最終回文庫◇◇雑然と積み上げた本の山の中から面白そうなものが出てきた時に、それにまつわる話を書いていきます◇◇

2011年9月以前の旧サイトで掲載した記事では、画像が表示されないものがあります。ご容赦ください。

私の絵本コレクション レズリー・ブルック “THE MAN IN THE MOON”

2017年12月31日 | 絵本





“THE MAN IN THE MOON” L. Leslie Brooke
レズリー・ブルックの絵本がまだありました。

“The Nursery Rhyme Picture Book” by L. Leslie Brooke(1905年刊)に収録されている作品の中から”THE MAN IN THE MOON” など5編をピックアップして1冊にしたと思われます。刊記はありません。


 表紙。



 標題紙は無く、いきなりTHE MAN IN THE MOON.が始まります。


 それと対向する挿絵。




 TO MARKET,TO MARKET.の挿絵。




 LITTLE MISS MUFFET.の挿絵。




 皆さま、どうぞ良いお年をお迎えください。






私の絵本コレクション ケイト・グリーナウェイの挿絵 "LITTLE ANN"

2017年12月30日 | 絵本





"LITTLE ANN"
Illustrated by Kate Greenaway
出版社 LONON:GEORGE ROUTLEDGE & SONS 1883年
"LITTLE ANN"とその他の詩は、アン・テイラー(1782~1866)、ジェーン・テイラー(1783~1824)、アイザック・テイラー(1759~1829)、アデレードオキーフ(1776~1855)等の詩にケイト・グリーナウェイ(1846-1901)が挿絵を描いています。

 表紙から順に紹介していきます。




 見返しは遊び紙の部分が失われていて、
 このページは本体から剥がれ、右下が三角形に切り取られています。






 標題紙の見開き。



 目次と最初の詩の扉 見開き。


 英文だけの見開き(8~9p)は省略。
 文も絵もパブリックドメインになっているようなので、
 ちょっと多めに紹介します。

 10~11p



 12~13p



14~15p



 16~17p



所蔵本が1883年に出版された初版なのか、刊記がないのでわかりません。 



INTERNATIONAL CHILDREN’S DIGITAL LIBRARY のサイトで、
この本の全ページ
がご覧になれます。







私の絵本コレクション キャスリーン・ヘイル ねこのオーランドー シリーズ

2017年12月29日 | 絵本





キャスリーン・ヘイル(1898年〜2000年)は、英国の芸術家、イラストレーター、絵本作家。


 日本では『ねこのオーランドー』が知られ、
 他に2冊、出版されたことがあります。
 以下の3冊は同じ大きさです。




『ねこのオーランドー のうじょうをかう』




『ねこのオーランドー 海へいく』



 この3冊は棚に並べるのに苦労するほどの大型の絵本ですが、
 邦訳のない所蔵する2冊は小さい(19×23㎝)です。

 表紙を紹介します。
 
 "ORLANDE'S Invisible Pyjamas"
 初版は1946年。本書は1964年の4刷。





 "ORLANDO and the THREE GRACES"
 1965年の初版。



「ねこのオーランドー」のシリーズは、全部で19冊あるようです。
 全19冊のタイトルと発行年は以下。
Orlando the Marmalade Cat: A Camping Holiday (1938)
Orlando the Marmalade Cat: A Trip Abroad (1939)
Orlando's Evening Out (1941)
Orlando the Marmalade Cat: Buys a Farm (1942)
Orlando's Home Life (1942)
Orlando the Marmalade Cat: His Silver Wedding (1944)
Orlando the Marmalade Cat: Becomes a Doctor (1944)
Orlando's Invisible Pyjamas (1947)
Orlando the Marmalade Cat: Keeps a Dog (1949)
Orlando the Judge (1950)
Orlando the Marmalade Cat: A Seaside Holiday (1952)
Orlando's Zoo (1954)
Orlando the Marmalade Cat: The Frisky Housewife (1956)
Orlando's Magic Carpet (1958)
Orlando's Country Peepshow (1959)
Orlando the Marmalade Cat: Buys a Cottage (1963)
Orlando and the Three Graces (1965)
Orlando Goes to the Moon (1968)
Orlando and the Water Cats (1972)












私の絵本コレクション “NATIONAL NURSERY RHYMES AND NURSERY SONGS”

