、劇中の挿入歌について。
今までのエヴァシリーズでも挿入歌が流れることはありましたが、特に気になったことはありませんでした。しかし今回の挿入歌は、どうにも気になる。
全部で二つ(序盤のアレも含めると三つですが、ここでは省きます)挿入歌がありまして、どちらも日本の有名な楽曲だったわけですが、二つ目…終盤に流れた方はまだ良いと思いましたが、一つ目の方…中盤の3号機実験のシーンで流れた方はどうにもあまり良いとは思えませんでした。
関わるキャラクターこそ違いがあれど、このシーンはテレビシリーズでもありました。
個人的にあのくだりは、テレビシリーズの中で一位二位を争うほど話の流れや演出が好きなところだったので、思い入れが強かったんだと思います。
だからこそちょっと気になってしまったのかもしれません。
まず3号機パイロットの変更ですが、まあよりインパクトを高める為の変更だと思えば、そこまで不満は無いです(個人的には、テレビシリーズのそのキャラクターを取り巻く環境などが好きだったので、そのままやってほしかったのですが)。
次に演出なんですが、テレビシリーズと違って、シンジは既に3号機パイロットが誰なのかを知っているので、テレビシリーズにあった「事後に判明」→「シンジ発狂」という流れが無くなってしまった(今作のこの辺はうろ覚えなので確かではないですが、流れからしたら無かったはず)ので、それがまず残念だったのと、「ダミーシステムに切り替えたことにより視界が完全にシャットダウンされる」という状況に変更された(テレビシリーズでは確か見えてたはず)ため、何をしているかわからない状況なのにシンジが「止めてよ!」と強く叫ぶのが微妙に不自然に感じました。
そして何より一番最初に述べた挿入歌。これが一番キツかった。
何か、場面は重々しく凄惨なシーンなのに、この曲が流れることにより軽くなってしまい、ものすごくミスマッチな印象を受けました。
歌詞を考えると確かに状況にはあってはいますが…あまりに安易すぎではないかと。
(実際にそういう意図があったかどうかは別として、鑑賞者側としてはそういう意図を汲み取ってしまいます)
しかも、恐らくあれを歌っているのはその時関わっていた「あるキャラクター」の、声優さんですよね?
意図としては「そのキャラクター自身が心の中で歌っている」って感じなのかもしれませんが、やはり声優ですから、下手とは言いませんが、「独特の雰囲気」のようなものは出せていなかったんじゃないかな、と思いました。
あれがちゃんとした人に歌わせたものだったなら、少しは違った印象になったかもしれませんね。
(まあそれじゃ意味が無いのかもしれませんが)

まあぶっちゃけ気になったのはこの点くらいで、他は別に文句もほぼ無いんですけどね…w
何となく全体の雰囲気とか流れとして、かなりわかりやすい構図に、そして「プロとして鑑賞者を楽しませるエンターテイメント作品を作る」ことを意識してる感じに思えましたね。
ちょっとエヴァっぽくないというか、少し尖ってる部分がそぎ落とされて王道チックになってしまったんじゃないか、という印象は受け、寂しい気持ちも無いことはないですが、まあ今のところはいいです。
今まで幾度と無く、理解し難い展開を描き、賛否両論の意見を受けてきたわけですけども、何か管理人としては、それが「エヴァ」なんじゃないか、と思えてきてます。
次に公開される「Q」は是非ともまた、一筋縄では理解し難い中身で私たちの前に現れてほしい、そんな気持ちもあります。

あと、最後に放ったカヲルの言葉により、何となくの「流れ」が見えた気がしましたね。(色々なところで言われていますが)
まあでも管理人の陳腐な脳では、とうてい展開を予想するなんてことは出来ません。
ほんとに「何となく」の感じが見えただけですから。
次回、いつ公開になるのかはわかりませんが(また二年後とかの可能性もありますが…w)、是非とも「なるほどそう来たか!」と思わせる展開であってほしい。
欲を言えば、その「何となく」でさえスラリとかわしてしまう展開を見せてほしいですね。

少し気になった点を長く書いてしまいましたが、全体として見れば十分楽しませて頂きました。
早くDVD/BDが発売されてほしいですね。
その前にもう一度劇場に足を運ぶかもしれませんが…w