最終回文庫◇◇雑然と積み上げた本の山の中から面白そうなものが出てきた時に、それにまつわる話を書いていきます◇◇

※2011年9月以前の旧サイトで掲載した記事では、画像が表示されないものがあります。ご容赦ください。

私の絵本コレクション "STRUWELPETER"(邦題『もじゃもじゃペーター』)

2017年12月27日 | 絵本



"STRUWELPETER"
作者はハインリッヒ・ホフマン(Heinrich Hoffmann 1809~1894)。
邦題『もじゃもじゃペーター』あるいは『ぼうぼうあたま』というタイトルで出版されています。

手元にある本は表紙が失われ、標題紙は半分ほどしか残っていません。汚れたり、破れた中身を補修して、新たに赤いクロスで堅表紙を付けて「救済」されています。
表紙が無地で、タイトルもないので他の絵本に紛れていました。



 標題紙。

 破けているというよりは、切り取られています。


 第1話「もじゃもじゃ頭のペーター」



 第2話「残忍なフレデリックの話」



 第3話「マッチによる悲惨な話」




ウィキベディアによると、
『もじゃもじゃペーター』(ドイツ語:Der Struwwelpeter)は、1845年にハインリッヒ・ホフマンにより発表された、ドイツの子供向け絵本である。本書は韻を踏んだ文章による挿絵付きの10作の物語から構成され、そのほとんどは子供が主人公である。どの作品でも、不品行とその結果による悲劇の顛末が誇張された表現で描かれ、明確な教訓が示される。最初の物語の題名が本書全体の表題となっている。原題のStruwwel-Peterとは、ドイツ語で「もじゃもじゃ頭のペーター」の意味である。
【収録作品】
1.「もじゃもじゃ頭のペーター」("Struwwelpeter") - 自分の髪を整えないため、みんなに嫌われている男の子の話。
2.「残忍なフレデリックの話」("Die Geschichte vom bösen Friederich") - 動物や人をいじめる乱暴な少年の話。最後にフレデリックは犬に噛みつかれ、フレデリックが寝込んでいる隙に彼のソーセージを犬が食べてしまう。
3.「マッチによる悲惨な話」("Die gar traurige Geschichte mit dem Feuerzeug") - マッチで火遊びをして焼け死ぬ女の子の話。
4.「真っ黒な男の子達の話」("Die Geschichte von den schwarzen Buben") - 黒人の男の子をからかっていた三人の男の子を、ニコラス(背の高い髭の人物であり、その正体は作中では示されていない)が捕まえる。彼らを思い知らせるために、ニコラスは三人の男の子を黒インクに浸し、黒人の男の子よりも真っ黒な肌に変えてしまう。
5.「乱暴な狩人の話」("Die Geschichte von dem wilden Jäger") - 子供が主人公でない本書中唯一の話。本作では、野うさぎが狩人のライフル銃とメガネを盗み取り、狩人を狩り立てる。続いて起こる大騒ぎで、野うさぎの子供は熱いコーヒーでやけどをする。
6.「指しゃぶり小僧の話」("Die Geschichte vom Daumenlutscher") - 母親は息子に親指をしゃぶらないようにと注意する。ところが母親が出かけた隙に、子供はまた親指をしゃぶり出す。すると仕立て屋が現れて、子供の親指を巨大なはさみで切り落としていく。
7.「スープのカスパーの話」("Die Geschichte vom Suppen-Kaspar") - 元気でたくましい少年カスパーは、もう二度とスープは飲まないと言い出す。五日後に、カスパーは痩せ衰えて死ぬ。
8.「落ち着きのないフィリップの話」"Die Geschichte vom Zappel-Philipp" - 夕食の席でじっと座っていられない男の子が、あやまって食事を全部床にぶちまけてしまい、彼の両親をひどくがっかりさせる。
9.「上の空のハンスの話」(Die Geschichte von Hans Guck-in-die-Luft") - 歩く時に空ばかり見ている男の子の話。ある日、ハンスは川に落ちる。彼はすぐに助け出されたもの、彼の学用品は流されてしまう。
10.「空飛ぶロベルトの話」("Die Geschichte vom fliegenden Robert") - 嵐の中を外に出かけた男の子の話。暴風が彼の雨傘をとらえて、見知らぬ土地へ彼ごと吹き飛ばしてしまう。ロベルトがどうなったのか、誰も知らない。


所蔵本は英訳本で、各ページに丁寧な手彩色が施されています。
この本がいつ頃に出たのものなのかを調べてみたところ、ハインリッヒ・ホフマンを詳述するサイトで紹介されているものと絵柄は同一でした。手彩色ですから、色合いが多少違っています。

このサイトによると、この英訳本の初版発行は1848年。
―ということは、本書が初版だとすると169年も前の本ということになります。




 表紙。(このサイトからの借用画像)

 こんな表紙なんですね。


 標題紙。(このサイトからの借用画像)

 破けていたページの元々は、こんなふうだったんですね。

 比較するために、再度載せます。



 第1話。(このサイトからの借用画像)

 手彩色に使われている絵具の濃さが違いますが、ベースのスミ線画は同じです。

 比較するために、再度載せます。





 
 





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