そよかぜから-映画

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至福のとき

2006年11月02日 | 人間/社会派ドラマ

2002年 中国 97分
■2006.11.2 BS2
■監督 チャン・イーモウ
■出演 チャオ・ベンシャン(チャオ)  ドン・ジェ(ウー・イン)   フー・ピアオ(リトル・フー)  リー・シュエチェン(リー)  ニウ・ベン(ニウ)  ドン・リーファン(継母)

《story》

「ありがとう。生まれて初めての笑顔です」

「青い空は見えないけれど、輝く星も見えないけれど、私はあなたの心が見えます」

チャオは喫茶店で太った女性とお見合いをした。太った女性は優しいと言われているからだった。結婚のため5万元を用意しなければならなくなり困る。工場が倒産し失業中だったからだ。チャオは仲間のフーとともに、空き地に放置されているおんぼろバスを改装し至福の時を送ることができるラブホテルを作る。ある日、お見合い相手の女性から、前の夫の連れ子の盲目の少女ウー・インをそのホテルで働かせてほしいと言われた。大きなホテルの社長だと思われているのだ。ウー・インを連れておんぼろバスが置いてある空き地に行ったら、撤去されていた。仕方なく、倒産した工場を改良し、ホテルの一室を作り、ウー・インにマッサージの仕事をさせることにした。仲間が交代でウー・インのところに行ってお金を払いお客になるのだった。仲間はお金もつきて、紙で作った紙幣を使って、うそを続けるのだった。実は、その優しい嘘をウー・インは知っていた。チャオは、ウー・インのために、いなくなった父の代わりに手紙を書いた。それをわたしに行く途中事故にあう。

◎やりきれないどうしようもない人たちと、あたたかい心を持っている貧しい人たち。ああ、お金があればこんなしんどさから救えるのにと思ってしまう。でも、お金がないからこそ、本当にあたたかな心でいられるのかもしれない。
盲目の少女が、あんなひどい家にいること自体おかしい。ひどい父親であり、ひどい継母だ。父がきっと迎えにくるなんて、きっと信じることはできないでいたはずだ。結局、見知らぬ人の方が思いやりがあって優しいのだ。
ラストは一人で歩いていくシーンだったが、強い心で、意欲を持って未来に向かって歩いているのだと思う。でも、前途多難だ。明るい未来はどう考えてもやってこない。目が見えない若い少女なら、悪い男が放ってはおかない。真実がわかった上で、チャオたちと一緒に暮らす方がどれだけ幸せか。そのチャオも事故で入院。明るい未来が見えないラストだと思った。

公式サイト「至福のとき」


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