長峰駐韓国大使の帰任

我が国はソウルや釜山の日本外交公館前に慰安婦像が設置された件に抗議して、長峰駐韓国大使を日本に呼び戻していた。しかしこの度、長峰大使を帰任させる判断となった。

慰安婦問題については、一昨年12月、日韓の政府間合意により、日本は解決金を10億円支払い、韓国側は慰安婦問題は終結したとして、日本の公館前の慰安婦像は撤去するという約束であったが、慰安婦像はいまだ撤去されず、昨年12月には釜山の領事館前にも新たに像が設置された。
国家間の合意にも拘らず、象の撤去がなされないため、大使を召還していたのである。

韓国側の対処がゼロ回答なのに、日本側が大使を帰任させるというのは、その方策がやむを得ないと判断したことなのだろう。

私の想像する要因
①　朴槿恵政権が崩壊して、大統領が逮捕されてしまったことで、10億円を払ったのに慰安婦合意が履行されない懸念。
②　5月の大統領選挙では、嫌日で北朝鮮に融和的な政権ができる懸念。
③　こういう動きに対して、軍部は平静を保つのかどうか。
④　米中首脳会談で、トランプ氏が強調。北朝鮮の核・ミサイル開発につき、中国が強力に抑止力を発揮してもらいたい。もしも動かないならばアメリカは独自に対策を行使する。にわかに半島の平和が脅かされる懸念が出てきたので、半島情勢の情報収集や万一の場合の駐韓日本人の安全確保が大事だ。

そんな判断が働いたのではなかろうか。
韓国は、一番近くて、一番遠い国のようだ。何とか仲良くしたいものです。