70の瞳

笑いあり涙あり、36人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

卒園・卒業を祝う会

2024-03-22 11:50:13 | 愛すべき子どもたち

3月、春休みを前にして、今年も園としての「卒園・卒業を祝う会」を行いました。

各部屋ごとにテーブルに座っての楽しい会食の始まりです。

そして卒園、卒業をする子、それから退所をする子どもたちにみんなの前で”ひとこと”スピーチをしてもらいます。退所する子は、これまでの園での生活をふりかえり、目に涙をためながら思いを語ってくれました。

続いて退職をすることになった職員からの子ども達、職員へのあいさつ。家族ではないけれど、家族のようなつながりの中で別れは辛いものです。

最後はこの4月から新たにさんあいに職員として加わって下さる方たちの紹介。紹介をされた新任職員も、子どもたちも、これからどんな生活が始まるのか、ワクワク、ドキドキです。

今年度、全員がそろうのはこれで最後。全員で記念撮影をしました。皆が元気で、新しい春を迎えられるように、そしてそれぞれの歩みの上に神様の祝福があるように祈ります。


個別外出

2024-03-15 16:50:54 | 愛すべき子どもたち

施設では、子どもたち一人ひとりの個別の時間をいかに確保するかが大きな課題です。しかも職員が対応できる範囲で子どもたちに公平に時間を割くには工夫が必要です。公平という意味では、子どもたちは年に1度、自分の行きたいところへ職員と外出できる機会があります。 その日は自分の好きな場所で職員を独り占めできます。

電車が大好きなCくんは、さいたま市の鉄道博物館を外出の場所に選びました。

 

展示されていた新幹線の座席に座ってご満悦のCくん。

 

館内に展示されているものですが、初めて踏み切りを渡りました。

 

お昼は新幹線弁当です、外見よし味よしで、これもご満悦のCくんでした。でも職員を1日独占できたことが何よりもうれしかったと思います。

 

 

 

 

 

 


お別れの時

2024-03-05 10:43:44 | 愛すべき子どもたち

春は、別れと出会いの季節です。さんあいでも退所する児童や入所する児童が集中するのが春です。いつでもそうですが退所する児童の心は複雑です。勿論家族と暮らすことになればその喜びと期待で小さな心は一杯になります。しかし共に生活をしたみんなとの最後のお別れの時となると、悲しい気持ちがにじみ出てきます。悲しさが喜び以上にならないよう心をコントロールするためなのか、あるいは泣き顔をみんなに見られたくないのか、退所する児童は最後まで下を向いたままでした。

 

玄関ホールは、見送る子どもたちと職員で一杯でした。

 

職員からのお別れの言葉にも、下を向いたままうなずいていました。

 

そんな光景をみてか、見送る児童も神妙な雰囲気になり、シクシク泣き出す子もいました。

 

元気でねー、6月のさんあい祭りには遊びに来てねー!