憔悴報告

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フィルメックス・フィーバー 第1章:不幸な国の中心へ

2006年11月20日 | きょうのできごと
○11月17日、20:00。
青森駅前でバスを待つ。
またしても雨。
やはりおれは雨男なのか?

○上野行きのバスに乗車。
はっきり言って、乗り心地はよくなかった。
狭い。
これでは快眠できない。
しかし、安い方を選んだのだからそこは仕方がない。

○11月18日、6:00。
上野の到着。
コンビニでパンとコーヒーを買い、軽めの朝食を済ませる。
『ホステル』を観るため、地下鉄で渋谷へ。

○『ホステル』の上映は10:45からだが、まだ7:30だ。
コンビニに入って立ち読み。
「クーリエ・ジャポン」の最新号に目が留まる。

COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2006年 12/7号

[詳細]


○この「クーリエ・ジャポン」がまことに興味深い内容だった。
表紙を飾るのは「世界を変える日本人」というフレーズ。
例によって、松坂大輔などが取り上げられているが、それよりもおもしろかったのは「世界でいちばん幸せな国」という特集記事。

○ひょっとしたら、多くの人が驚くかもしれない。
しかし、某心理学者がデータを元に各国の「幸福度」を数値化・順位付けした結果、日本はなんと90位
アメリカが23位、フランスが62位、中国が82位ということと比較してみても、おれが常日頃感じていた「この国は腐っている」という感覚がここに証明された、と言っていいのではないか?

○しかし、しょせんデータはデータであるし、この結果を目の当たりにしても、多くの日本人は「そんなことはない。日本は幸せな国だ」と歪んだ愛国心をむき出しにするのかもしれない。
そういうところが90位だと思うのだが。
だから今、いじめや自殺が後を絶たないのだとも。

○記事を参考にして考えるに、日本人の問題は恐らく次のような点ではないかと思われる。

・法律を改善すれば国がよくなると思い込んでいる。
・とにかく働けばいいと思い込んでいる。
・カネさえ稼げば、残りの時間は自分の快楽のためだけに使っていいと思い込んでいる。
・根拠もなく「自分は普通だ」と思い込んでいる。


で、「クーリエ・ジャポン」の論調は、これらをすべて批判している。

○何よりも特筆すべきは、「幸せな国になるためには、政策よりも理念が重要」というフレーズだ。
おれ個人としては、このような意識を持って日々を過ごしている日本人はそう多くないように感じられる。

○ちなみに、「幸せな国ランキング」のトップ10は以下の通り。

1 デンマーク
2 スイス
3 オーストリア
4 アイスランド
5 バハマ
6 フィンランド
7 スウェーデン
8 ブータン
9 ブルネイ
10 カナダ

さて、今後の日本はどうなるのかな?
もしより悪化するようなら、おれは国外逃亡しますけどね。
心中なんてごめんこうむる。

○シアターN渋谷へ行き、映画のチラシを漁る
大漁大漁、いっぱい釣れました、わーい
っておれは小学生か。

○8:00過ぎ。
まだしばらく時間があるので、コーヒーでも飲んで時間を潰すことに。
先述した「クーリエ・ジャポン」を買い、この文章を書いている。
コーヒーを飲みながら。
タバコを吸いながら。
実に優雅なひととき。

○自分の国をけなしてばかりというのもアレなので、ひとつこの国のいいところを挙げてみる。
それは、世界中の映画が観られるということだ。
どんなにアホらしい珍品でも、いかにもカネにならなそうな小品でも、どこかで必ず上映されている。
このような状況は、少数ながらもまとな感性と使命感を持った人たちが、「なんとかこの映画を公開したい」と毎日のように尽力している成果であろう。
彼らには、まったく頭があがらない。
実にすばらしい人たちである。

○しかし悲しいかな、多くの日本人たちは、恐らくこのようにして公開にこぎつけた作品を「とるに足らない凡作」とか、「芸術家の自己満足」などと捉えてはいないだろうか?
やはりこの国には、理念がない。
「カネ」と「政策」だけで国ができていると思い込んでいるうちは、日本は沈み続けるだろう。

○さて、映画の時間だ。

業務報告
●おれ自身も理念的であろうと努力しているつもりだが、やっぱ日本人にはどこか「バカで何が悪い」という過剰な開き直りがあるような気がする。
要するに、幼い。
バカでいいわけがないだろっちゅうねん。
バカでもカネは稼げる。
生きてはいける。
しかし、バカばかりの国は、このように不幸な国になる
そういうことだ。


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2 コメント

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まだまだこれから (taka)
2006-11-23 06:08:49
映画に関しては
日本は幸せな国ですよね。
アメリカのように指定がキツくないので
若いときから自由に映画が見られるのも
いいことだと思っています。

歪んだ愛国心からじゃなくて
日本が幸せな国だと思えてる人は
けっこういるんじゃないでしょうか。

自分自身は
小さな幸せが数え切れないくらいあるので
とても幸せだと思えますよ!

そうじゃなくて、国の話なんですよね…。

幸せだと思えないから
自殺するっていうのも
まあ、多少はあるんでしょうが
直結なのかどうかわかりません。
むしろ死にたいから死ぬ、
死ねばいいんだろ?で死ぬ、
そんな感じがします。

しかし、中国は82位なんですねー。
早くも…。人が多いからなのか…。
伸びる伸びると言われてるのに。

一度、デンマークを見てきたほうが
いいのかもしれないですね。
虫歯のないイメージしかないなぁ…。
それはフィンランドでしたっけ。

シアターNにryoddaさんが
降り立ったなんて!
同じ風景を見られたことが
けっこう感激です。

あ、「もし今より悪化」が
「もしより悪化」になってます。

それとまだまだ例の波紋は
広がり続けているようですね…。
はるかに予想以上です。
でも、だからこそ興味深いです。
悪意ばっかりかもしれませんが
なんとかブログ続けてください。
お願いします。
とりあえず (ryodda)
2006-11-23 17:48:17
国が不幸であっても、もちろん幸せを感じることはできますし、自分自身、今は幸せを感じているつもりです。

ただ、やっぱり自分からすると、あ、この人は不幸だな、という人がけっこういて、やっぱりそれって教育の問題が根本にあるのかなと。

学校も親も、あるいはメディアなんかもそうですが、今の子供たちを囲んでいる環境を考えるととても不幸だな、と思わざるを得ません。

まあ、この問題は突き詰めすぎると本一冊書けるくらいの文になっちゃうでしょうから、この辺りで切り上げておきますが。



しかし東京の映画環境はマジすごいです。

世界最強レベルかも、ってくらいいろんな映画がありすぎ。

基本的にいいことだとは思いますが、それによる問題もあるんでしょうねえ。