独断リーガ・エスパニョーラ

リーガを中心にしたサッカー、その他を独断と偏見で語るページです。

202回目のクラシコ~バルセロナ-レアル・マドリー

2007年03月12日 | サッカー
メッシが熱い。お父さんは嬉しいよ、こんな試合でハットトリックを決めるなんて・・・。
あの逆境の中、個人技で突破した3点目なんて涙なしでは見れないよ・・・。

と、まあ今年もClassico de Espanol(これでいいのかな?アセントやニョロは省略)が終了した。
感想を一言で述べるなら、(たぶん多くの人が同じことを書いていると思われるのですが)
審判も入れた12人対11人(途中から10人)の戦いでよく引き分けに持ち込んだ試合でした。
なんとか4連敗は免れた。

審判はマジェンコ。最近国際審判としてチャンピオンズリーグなどでも笛をふく、優秀な審判だ。
ところがやはりカンプノウでのクラシコのジャッジは難しいのだろう。
ホームアドバンテージはまったくなく、またしても早々と退場者を出してしまった。

これにより、一気にテンションダウンだ。
このような試合では悪質なファールがない限り決して退場者を出してはいけない、と僕は思うのだが・・・。

バルセロナの選手も、レアル・マドリーの選手も世界的な超一流の選手であり、子供たちの模範であり、憧れの選手たちが、悪質なファールによる退場(先日のバレンシアの某ナバーロ選手のように)はほぼありえない。

ましてやあのファールで退場ならば、バランスを取る措置としてレアルの選手も1人退場させなければならない。(ないに越したことはないが)
でなければサポータは納得しないし、指揮者としての審判は失格だ。(あくまでも個人的意見)
こんな素晴らしい試合を審判が決めてはいけない。(スペインにはもう一人そんな審判がいるが・・・。聞いてるか?カンタレホ)

ある意味、クラシコは一流の審判の登竜門となる。
(もうひとつはベティスホームのアンダルシアダービー。)
この試合をうまく裁いてこそ一流の審判だ。
君はまだだ、マジェンコ。そしてがんばれマジェンコ。

審判の話はこれくらいにして、マドリーのこと。
やはり今のレアル・マドリーは、あの状態のバルサにも勝てないのだろうか。
特別な試合とはいえ、余裕の勝ち試合だったのだが、それでも引き分けてしまった。
何がたりないのだろう?とつくづく考えさせられた試合だった。

フィーゴ、モリエンテスが懐かしいな・・・。

バレンシアの完勝と憂鬱

2007年03月08日 | サッカー
さんざん問題になっているバレンシア-インテル戦。
ダビナバ(ダビド・ナバーロ)のパンチはインテルの選手の影となってテレビには映っていなかったが、「やっちゃったなー」という感じだった。

試合はというとスカパー解説の川勝さんが完全に騙されるほど、バレンシアペースの試合でした。勝負はバレンシアの完勝です。
川勝さんが騙される、とういうのはこの試合、インテルが攻撃させられた試合だったのです。
しきりに「バレンシアはこうしたほうがいい」的なコメントをされておりましたが、あれは明らかにバレンシアの戦法です。

リーガを見始めた頃の僕は、バレンシア戦になると必ず途中で深い眠りに陥っておりました。
しかし、目を覚ますとバレンシアが1-0とかで勝ているわけです。

この「のらりくらり戦法」はベニテス時代から(いやもっと前だろうという話もありますが)伝統的に続いている訳ですが、一見インテルファンから見るとインテルが押しまくっているかのような錯覚に陥るわけですね。
しかしまあインテルファンには申し訳ないくらいの余裕の勝利でした。
確かに2度ほどインテルの決定機がありましたが、危なげない試合だった、と僕は思ってます。

最後の乱闘のきっかけを作ってしまったマルチェナの時間稼ぎに怒ったブルディッソも、多分そんなバレンシアに相当イラついていたはずです。
そんなブルディッソに何か言ったのでしょうね。

あの場面は、本来はインテルのクルスがバレンシアのアジャラに対する肘打ちでレッドカード並のファールだったはずなのですが、そこに飛び込んだ「世界の悪党」マテラッツィが転んだマルチェナの上に乗っかってしまったのが原因でした。
その時点で残り30秒。
起き上がってバレンシアボールのフリーキックかと思いきや、試合終了。

マルチェナしてやったりの時間稼ぎにブルディッソが怒り、ぐちゃぐちゃに。
そこにジャージ姿の奴が一人飛び込んで、一発パンチを食らわせて、みんな追いかけられて逃げ出したのはダビド・ナバーロ。
もみくちゃになっているその中でウーゴ・ビアナが殴られてぶち切れて・・・。

うーんどうなんだ。ベスト8に出れない奴が大量に出るんじゃないかと、バレンシアが勝ったことよりそちらのほうが心配になってしまった試合でした。

処分はどうなるのやら・・・。

バルサが負けた理由~リバプール-バルサ

2007年03月07日 | サッカー
まさか3回連続でこのタイトルになるとは・・・。ご存知チャンピオンズリーグ、2nd Leg、アンフィールドでのリバプール戦。
昨シーズンの覇者、FCバルセロナは早くもベスト16で今シーズンを終了することになった。
そろそろライカールトの限界だろうか?「策に溺れて策に負けた」典型的な試合だった。