2017年12月28日 | 絵本





"NATIONAL NURSERY RHYMES AND NURSERY SONGS"
版元はLondon George Routledge & Sons 
絵本の範疇から外れますが、英国の伝承童謡マザーグースの楽譜集で54編を収録しています。
本書に刊記はありませんが、譲っていただいた方の説明によると1872年の再版には刊記の記載があるので、本書は1870年の初版なのだそうです。

 表紙は青地の布装に金模様の重厚なデザインで三方金の豪華本。



 標題紙。




 標題紙に対向するページ挿絵。




 挿絵と楽譜。














楽譜が読めなくても、眺めるだけでも楽しめます。





私の絵本コレクション "STRUWELPETER"(邦題『もじゃもじゃペーター』)

2017年12月27日 | 絵本



"STRUWELPETER"
作者はハインリッヒ・ホフマン(Heinrich Hoffmann 1809~1894)。
邦題『もじゃもじゃペーター』あるいは『ぼうぼうあたま』というタイトルで出版されています。

手元にある本は表紙が失われ、標題紙は半分ほどしか残っていません。汚れたり、破れた中身を補修して、新たに赤いクロスで堅表紙を付けて「救済」されています。
表紙が無地で、タイトルもないので他の絵本に紛れていました。



 標題紙。

 破けているというよりは、切り取られています。


 第1話「もじゃもじゃ頭のペーター」



 第2話「残忍なフレデリックの話」



 第3話「マッチによる悲惨な話」




ウィキベディアによると、
『もじゃもじゃペーター』(ドイツ語:Der Struwwelpeter)は、1845年にハインリッヒ・ホフマンにより発表された、ドイツの子供向け絵本である。本書は韻を踏んだ文章による挿絵付きの10作の物語から構成され、そのほとんどは子供が主人公である。どの作品でも、不品行とその結果による悲劇の顛末が誇張された表現で描かれ、明確な教訓が示される。最初の物語の題名が本書全体の表題となっている。原題のStruwwel-Peterとは、ドイツ語で「もじゃもじゃ頭のペーター」の意味である。
【収録作品】
1.「もじゃもじゃ頭のペーター」("Struwwelpeter") - 自分の髪を整えないため、みんなに嫌われている男の子の話。
2.「残忍なフレデリックの話」("Die Geschichte vom bösen Friederich") - 動物や人をいじめる乱暴な少年の話。最後にフレデリックは犬に噛みつかれ、フレデリックが寝込んでいる隙に彼のソーセージを犬が食べてしまう。
3.「マッチによる悲惨な話」("Die gar traurige Geschichte mit dem Feuerzeug") - マッチで火遊びをして焼け死ぬ女の子の話。
4.「真っ黒な男の子達の話」("Die Geschichte von den schwarzen Buben") - 黒人の男の子をからかっていた三人の男の子を、ニコラス(背の高い髭の人物であり、その正体は作中では示されていない)が捕まえる。彼らを思い知らせるために、ニコラスは三人の男の子を黒インクに浸し、黒人の男の子よりも真っ黒な肌に変えてしまう。
5.「乱暴な狩人の話」("Die Geschichte von dem wilden Jäger") - 子供が主人公でない本書中唯一の話。本作では、野うさぎが狩人のライフル銃とメガネを盗み取り、狩人を狩り立てる。続いて起こる大騒ぎで、野うさぎの子供は熱いコーヒーでやけどをする。
6.「指しゃぶり小僧の話」("Die Geschichte vom Daumenlutscher") - 母親は息子に親指をしゃぶらないようにと注意する。ところが母親が出かけた隙に、子供はまた親指をしゃぶり出す。すると仕立て屋が現れて、子供の親指を巨大なはさみで切り落としていく。
7.「スープのカスパーの話」("Die Geschichte vom Suppen-Kaspar") - 元気でたくましい少年カスパーは、もう二度とスープは飲まないと言い出す。五日後に、カスパーは痩せ衰えて死ぬ。
8.「落ち着きのないフィリップの話」"Die Geschichte vom Zappel-Philipp" - 夕食の席でじっと座っていられない男の子が、あやまって食事を全部床にぶちまけてしまい、彼の両親をひどくがっかりさせる。
9.「上の空のハンスの話」(Die Geschichte von Hans Guck-in-die-Luft") - 歩く時に空ばかり見ている男の子の話。ある日、ハンスは川に落ちる。彼はすぐに助け出されたもの、彼の学用品は流されてしまう。
10.「空飛ぶロベルトの話」("Die Geschichte vom fliegenden Robert") - 嵐の中を外に出かけた男の子の話。暴風が彼の雨傘をとらえて、見知らぬ土地へ彼ごと吹き飛ばしてしまう。ロベルトがどうなったのか、誰も知らない。


