信州・佐久で、ものづくり

信州・佐久在住の「ものづくり」の裏方である生産技術一筋二十数年。一芸より多芸を求められる人間から見た「ものづくり」論。

会社・個人へのインパクト2

2017年07月09日 01時11分10秒 | 日記

長野の医療機器メーカーに居た頃、考えさせられることがありました。

それは業者間の付き合い方!

販売サイドは歯科系流通は森田さん、吉田さんを中心とする盤石の体制!一方、仕入れサイドは仕入れ量に見合ったコストや納期を遵守してもらえればOKの一般的な取引のはず・・・が、筆者の上司は「過去からの取引先重視」、新規についても「自分の選んだ取引先優先」だったのです。もちろん自分で商品の必要材料や見積もりのできる人なら、それもアリだと思うのですが・・・ものづくりの読み書きそろばんができないのに。

新製品開発には新規取引先を増やさざるを得ない状況にありますが、上司は、ことごとく、それを破壊!特に長野県内の業者には迷惑をお掛けしました。(筆者は長野県内の産官学連携にも配慮していましたが・・・)

その中で筆者の選んだ取引先にクレームをつけ、取引中止に至らしめた理由・・・公差の問題がありました。上司が公差を知っていたのか知らないのかは定かではありません。筆者の作成した部品表には公差が記載してありましたが、発注担当者が公差無しで発注してしまい、取引先は一般公差最大寸法で納品したのです。残念ながら納品された材料は不適合品となり、上司は、その取引先との取引中止、筆者はバカと結論付けました。これこそ「ものづくりの読み書きそろばん」が身に付いていない人の恐ろしさですね。発注担当者?上司のお仲間ですからお咎めなしです。

取引の大小と共に相手の会社規模もあるので、どれほどのインパクトになったのか分かりませんが、相手取引先を不愉快にさせたり、怒らせたのは間違いないでしょう。

インパクトと言えば筆者自身には人生最大最悪のインパクトを、この上司には与えてもらいました。在職中には原因不明の初めての入院、退職直後の初めての手術(何故か東京の大学病院で!)、新居の多額のローンなどなど。借金があって職を失えば首を吊っちゃう人もいる訳ですから。まあ宮仕えである以上、クビになれば本当に首吊りものである以上、自分が首を吊らずに済むには他人に首を吊ってもらうしかないという競争でもある訳ですが、この強迫観念が近年のブラック企業の源なのかも知れません。かつては職場の仲間は大切!という空気がありましたが、常にリストラに怯える現在の会社組織においては派遣、有期雇用、正社員の順にクビを切るのは日常的に行われています。外様の筆者と、上司とお仲間の古参社員グループとの生き残り合戦だったわけです。こういう外と闘う(売上・利益を伸ばす)会社と言う組織内で殺し合う考え方は大間違いだと思いますし、大嫌いです。

新製品開発のためと有毒ガスの小部屋に一人閉じ込めたり、理不尽な扱いをする(退職に追い込んで困窮させる)ことは、「首吊って下さい」と言っているようなもの。日本の法令上問題無い、と言うのでしょうが、人生最大最悪のインパクトを与えてくれた人達を許す気にはなりません。

行政も「雇用の源泉は企業の存続」とブラック企業を大目に見ていたようですが、D社の女性社員自殺から変わりましたね。でも「お家(会社)のためなら家臣(社員)に腹を切らせても構わない」つまり「社員の人生が破綻しても構わない」と思っている人は偉い人を中心に根強い勢力のようです。偉い人って・・・国会議員も!?


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