土曜日のセビージャ戦の敗戦もプラスに考えたのか、同じ3-4-3のシステムで今回はチャビ、デコ、イニエスタ、揃い踏みにマルケス。
3バックに右からオレゲール、テュラム、プジョル。3トップに右からメッシ、ロナウジーニョ、エトー。

こんな感じ。

リバプール-バルサ

超攻撃的布陣で、一見楽しい試合になりそうな予感。

しかーし、蓋を開けてみるとそんな思いは遠く消え去ってしまった。

イニエスタは超守備的左サイドバックと化し、チャビは超ディフェンシブなMFと化し、マルケスとかぶりまくる。

唯一攻撃的MFの役を担ったデコは孤立無援。
サイドアタックはメッシの左足だけを防げばOKとなった。

そしてやる気を見せないロナウジーニョは、ポストにもなれず、競いもせず、「一体全体ライカールトはどないなっとんねん」、という状態へ突入。

ポゼッションこそ60%と勝ってはいるものの、ほぼ自陣で回すのみ。
前半の45分ではコーナーキックのこぼれ球をはるか天に向かって蹴ったロナウジーニョのボレー1本のみ。

まったく勝てる気がしない。
そして後半が始まっても何の策も打たずだらだらと時間だけが過ぎて行き、20分を過ぎた頃のテュラム→ジュリとエトー→グジョンセンの交代で少しだけバルサの時間が到来。

そしてグジョンセンのゴールで一瞬我に返ったバルサだが、また眠ってしまった。

リバプールのベニテス監督は余裕の采配で、かるーくバルサをあしらった感じです。
ライカールトとは格が違いすぎる大人なサッカーでした。

しかしライカールトにはがっかりです。
3-4-3を信じることも大切かもしれませんが、ベニテスは明らかに対応している状況を打破することもできず結局選手任せな展開。
ライカールトもそろそろピークを過ぎたかなと思わずにはいられない戦い方でした。

あの低迷したバルサを、4-3-3システムで復活させたライカールトが、そのシステムを3-4-3へ変えて大敗。(この試合は0-1で勝っているのだが、どう見ても大敗。)
いつでも4-4-3に戻せる状況なのに戻せない。
まるでリケルメにこだわり続けたアルゼンチンのペケルマン監督のように・・・。
これで公式戦3連敗。
次は魂のクラシコ、R・マドリー戦。

そして僕は、また来週も「バルサの負けた理由~その4」を書いているのだろうか?

バルサが負けた理由~セビージャ-バルサ

2007年03月05日 | サッカー
勝点差僅か2の首位決戦は3月3日にセビージャのカーサ(ホーム)、サンチェス・ピスフアンで行われた。
結果は2-1でセビージャの勝ち。はたして試合内容はセビージャファンにとって嬉しい内容だっただろうか?

リーガではよくあることだが、納得せざるを得ない退場に対して、ホームアドバンテージによる帳尻合わせのジャッジが為されることが多々ある。この試合はまさにそんな試合だった。
そしてそんな試合を見た後は、ひいきのチームの勝ち負け以上に虚脱感だけが残る。

ロナウジーニョの抜け出しにたまらずエリア内でファールを犯したアイトール・オシオの一発退場は本人も納得の退場だった。
しかし、ここはあのセビージャのホーム、サンチェス・ビスファンだ。審判はスタジアム全員を敵に回すことになる。(リーガのスタジアムでもっとも怖い場所のひとつだ。)

しかしラッキーなことに、ロナウジーニョのPKが止められた。
これで、ファン心理としては、まだ納得できる余地のあるレッドカードのはずだった。

しかしその後、ケルジャコフの技ありのゴールで同点になった後の審判のジャッジは公平性を明らかに欠いていた。
バルサの油断が最大の原因ではあるのだが、それ以上に10人のセビージャがアウベスのゴールで優位に立った直後から審判の偏ったジャッジが始まってしまった。

普通は流してもおかしくないくらいのファールに不満そうなジュリが一発レッド。もしかすると審判によってはジュリに対するファールだったかもしれない。明らかに帳尻合わせのファールだ。

あくまでも推測だが、審判はアイトール・オシオを退場させたことで、どこかのタイミングでバルサの選手を退場させることを考える。
しかし、次節のバルサはR・マドリー相手のクラシコだ。世界が注目するこの一戦に主力を退場させることは望ましくない。
そこで考えられるのは、次節に影響の少ない選手を退場させることだ。そこで筆頭となるのがジュリだった。
バルサをよく知る人はすぐに答えはジュリだとわかるはずだ。
そしてものの見事にその予測は現実のものとなった。

その後のザンブロッタの退場に関しては、もう自制の効かなくなった審判の勢いだろう。
こうして繰り広げらるはずだった好ゲームとは裏腹に、別の次元による裁きで、決戦は幕切れとなってしまったのでした。

そんな気分とは別に、セビージャは気合の入った試合を久々に見せてくれました。しかし、一時の勢いはまだ復活していない気がします。
バルサはというと、やはり油断でしょうか。3-4-3システムはなかなかクリエイティブで面白い。普段より、中盤のスペースが広く感じられて、チャビ、イニエスタが生きていました。(前半30分までですが・・・)

さて、決戦続きのバルサ。いよいよ正念場です。ベニテス&カペッロをどう迎え撃つか。ライカールトの評価が試されます。