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総統にまた頭痛のタネ、側近の一人が浮気!

2009年11月15日 23時23分31秒 | 政治

(呉育昇・立法委員は“浮気会見”テレビより)

馬英九・総統は総統就任以来、中国大陸との関係改善を施政実績の一つと強調しているが、その一方で台風災害への対応での不手際やアメリカ産牛肉輸入制限緩和の政策で批判されている。今年10月には「政策推進での政府と党のよりスムーズな関係」を目指して与党・国民党の主席も兼任した。しかし、来月の統一地方選(県・市長、ならびに県・市議会議員の改選)に向けての党内の団結も今ひとつと頭の痛い状況が続いている。

馬・総統にとって不運なのは、周囲でしばしば起きる不祥事。台風災害への対応を最優先すべき時に、行政院秘書長(内閣官房長官に相当)が家族とホテルで食事会を開いていたことや行政院長が散髪していたこと、外交部次長が外国の援助を断る通達を出していたことなど(いずれも9月の内閣改造で更迭)は記憶に新しいが、それ以外にも外遊の際、ボディーガードが機内で飲酒した上、フライトアテンダントにセクハラしたり、総統官邸の衛兵が夜な夜な酒盛りをしていたことなど、かなりの件数に上る。

(呉・立法委員は深々と謝罪のお辞儀。過ちを認める“勇敢”な姿・・・。テレビより)

そして13日、馬英九・総統が台北市長を務めていたとき、台北市政府新聞局長に抜擢されるなど側近の一人とされている呉育昇・立法委員(国会議員)の浮気が発覚、呉・立法委員は午前に記者会見を開き、浮気を認めて謝罪したのだ。ちなみに馬英九・総統子飼いの若手たちは「馬家軍」と呼ばれる。(「馬チルドレン」というような意味)
国会議員の浮気ぐらいどこにでもある話という気もするが、馬・総統との関係、また、2004年の選挙では全国最高得票数で当選するなど国民党、そして「馬家軍」のホープであったことから波紋が広がった。「馬家軍」の出世頭ということで、誠実でクリーンなイメージだったのだ。以下、13日の記者会見でのセリフ。この日の朝刊『アップルデイリー』は特ダネとして一面を全部使って浮気を報じた。

「11月11日の夜、音楽の仕事に携わる独身女性と食事をした。食事のとき、自分は衝動的になり、一時の気の迷いから・・・、それに理性も混乱していた。それで彼女と行ってはいけないところに行き、皆が想像するようなことをした。昨日、真っ先に妻に過ちを認めて謝った。妻は大変怒った。プライベートなこととは言え、自分は公人だ。社会に不適切な手本を示した。家族と社会にわびる。今日から五日間謹慎して反省する。家族との関係修復の空間を与えてくれるよう望む。これからより多くの力を尽くして先輩たちの期待に応えたい」

(左はお相手の女性。密会を撮られた写真からファッションチェックはされるわ、名前は公表されるわ、かつての卒業アルバムは出てくるわで丸裸状態に。右は過去の国会質疑で政府高官に、「台湾人の恥知らずの顔だ」と言い放つ呉・立法委員!テレビより)

国民党の同僚たちは基本的にノーコメント。「勇敢に向き合っている。大人だから自分で処理を」という意見や、中には「まだ、“出来る”のがうらやましい!」と笑わせる人も。馬・総統はもちろんダンマリ。

51歳。二人の娘と息子一人の父。妻は結婚以来20数年、化粧もしないで夫を支えてきた、誰もが認める賢妻だという。妻に同情的な報道が圧倒的な中、呉・立法委員の身の振り方についての追及はあやふやだ。前述の記者会見でも「五日間謹慎」、「これからより努力する」など、まるで小学生が叱られたときの反省の弁のよう。また、「真っ先に・・・」の下りについて言えば、呉・立法委員は12日の時点で翌日に報じられることを知った。つまり、発覚することを知ってから「真っ先に妻に話した」のであり、「発覚しなかったらどうだったの?」と突っ込みたくなる。とはいえ、議員辞職への圧力も無いようなので、残りの任期も悠々と務めることだろう。

(「皆が想像するようなことをした」部屋も当然テレビで紹介。テレビより)

また、呉・立法委員の母親はテレビの取材に対して、「いい大人が何をしている」と怒りながらも、「子供の将来を考えて嫁には我慢してもらいたい」。聞くところによると、呉・立法委員の妻は大変賢く能力のある女性だというが、実家に戻ってはいるものの三下り半を突きつけるまではしないのだろう。
呉・立法委員は今月21日に行われる国民党の結成記念大会の司会をすることになっていたが、同党では浮気発覚後、ただちに司会の交代を決定。「馬家軍」での愛弟子の不祥事に、何かと「誠実さ」をアピールする馬・総統が国民党主席として何らかの動きを見せるのか。期待しないで待ちたいと思う。(U)

(かつて当選したときには「馬英九・主席の顔に泥を塗らなかった!」と叫んだが・・・。テレビより)

(11月8日、呉育昇・立法委員は台湾のチャン・ユンジャン選手が単複を制したテニスの国際大会、OEC台北レディース・オープンの表彰式であいさつしていた。女子の大会だけに、呉・立法委員の参与はチャン選手の快挙を汚しているような気も。右から二人目が呉・立法委員)

 



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ここまで追求、大変ですね! (万太郎)
2009-11-16 13:19:55
運が悪いと(?)ここまで暴露されてしまうんですね。
どこかの国会議員さん達だったらその国の国会審議が5日間ストップしてしまいそう!(別に日本のことではありません)
でも皆さん「ストレス」「欲求不満」が上手く発散出来ず追求される側も追求する側もムラムラ・ムカムカではありませんか?と言うと叱られそう!
国内に内向きで敏感に成りすぎかも、台湾はこれから広く太平洋沿岸国に目を向け進出して欲しいところ。
でも、日本の議員さん方は大丈夫なんだろうなぁ、
ちょっと心配。

下半身はまちがった (U)
2009-11-26 20:39:58
万太郎さま、コメントありがとうございます!
呉育昇・立法委員は5日間の謹慎を終えて18日に復帰。記者会見では「“私”の領域で過ちを犯したが“公”の部分では潔白だ」とわけのわからない説明をしていました。議員辞職など触れられもしませんでした。つまり、下半身は過ちを犯したと認めながら、「仕事が出来ればプライベートはどうでもいい」という見本を政治家として社会に示したことになります。馬英九・総統は当然ダンマリを続けていますし、今後も同じことが繰り返されることになるのでしょう。日本でもいえることでしょうが、大人が大人らしくしていれば、それだけで国は安泰だと思うんですけどね!XD  「XD」とは右に90度倒して、「爆笑」の表情を表します。台湾でよく使われます。(笑)

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