コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

機動戦士ガンダム00(セカンドシーズン) 第21話「革新の扉」 感想 その1

2009-03-01 22:01:38 | 機動戦士ガンダム00 1&2期(2008-2009)

 今回は刹那が留美からの謎な通信を受けて、留美の待つポイントへダブルオーライザーで向かう話。そこに待つのは一体…。刹那対ブシドーの戦いもあり、話も終盤に向けてだいぶ動いてきました。ルイスにも遂に親の仇を討つ時が…。その結末にはやるせなく感じました。ルイスの最後の叫びが悲しく感じます…。
 あと今回遂にグラハムまでダブルオーの世界による犠牲に…!あの瞬間にはつい笑ってしまいました。今回は最後まで面白かったです。


 で、今回はグラハムの復活に熱くなってしまい分量が…。なので2つに分けます。よろしければ最後までお付き合い下さい。TBはできればこちらにくださると嬉しいです。


 最初は刹那・沙慈の会話から。沙慈はアレルヤのことは何とかならなかったのかと訊ねますが、刹那はあの時、アニューはそれまでのアニューでなかった、ルイスもまた何かに取り込まれつつあると沙慈に話します。刹那、どこまで感じているんでしょう…。沙慈はそんなすべてを見越した刹那の言葉に、

「最近の君はどこかおかしいよ。今までとは何か…」

 と、ツッコミをします。沙慈がすごく適確にツッコミを…!まさか沙慈がそんなツッコミをすると思わなかったです。怪訝にそう言う沙慈にちょっと笑いが。
 その後部屋が送電システムのチェックのため、電源を落とした時。その沙慈の言葉の正しさを現すように暗闇の中、刹那の目があのイノベイダーの瞳の色と同じものに…。刹那も徐々にイノベイダーもしくはそれ以上の何かへと覚醒し始めていました…。変わっていく刹那の先に何が待っているのか気になります。

 アレルヤとソーマ。アレルヤはソーマにラッセの代わりに艦の操舵をするようにお願いします。これに反発するソーマ。むしろアレルヤが操舵に行った方がソレスタルビーイングのためになるんじゃないかと思ったりもしましたが、それはおいておいて。アレルヤはセルゲイの仇を取ろうと躍起になるソーマを見て止めようとします。

「スミルノフ大佐と約束したんだ。お願いだ。僕のいうことを…」
「聞けるはずがない!」

 その言葉は今のソーマにとって痛い言葉のようで…。今回のアレルヤは一味違うようです。その後もアレルヤはソーマを心配して言葉をかけます。

「ソーマ・ピーリス!そんな戦いを続ければ、いつか君も…」

 ここでアレルヤがソーマをマリーと呼ばないのは、かなりの変化のように思えます。ここのアレルヤには見直しました。アレルヤもそれなりに色々考えていたのかも。ソーマはその言葉に何もいうことができず、ただアレルヤを睨みつけます…。今のソーマ・マリーを止めて救うことができるのはやはりアレルヤのようです。アレルヤの想いが報われる日はまた来るのでしょうか。

 それからソレスタルビーイングに緊急通信が。それにはラグランジェ5・エクリプスに来るようにと指示が。差出人が正体不明でスメラギ達は警戒しますが、刹那はそこへ行くことを決めます。イアンもリンダと合流できるかもしれないと刹那に賛成します。沙慈もそれが人助けになるならと協力することを決め、こうして刹那は沙慈と共にダブルオーライザーでポイントへ向かうことになります。

 機体に乗り込む前、刹那はライルに会います。前回刹那に怒りをぶつけていたライルでしたが、あれから気を持ち直したようで、傍から見れば落ち込んでいるようには見えるものの、いつものライルに見えます。刹那はそんなライルを見て何か言いかけますが、そんな刹那にライルは謝ります。

「この間は悪かったな。感情的になりすぎた。マイスター失格だ」
「ライル、
俺は…」
「戦うぜ。俺は戦う」
「分かった」

 ライルは色々分かっているんだな…と感じました。その辺ライルは大人なんだと思います。そうライルはまた戦い続ける決心をし、自分の意思でイノベイダーを倒す決意を固めます。
 と、ここだけ見るといつも通りになったなという感じがしますが、ライルは本当に刹那を許しきれず…。それから迷いを抱きながら刹那の背中に銃の狙いを定めます――。この瞬間はドキドキしました。刹那も分かっているというのがまた…。
 でもライルは刹那を撃つことができず…。最後に「兄さん…」と呟いたライルは何を思うのでしょうか。ライルも刹那が悪いわけじゃないと理解はしているものの、刹那を許しきれない・憎む感情も抱えているようで…。この辺はライルのそんな複雑な心境が上手く描かれていているなと思いました。皆、人ならばそういう感情を抱えるものですし。アニューを失ったライルの今後も気になってきました。

