時戻素

昔の跡,やがてなくなる予定のもの,変化していくもの,自身の旅の跡など・・・

(209) 【国内海外旅行(3)】 スタミナスープ

2009年10月30日 15時03分25秒 | 旅・散策の足跡
【国内海外旅行】の記事一覧

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3 (209) スタミナスープ
4 (272) 入国ゲート~地下編~
5 (364) アリラン食堂



 大阪日帰旅・肆で昼食を食べたこの食堂。

(2009年10月17日撮影)

 この店での異文化体験記を書いてみたい。
【注】 異文化を受け入れることの好きではない方や犬が大好きな方はこの記事を読むことをお勧めできません。

 行く予定の店ではあったが,入口のメニューなどを見るとところどころに日本語はあるが,お目当てのメニューの名前が見当たらなかった。店の中の様子も外からはうかがえず,店に入るのをいったん躊躇していたが,昼食を取る時間もだいぶ遅れていたので,意を決して店へ入った。

 しかし,人の気配が感じられなかった。
 「すみません」と何度か言っていると「オソオセヨ」という声が聞こえ,店員の女性がやってきた。そして,誘導されるように席へついた。
 このときには,この店では日本語が全くといっていいほど通じないことを悟った。


 席について注文を決めようとするが,テーブルの上にメニューはない。壁にいくつかメニューが貼ってあり,部分的に日本語も書かれていた。しかし,ここにはお目当てのメニューはなかった。
 同行人と注文システムどうなんだろうと話をしていると,店員がやってきて,「ポシンタン?」と聞いてきた。まさにお目当てのメニューだったので,うなづいて指で1と示した。別々のメニューにすることにしていたので,同行人は次に店員が言った「サムゲタン」でうなづいた。こうして,オーダーが終わった。
 この注文システムについて同行人と語っている最中,壁側の床に何かがあるのに気付いた。

(2009年10月17日撮影)

 日本語でメニューと書かれていた。
 手にとって中を開いてみると・・・

(2009年10月17日撮影)

 ハングル文字の中にところどころ日本語が垣間見られた。
 しかし,「サムゲタン」がそのままカタカナ表記なのに対して,ポシンタン(右側一番上)はスタミナスープと書かれていた。同行人がハングル文字を音に直すことはできたので,これがポシンタンだと知る。

 厨房で調理が終わり,ワゴンに乗って料理がやってきた。
 おそらくサービスの漬物。

(2009年10月17日撮影)

 ポシンタン。

(2009年10月17日撮影)

 サムゲタン。

(2009年10月17日撮影)

 料理がそろうなり写真を撮ろうとすると,店員が「日本人ですか」と聞き取れるようなことを言ってきた。それにうなづくと「日本人写真とるの好き」というような言葉が聞こえた。隣の客達も多分朝鮮語をしゃべっていたので日本人は珍しいのかもしれない。写真を撮り終わると,自慢のポシンタンに,店員がテーブルの上にあった容器内のよく分からない物をポシンタンの中に入れてくれた。そして食べる前にスプーンでかき混ぜるように朝鮮語とジェスチャーで指示してくれた。言葉がほぼ通じないにもかかわらずかなり積極的にサービスをしてくれる。
 その後も食べている横にいて,昨日日本人がこの部屋に埋まるぐらい来て,宴会をし,トッポギを食べたことやポシンタンに入っている肉についても説明してくれた。

(2009年10月17日撮影)

 あらかじめ知ってはいたが,この肉は犬肉である。臭みはスープで消されているらしい。同行人も少し食べたが,何も知らなければおいしく食べられるだろうと意見が一致した。他にも店員は明日肌がすべすべになっているとか,ポシンタン元気が一番!とか言ってくれた。流石に薬膳というだけのことはありそうだ。
 壁に張られたこのメニュー。

(2009年10月17日撮影)

 その横に。

(2009年10月17日撮影)

 このような貼り紙が張ってある理由も説明で分かった。牛でない方のカルビは犬かルビということだった。
 店内にはずっとテレビが放映されていた。

(2009年10月17日撮影)

 こちろん聞こえてくるのは朝鮮語。しかし,紹介されているのは日本の観光地だった。合間合間に流れるCMも言語は朝鮮語であるが,映像の作り方などは日本のものとあまり変わらなかった。吹き替えをすればどちらの国でも使えそうな印象だ。

 店を出る際にお土産をもらった。

(2009年10月17日撮影)

 韓国ロッテのガムだった。
 そして,またくる時のためにと店の電話番号入りの名刺を渡された。店員はこの女性のみのようだが,電話でのコミュニケーションはジェスチャーが使えない分大変そうだ。それでも予約者は多いようなので,どうにか伝わるのだろう。

 1時間ぐらい店内にいたが,改めて店の外に行くといくつかハングルが読めるようになったので,店の看板にポシンタンと大きくハングル書きされているのが見えた。やはりこの店の看板メニューのようだ。

 日本語も英語も使えない空間だったが,言葉が通じなくてもある程度の意思疎通は可能なのだと思わされた。

 この店は8階建ての雑居ビルの1階にある。

(2009年10月17日撮影)

 別の入口を見ると・・・

(2009年10月17日撮影)

 こちらはクラブが多そうだ。
 この風景どこかで見たことがあると思ったら,今年7月にクラブ店員と思われる男が人を刺した現場だった。全国ニュースでも取り上げられていたが,この事件の直後,この近くの公園では・・・

(2009年7月28日撮影)

 夏休みということもあって子ども達が楽しそうに遊んでいた。

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