所蔵本は英訳本で、各ページに丁寧な手彩色が施されています。
この本がいつ頃に出たのものなのかを調べてみたところ、ハインリッヒ・ホフマンを詳述するサイトで紹介されているものと絵柄は同一でした。手彩色ですから、色合いが多少違っています。

このサイトによると、この英訳本の初版発行は1848年。
―ということは、本書が初版だとすると169年も前の本ということになります。




 表紙。(このサイトからの借用画像)

 こんな表紙なんですね。


 標題紙。(このサイトからの借用画像)

 破けていたページの元々は、こんなふうだったんですね。

 比較するために、再度載せます。



 第1話。(このサイトからの借用画像)

 手彩色に使われている絵具の濃さが違いますが、ベースのスミ線画は同じです。

 比較するために、再度載せます。





 
 




私の絵本コレクション "LESLIE BROOKE'S THE GOLDEN GOOSE&THE THREE BEARS"

2017年12月26日 | 絵本





LESLIE BROOKE(レズリー・ブルック 1862-1940)の作品をもうひとつ。
"LESLIE BROOKE'S THE GOLDEN GOOSE & THE THREE BEARS"
この本は後年、再編集され、シリーズで発行されたもののようで、発行年の表記はありません。


 表紙。


 標題紙。
 
標題紙の前のページに、LESLIE BROOKE'S CHILDREN'S BOOKS Ⅱ とあるので、シリーズの2冊目ということなのでしょう。「金のがちょう」と「3びきのくま」の2編が収められています。

 「金のがちょう」の挿絵。




 邦訳は福音館書店から『金のがちょうのほん』というタイトルで
 発行されています。


   この表紙になった絵は……と探すと、ありました。
   
   見開きの絵の片ページでした。



 「3びきのくま」の挿絵。












私の絵本コレクション エルサ・ベスコフ "AROUND THE YEAR"

2017年12月25日 | 絵本




"Around the Year"(『いちねんのうた』)
著者Elsa Bescow(エルサ・ベスコフ)は、スウェーデンを代表する絵本作家。

スウェーデン語版の初版は1927年。
本書は後年発行の英訳版で、刊記はありません。
現在もこの装幀で入手可能。



 表紙。



 標題紙。




今日はクリスマスということで、ちょっとクリスマスっぽい場面
12月と1月を選んでみました。

 12月。



 1月。









私の絵本コレクション レズリー・ブルック "NONSENSE SONGS"

2017年12月24日 | 絵本





"NONSENSE SONGS ―BY EDWARD LEAR"
著者L.LESLIE BROOKE(レズリー・ブルック 1862-1940)は英国の絵本作家。
出版社はFREDERICK WARNE & CO.LTD
発行年の表示はありませんが、古いものではなさそうです。



 表紙。おそらくジャケットがあったと思われます。




 標題紙。



 

 本文の挿絵をいくつか。













モノクロ画像を追加します。





私の絵本コレクション  "FREDERIC RICHARDSON'S BOOK FOR CHILDREN"

2017年12月23日 | 絵本




フレデリック・リチャードソンの作品をもう1冊紹介します。
“FREDERICK RICHARDSON’S BOOK FOR CHILDREN”
出版社は M.A.DONOHUE&COMPANY。
1938年の発行で、108ページあります。
フレデリック・リチャードソンが亡くなったのは1937年ですから、亡くなった翌年に出版されたものです。


 表紙。



 見返し。

 見開きでつながっているうちの半分だけ紹介します。



 標題紙。



 目次。





 挿絵。






私の絵本コレクション フレデリック・リチャードソン “OLD OLD TALES RETOLD"

2017年12月22日 | 絵本





“OLD OLD TALES RETOLD ―eight best-beloved folk stories for children-
illustrated by Frederick Richardson(1862-1937)
出版社はChicago : M.A. Donohue & Co. 1923

フレデリック・リチャードソン(Frederick Richardson 1862–1937)は19世紀後半から20世紀初頭に活躍したアメリカのイラストレーター。
この絵本は1923年の発行ですから、93年前。けっこう古いですが、絵が楽しいので好きです。


 表紙。



 標題紙。



 見返し。とってもオシャレです。




 前書き。



 目次。8つの話が収められています。
 このデザインは秀逸!



