■2005年 日本 133分
■2005.11.7 TOHOシネマズ緑井
2006.12.3 T.V
2007.11.2 T.V
■監督 山崎貴
■出演
吉岡秀隆(芥川竜之介) 堤真一(鈴木則文)
小雪(石崎ヒロミ) 薬師丸ひろ子(鈴木トモエ)
堀北真希(星野六子) 三浦友和(宅間史郎)
吉行淳之介(須賀健太)《story》
「携帯もパソコンもTVなかったのに、
どうしてあんなに楽しかったのだろう」
昭和33年、東京タワーが完成する年。東京下町夕日町三丁目。鈴木オートに東北から集団就職で六子がやってきた。大きな会社だと思っていた六子は、夫婦で経営している小さな自動車工場にがっかり。一方、鈴木は、自動車に詳しいはずの六子が全然詳しくないのでがっかり。しかし、六子とともに今日も鈴木オートは元気いっぱい。そんな鈴木家のテレビがやってくる。
鈴木オートの真向かいには、駄菓子屋があり、売れない作家芥川がいた。今は三流少年誌に物語を細々と書いていた。飲み屋のヒロミにあこがれ、酔った勢いで引き取り手のない子どもを預かることになった。みんないい人ばかりの映画がいい
単純に笑えて、単純に泣ける映画がいい。みんないい人ばかりの映画がいい。最後はハッピーエンドになる映画がいい。そんなさわやかな映画だ。懐かしい風景、「あのころはよかった」と昔を振り返り、今求めている人間の良さ見つける。昔だって悪い人はいっぱいいたし、みんながみんないい人ばかりじゃない。でも、戦争が終わって、みんなで生活を作っていこうとする盛り上がりがあった。今は当たり前にある、生活に直結した新しい電化製品への驚きがあった。カギをあけっぱなしにしても、家の中が見えていても、街の中を同じ風が吹き、家々を通り抜けていった。明日への希望をふくらませ、夕日を眺めた。貧しくて生活がしんどくても何か楽しかった。何度も何度ももどってみたい映画だ。 あれっ?
子ども2人が電車に乗るシーンがあった。乗る前の電車と乗っているときの電車、降りたあとの電車がすべてちがっていた。車体番号がちがっていた。
2006.12.3 T.V
家族って
こんなにだらしない自分でも頼りにしてくれる子どもが愛おしい。血はつながっていなくても、思ってくれるからこそ、怒鳴りたくなる、抱きしめたくなる。丸いちゃぶ台を囲んでカレーを食べる3人の絵がうらやましくて仕方ない。3人もとも赤の他人なのに、どうしてこんなにも笑顔が輝いているんだろう。10分で食べてしまう習慣のついた私にとって、こんな明るい家庭は夢のようだ。振り向けばそこにいて、笑顔を見せてくれる。そんな時代もあったんだ。いずれ淳之介も大きくなって、中学生になって、反抗したりするのだろうかなあ。「お前なあ」って哀しい目をして後ろを向けば、きっとそーっと優しいまなざしを向けてくれることだろう。そして、ヒロミお母さんが、「父さんの肩をたたいてあげて」って、もっとやさしい声で語ってくれる。そうしたら、「しょうがないなあ」って言いながら、肩をもんでくれる。同時に心がほぐれてくるのを感じて、うれしくなってくる。家族は、これじゃあだめかな。懐かしいのはなぜ
現代は、ちょっとしたことでイライラしたり腹を立てたり、落ち込んで沈んでしまったり。今まで真面目に生きていた人が、突然事件を起こし逮捕される。破廉恥な行為をしたり、人を殺してしまったり。妙に、納得してしまう自分がどこかにいて怖くなる。自分も何かをしでかしてしまうかもしれないという不安がある。それはやろうとしてするのではなく、病的で気が付けば道をそれている感じだ。落ち着かなければ、と何度も心の中で思う。そんな心の中に、子ども時代の昭和の風景は、ふーっと入ってくる。暖かく心を包んでくれる。きっと、生きていたその時間は今と同じだったかもしれない。子ども時代だっただけに、無邪気さが懐かしく感じられる。今、昔が懐かしく感じられるのは、未来が見えないからかもしれない。時間の先に幸せはない。過去を懐かしむことしか、道が見えなからかもしれない。
2007.11.2 T.V
言葉は悪くてもあったかい
「ばばあ」なんて平気で言ってたかもしれないなあ。でも、「うるさい」って平気で返され、完全に切れることはなかった。映画だから強調されていると思うけど、鈴木オートが、自分が募集資料をよく見ていなくて、勘違いしていたことに気づいたとき、子どもに言われながらもきちんと謝るシーンは、現代に大切なことを伝えていると思った。昭和ブーム。すぐに乗せられてしまう私は、懐かしくて仕方ない。昔を懐かしむことはあっても、今を否定してしまったら未来は暗い。でも、次第にそうなていく自分がある。「くださいな」なんて、今はもう言わない。だまって入る。だまって出ていく。うまくいかないことがあれば恨んでしまう。昭和がよかったわけじゃない。今が良くなくなっているだけかもしれない。昭和を過ごした人が懐かしく思うのは、今が暮らしにくいからなんだろう。父親の借金に身売りしなければならない時代。あってはならないことだけど、「父親」ってのが昭和らしいかも。今じゃ、「自分のこづかい」のためだろうなあ。オフィシャルサイト「ALWAYS 三丁目の夕日」
最新の画像[もっと見る]
-
252 生存者あり 15年前
-
252 生存者あり 15年前
-
火天の城 15年前
-
丘を越えて 15年前
-
三たびの海峡 15年前
-
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 15年前
-
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 15年前
-
赤い文化住宅の初子 15年前
-
赤い文化住宅の初子 15年前
-
ジャージの二人 15年前
昨日、これの続編さっさくみてきました。
なかなかよかったです。