 一方アロウズサイドではグッドマンがライセンス持ちに見切りをつけているシーンが。まあ確かにイノベイダーも連敗続きですし、無理もないかも。そういえばマネキンとコーラは今どこに…。
 リヴァイブ・ヒリングは連敗続きの原因になっているダブルオーライザーについて考えます。その中でリヴァイブはその理由について、

「ダブルオーのパイロットは、革新を始めている」

 と、答えを見つけます。リヴァイブはやっぱり賢いキャラのように思えます。リボンズよりまともじゃないかとも思ったり。そしてリヴァイブは刹那が人類初のイノベイターになるのではないかと推測します。刹那もまたイノベイダーに…。今はリボンズにいいようにされないように祈るばかりです。

 またルイスはまた「ガンダム…」と副作用に苦しんでいました。そこに心配するアンドレイも入ってきますが、ルイスは冷たくアンドレイを拒みます。
 と、そこに久々の出番なブシドーが「お邪魔だったかな?」と入ってきます。そしてブシドーはルイスへ出撃命令が出たことを告げ、準備へ。アンドレイもブシドーについていくといいますが、それに、

「ふっ。好きにするがいい。
 私と准尉の機体についてこれるとは思えんがな」

 と、言います。確かに無理そう…。こうしてブシドー・ルイスもラグランジェ5へ向かうことに。すべてがそこへ集まってきました。

 ポイントへ向かう刹那・沙慈。沙慈に休憩するように言った後、刹那は沙慈・ロックオンから言われた言葉を思い出します。刹那自身も自分が変化しつつあることに気付きつつありました。変化を続ければ何があるか分かりません。

「分かっている。
 俺は、変わる。その果てに何があろうと――」

 刹那はその先何があったとしても、前に進むことをやめようとはしませんでした。そんな刹那のいく末には一体何が待っているのでしょうか。

 カタロンサイドではシーリンがクラウスに再会。でもクラウスは怪我を負っていたりと状況はよくありません。そこでクラウスはもう地球には隠れる場所がないと、危険を承知で宇宙へ上ることを提案。カタロン部隊と合流して何とかしようとしているみたいですが、カタロンが頼りになるとはどうしても思えません…。
 またクラウスはマリナと子供達の歌がラジオを通じて人々の間に広がってきているとシーリンに話します。

「人々が平和を求めているんだと思う。
 マリナ姫の歌を通して、
 争いがなくなることを、共に生きることを…。
 我々は人と人を否定することばかり考えて、
 人と人が分かり合えることを、その道を、見失っていたのかもしれない…」

 話が徐々に平和を求める方向へと進みだしていきます。シーリンもそんなクラウスの言葉にマリナへの考えを改めていきます。
 それから2人はマリナ・子供達と合流し、先へ急ぎます――。

『分かり合う気持ち。
 マリナはずっとそれを求めて、その先にあるものを信じて…』

 こう今回見ているとマリナの行いが間違っていなかったように思えてきます。徐々にマリナの想いが世界へ広がり始めてきました。これが刹那の進む道とどう交わるのか注目していきたいと思います。そうなったら作品のテーマへと繋がっていく気もしますが…。


 一方ラグランジェ5・エクリプスで刹那を待つ留美・紅龍。なんと留美は負傷しつつも普通に生きていました!これには驚き。どうやって脱出したのが疑問です。そこで紅龍は留美にいくつか質問をしますが、それに留美は苛立つばかり…。その苛立ちの中、留美は今まで溜めてきた気持ちを紅龍に。

「質問ばかりしてないで自分で考えなさい!
 あなたがそうだから、私が王家の当主にさせられたのよ!!」

 留美の本性がいよいよ出てきました。それから留美は何故自分が当主になったのか、世界を変えたいと思っているのかを紅龍に話していきます。留美が当主になったのは紅龍にその素質がなく、留美にあったからだそうで…。親が違うからとかそういう予想をしていましたが、何か割と単純な理由でした。
 世界を変えたいと思ったのも、確固たる目的があったわけじゃなく、ただ単に当主ではない、自分の人生をやり直したかったからと、ちょっと肩透かしだったかも。留美も財力のある家に生まれたものの、結局普通の女の子でしかなかったのかもしれません。これならマリナの方が立派に見えるかも…。
 留美はそう話し紅龍に、

「あなたには、その責任があるわ」

 と、最後まで自分に付き合ってもらうと紅龍に命令します。留美もいよいよ小物に見えてきました…。
 と、そこにネーナが現れ、留美を挑発してきます。ネーナは話を聞いていました。