 各お話のタイトルのページは、こんなふう。






 挿絵から。






試しにネット検索をしてみたら、ミシガン大学図書館に所蔵があり、ここで全部のページがご覧になれます。

 








私の絵本コレクション "KLING-KLANG GLORIA"

2017年12月21日 | 絵本





“KLING-KLANG GLORIA ―Deutsche Voiks-und Kinderlieder-”
(『すばらしき歌の響き ―ドイツの民謡とわらべ歌』)
採譜:W.ラブラー編 イラスト:H・レフラー / J・ウルバン 
F・TEMPSSKY / G・FREYTAG 1907年刊
B4判の大きな本です。

 表紙。
 (A4判のスキャナーでは当然のことながら収まらないので、周囲が切れています)



 標題紙。

版元がF・TEMPSSKY と G・FREYTAG のふたつ表記してありますが、同一人物が所有する出版社だそうです。

挿絵は楽譜と対向しているものもあれば、見開きが楽譜だけのページもあります。
収められている歌は良く知られたドイツの民謡と子どもたちのための歌で著名な詩人たちの作品なのだそうで、シューマン、モーツァルトなど私でも知っている作曲家のものも載っています。

イラストを描いたH・レフラーとJ・ウルバンのふたりは、共にウイーン生まれ。






 モーツァルト作曲の楽譜。





この本も110年前という、一昔前の出版です。
体系的に集めようとしたことはなく、絵が気に入った絵本を集めていた時期に手に入れたもののようです。







私の絵本コレクション “The Story Without an End”

2017年12月20日 | 絵本






所蔵本の中ではちょっと古いところから、
“The Story Without an End”(「終わりのない物語」)
著者 Sarah Austin/Eleanor Vere Boyle
出版社 Sampson Low,son,and marston
出版年 1868年

 表紙。




 標題紙。




 表見返し裏。




 本文挿絵。





















日本の古書店で販売しているのをネット検索で見つけましたが、装幀が「総革装」になっていました。所蔵のものはクロス装なので廉価版なのかもしれませんが、表紙は豪華で小口の三方(天・前・地)に金を施す三方金になっています。
しかし、所蔵本は本文と表紙が分離していて、ページ全部がバラバラになっているので、本の態をなしていません。ページが全部、挿絵15点を含め、欠落なしに揃っているのかどうか、確かめたことがありません。

私自身、ボイルの絵はあまり好みではありませんが、好き嫌いがあるでしょうね。




私の絵本コレクション ウォルター・クレイン 『A Masque of Days』ほか

2017年12月19日 | 絵本






"A MASQUE OF DAYS"(暦の仮面劇)
Published by Cassell & Company Limited (1901)

これはちょっと古いです。
表紙には相応の痛みがありますが、中はきれいです。

 表紙。




 裏表紙。



 標題紙。







 本文。


















ウォルター・クレインは出尽くした感があります。
絵本ではありませんが、
"KING ARTHUR'S KNIGHTS"(アーサー王の騎士)というのがあるので、これを最後にします。
発行年不明。古いものではなさそうです。


 表紙。


 標題紙。



 本文。





さて、次はどうしましょうか。


 




私の絵本コレクション ウォルター・クレイン 『THE STORY OF DON・QUIXOTE』

2017年12月18日 | 絵本





背のタイトルは"THE STORY OF DON・QUIXOTE"(ドン・キホーテ)
標題紙は" DON・QUIXOTE OF THE MANCHA" Retold by Judge Parry
NEW YORK の JOHN LANE COMPANY 1920年発行。
外国の古書目録を見ると、この版元の初版発行は1909年のようです。短期間に版元を変えて同題の本が出ているようで、この本自体は珍しくなく、数千円で入手可能ですが、送料が同じくらいかかります。


 表紙。布装に箔押し。



 標題紙。



 本文の挿絵から。












246ページ。カラーの挿絵11葉とモノクロ挿絵19点が入った、絵本ではなく物語の挿絵ですが、ウォルター・クレインが描いた本を紹介してきている流れで、その中に含めます。