るんでぃの微熱王女

詩のブログ

2011-10-25 22:03:38 | Weblog
小さな種を 拾いました
小さな夏の 昼下がり

大きなどんぐりの木の下で

誰かが どうぞと 言うように

ちょこん と芝生に ありました


ハンカチの中

大事に大事に

持ち帰り

小さな鉢に 植えました


秋になり

小さな芽が 伸びました

冬になり

枯れないように 守りました

春になり

つぼみが 咲きました


…なんて

理想を描きながら

大事に大事に

帰り道

大事に大事に

描く世界が

花満開

おばあちゃんの手

2011-10-24 18:35:03 | Weblog
おばあちゃんは

私が 神社で買ってあげた
指輪を

中指にしてくれている


病院にいる おばあちゃんは

家に帰りたいって いつも言う

孫に会うのが生き甲斐の おばあちゃんは

寂しいって 言う

おばあちゃんは

字を書けなくなったと言って

手を見せてくれた

関節が腫れている指

92年の歴史が刻まれた手は

キラキラしていて

マニキュア塗ってあげたら喜ぶかな…

って思った

だんだん お茶碗を握るのが難しくなるって

笑って言った


おばあちゃんは

素直に 自分の気持ちを言う

認知症という形で


おばあちゃんは 最高に輝いてる

まるで少女みたいな笑顔が

どんな過去をも

まるごと全部

優しく包み込むみたいな無垢な笑顔の瞬間


それが

私は 涙が出るくらい

大好き

夕飯

2011-10-23 21:31:43 | Weblog
冷たいお茶漬けに

浮かぶ ちりめんじゃこは

まるで 生き返ったみたいだと

泳いでいるみたいだと

娘が言う


しばらく じゃこの学校で遊んだ後


ずずずっと

食べられました

ご飯たち…


お腹で 新しい学校が出来るといいねえ

2011-10-21 20:41:55 | Weblog
ピアノがある部屋の

窓から

同じ建物が

毎日 見える


建物は 動かないから

毎日 同じ景色だけれど

流れる空気は

一秒たりとも

留まらず

流れる 流れる


夏の終わりの

トンボの群れが

夏の夕暮れを飾ったり


建築中の高層ビルが

ついに 遠くの山を 遮ってしまったけどね

ビルの上に

大工のおじちゃんが

数人

すごいなあ


いろんなドラマが

繰り広げられるんです


私は

それを見つけるのが

楽しみで

そんな景色を見ながら

ピアノを弾くのが好きなんです


広がる

青い空と

白い雲


最高です

2011-10-20 22:09:22

2011-10-20 22:09:22 | Weblog
はいりこまないで

わたしだけの場所

偽善はいらない

はいりこまないで

わたしだけの場所

その優しさが 一番怖い


こころの隙間に

あなたの風は いらない


どうやったって

時間は ただ 流れるものだから


始める時に始めるしかない


あなたとの距離は


これくらいがいい


私にとっての あなたとの距離

忘れ物

2011-10-19 21:52:56 | Weblog
私の場合…


神様は


忘れた頃に かならず


届けて下さる


瞬間の ほんの瞬間の


幸福を


垣根から はみ出た葉っぱに

セミの抜け殻


こんなにも 秋の朝は


心地好い温度だったとは


朝の太陽と帽子が似合う君の手の温もり


手を繋ぐという事が


こんなにも 幸せな 出来事なんだと


小さな小さな 路地裏での朝の出来事


ありふれたようで


ありふれていない


心を 永遠に つないでくれた


小さくて 一番大きな喜びを


集めて 集めて


重ねて 重ねて


忘れないように…

忘れ物

2011-10-19 21:51:48 | Weblog
小さな生き物は

みんな みんな 輝いている

大きな人間が

やっぱり 一番 愚かなのかな

と 思っていまうくらい

正々堂々と

そこにいる

黄色の花に とまる蝶々の
羽模様は

誰が 考えたわけではない
超 自然の芸術模様


道で 瀕死状態の バッタがいて

体の中身が出ていた

何かに ひかれたんだ

ひかれたんだ

どうする事もできない現実に

私は とても 苦しかった

たんぽぽの綿毛は

なんでこんなにも 丸いんだろう


一つ一つが

偉大過ぎる 忘れ物


大人の忘れ物

働く大人の

大変な 忘れ物