良心にしたがって

教職員の良心に従った行動と考え

本日の戒告辞令交付

2013年03月12日 22時24分48秒 | 日の丸・君が代強制
 本日の戒告申し渡しに抗議する緊急集会に集まっていただいた皆さん。ありがとうございました。戒告伝達のために入った知事公館の中に激励のシュプレヒコールが聞こえてきて、心細さも全くなく落ち着いて対応することができました。
 本日3時50分から卒業式の不起立についての戒告を伝達されました。今日は、府立高校では昨日実施の後期試験の採点日で、私も朝から教科の他の先生方と緊張しながら採点していました。しかし、この一年間でもっとも緊張する日に、府教委は戒告伝達をすると決め、採点の最高責任者である校長と私、そしてもう一人の不起立の同僚を府教委に呼びつけたのです。採点などでもし万一間違いがあったりしたら、責任者不在でどうするつもりなのでしょうか。「入試は絶対間違いのないように」と言っているのに、いつでもできる懲戒伝達を優先するとはどういうつもりなのでしょうか。
 校長と公館に入ったら、一人ずつ呼び出されて、教職員課長から戒告の「辞令」と戒告の理由書を読み上げられました。(その前にあなたの職名と氏名はと聞きました)。手渡そうとするのをわざと知らん顔をしていたら、いやそうな顔をしていました。「受け取るのはやぶさかではないが、内容は了承できない。そういう場合の手続きを説明してくれ」というと、脇から教職員課の職員が理由書の裏に人事委員会への手続きについて書いていますと説明した。そのあと、研修を受ける部屋に連れて行かれた。部屋にはいると机に一人ずつ座らされて、「ここでは私語は禁止です、トイレはあちら」と言われた。(去年みんなで質問しまくったのがよほどこたえたのでしょう)。退屈なので、廊下のだんじりの絵を見てもいいかといって、絵や牡蠣船の模型を見ながら同僚と話をしていたら、あわてて飛んできてここでは話をしないようにという。なんだ廊下も私語禁止かい!。そのあと不起立2回目のT先生が入ってきて「聞いて、減給や!(えー)、私を極悪に仕立てようとしてるのとちゃうか」と話しかけてきた。おいおい条例さえ無視して2回目は減給かい?最高裁判決は無視なんですかと思う。
 不起立者9人がそろってからの研修は傑作でした。まず冒頭、「この研修では一切質問を受け付けません」と宣言。唖然として言葉も出ない。研修って受ける人が理解できるためにするのでしょう?あんたが一方的にしゃべったらそれでいいの?それなら私は本でも読んどこうか?と思う。Tさんが「質問を受け付けない理由は何ですか?」と質問する。「ともかく質問は認めないと言うことです」と理由を聞いたのに意味不明なことを言う。さらに驚いたのは、とても筆記できないほどの早口でちゃかちゃかと弾丸トーク。いわく公務員は全体の奉仕者で、法令遵守、職務命令に従う義務がある云々。わかってもわからんでもいいのかい!。16分ほどで、「これで研修終わります」。
 その後、一人一人小部屋に連れて行かれて、この研修を受けて(!)「卒業式・入学式の国歌斉唱時に起立斉唱することを含む職務命令に従います。所属 氏名 印」という文書に署名できるか答えてくださいという。さあ屈服して署名押印しなさいという場面です。私は「この意味不明な文書は何ですか?」「この文書の根拠は?説明してください」と説明を求める。「これは職員基本条例に規定される誓約書ですか?」と聞くと違うという。「宛名がないのはなぜですか?誰宛なの」と聞くと府教委宛だという。「どんな根拠でこの文書への署名を求めるのか」と聞くと答えられない。「いえいえあなたの態度を聞いているだけで」というが、「この文書がどんな根拠に基づいて、私の処遇にどう反映するのか、不利や有利は生じるのか、そんな説明もせずに答えられません。説明してよ」というと、ちょっと待ててくださいと部屋の外に相談に行く。帰ってきて「いやいや、書くも書かないも自由ですから」とおっしゃるが、「自由であろうとなかろうと、これがどんな影響を持つのか説明してくれないと書けないでしょ」と問い続ける。例えば、いま問題になっている再任用の際に、これを書いてないと不利になるの?説明してよという。「いや再任用は勤務の実績や意欲など総合的に判断して」と毎度おなじみの説明をするから、その中にこれは入るの?と聞くと、お黙りになる。とうとうもう一人出てきて、書くのか書かないのか聞こうとするから、おなじことを繰り返し質問する。「いや、これはあなたの態度を聞くだけです」と処遇に関係することはぼやかす(昨年はプレス向けに書かないと再任用時に不利と説明したのに、今年はごまかしかい)。そのうえ「いま書けないなら持ち帰ってくださって結構」「強制ではありません」「文章も変えてくださって結構です」「明日の昼までに出すなら校長に出して」という。・・・・でも最後に「期限までに出されないときは職務命令を守るつもりがないものと見なします」と物騒なことをおっしゃる。なんだ、要するに職務命令を守らないという言質を取るための引っかけの文書かいと思ってしまう。・・・まあそういうことなら「職務命令は守ります。ただし明らかに憲法、法令に反すると判断する職務命令はその限りではありません」と書いて出そうかと、書類を鞄に入れて公館を出ました。
 公館をでたらかなり時間がたったのに70人前後の人たちが抗議集会を続けて、拍手で迎えてくれてとってもうれしかったです。先にでた何人かの不起立者の皆さんもアピールしていました。参加された皆さんに改めて感謝します。(そして学校に戻ったら、ようやく最後の教科の採点が終わって帰り始めたところでした。ご苦労様でした。)
                                   (つとむ)