「何、そのベッタベタの理由!」

 ここはネーナの言うことに同意です。これじゃああまりにもそれに巻き込まれてきた人々が報われません…。そんなネーナの言葉に動揺する留美。が、ネーナは容赦なく留美を殺そうと銃を向けます――。

「だから私はあなたが大っ嫌い。
 さようなら……お嬢様♪」

 そうして放たれた銃弾。前半はここで終わりましたが、紅龍が「留美!」と出てきたのを見たので、そんな引きではなかったような…。
 で、その結果、紅龍は留美を庇い、代わりに撃たれてしまいます。紅龍の結末がこれしかないとは思っていたものの、これじゃあ紅龍が報われません…。それから紅龍は心配する留美を非難させ、自分がネーナを食い止めようとします…。

「お兄様…」「留美、生きて…」

 最後の最後で留美と兄妹らしくできたことが救いだったような…。その後紅龍はネーナにやられ死亡。あっけなく命が奪われてしまいました。ネーナはこうして罪を重ねていきます。またその背後にはリジェネが。リジェネもまたリボンズと同じような目的で行動していました。

『これで計画は加速する。
 イオリアでもリボンズでもない、この僕の計画が』

 また小物が一人…。リジェネも結局私欲で動いていました。イノベイダーも結局考えは人間なのかもしれません。

 ポイントに着いた刹那。刹那は沙慈を待機させ、中へ入っていきます。そこで刹那は留美を発見!そこで刹那はヴェーダ本体の所在が書かれたメモを留美から受け取ります。そしてその後2人は別れます。留美は、

「あなた達とは行けないのよ。求めてるものが違うんだから」

 と呟き、脱出していきます。何かここで留美の役目が終わった感が…。

 その後メモを受け取り、沙慈の元へ戻る刹那。が、そこにダブルオーライザー・沙慈を人質に取ったブシドーが!

「4年ぶりだな、少年」
「あの男は…貴様!」
「少年。ガンダムを失いたくなければ、私の望みに応えてほしい」
「何が望みだ!」
「真剣なる勝負を」
「何っ!?」
「この私、グラハム・エーカーは、
 君との果たし合いを所望する!!」

 ブシドー=グラハムは刹那にそう刹那に決闘を要求します――。と、ようやくブシドー自身からその正体が明かされました。まあグラハムはあくまで顔の傷を隠すために仮面をつけていただけで隠す気はなかったようですけど。とにかくこうしてグラハムに戻る瞬間が来たのは喜ばしいことです。これもリボンズの狙いどおりだとしても…。
 この後は1期の2人の会話を思い出すような熱い2人のやり取りが続きます。

「そうまでして決着をつけたいか?」

「無論だ!私の空を汚し、同胞や恩師を奪い、
 フラッグ・ファイターとしての矜持まで砕いたのは、
 他でもない、君とガンダムだ!

 そうだとも。
 もはや愛を超え、憎しみも超越し…

 宿命となった」

「宿命!?」

「一方的と笑うか。
 だが、最初に武力介入を行ったのは、
 ガンダムだということを忘れるな!」

 そのセリフからは久々にグラハムに軍人としての誇り・そこにかけていた熱い想いが見えました。やっぱりブシドーよりグラハムの方が良いです。グラハムは本当真面目なことを言っているのは分かるのですが、一生懸命過ぎて何だか笑ってしまうところも…。そんなグラハムが好きです。宿命という言葉に戸惑う刹那が最高でした。ツッコミを忘れないグラハムが素敵すぎます。
 そう刹那へ言葉を突きつけるグラハム。そんなグラハムの言葉に刹那は、

『この男もまた、俺達によって歪められた存在…』

 と、4年前と同じように、グラハムも自分達の行動によりそうなったことを知ります。そして刹那はその責任を取れるのは自分だけだと思ったのか、その決闘を受けることを決めます!

「分かった。果たし合いを受けよう」
「全力を望む!」
「沙慈。制御をこっちに」
「戦う気?」「他に方法がない」
「これが私の望む道…修羅の道だ!」

 久しぶりな阿修羅がとても懐かしく感じました。本当グラハムっぽいです。そうして刹那は仕方なく、グラハムは乗り気の中、決闘が始まります――。

「ダブルオーライザー」
「マスラオ改め、スサノオ!!」
「目標を…」「いざ尋常に…」
「駆逐する!」
「勝負!」

 そうして始まった宿命の対決――。今度の戦いはどうなるのでしょうか。2人の戦いは今回も熱かったです。

 で、ここから話は更に戦いが激化していくのですが、文字数の関係でその2へ続きます。すいません。TBは2に送っても大丈夫ですが、できればTBはこの「その1」の方にお願いします。


 その2はこちらからどうぞ~。