うまさいと

お馬さんは好きですか?

Motivatorの背負うもの。

2006-01-18 22:54:09 | 競馬
少しずつですが書いていこうと思います。最近話題になってたJRAの年度代表タイトルの選出方法とか、そういった問題に横槍入れてみたら批判されるのがオチなので、触れないことにしよう。でも書きたいから一言書くと「自分がその立場になればいいじゃん」ということかと。日本はそういう「職人気質」みたいなものがあるから、専門家が何やっても許されるみたいなところがあるよねとか思った。Silent Witnessへの投票は意味のあるものだと思いますが、さすがにハットトリックへの父内国産カテゴリでの投票という明らかな間違いはだめだと思います。何か意図があってのことなら知りたいのだけれど。

Motivator named Horse of the Year(BBC SPORT)

ということで、British Horseracing Boardが選出する英国年度代表馬にMotivatorが選ばれました。確かこのタイトル以外は自動的にレーティングの高いお馬さんが選ばれるという仕組みだった気がする(外国調教馬も含めて、英国のレースでのパフォーマンスを評価ということだった思われます)のですが、記憶の程は定かではありません。昨年を振り返ってみると、確かにMotivatorのDerby S.(GB-G1 T12f10y)でのパフォーマンスというのは素晴らしかったという記憶があります。後半戦ではOratorioに続けて敗れてしまい、Prix de l'Arc de Triomphe(FR-G1 T2400m)での5着とちと物足りなかった印象があるわけですが、Montjeu産駒としても、古臭い言い方かもしれませんが「種牡馬選定レース」という意味合いが生きているのならば、初年度産駒でこのレースを掻っ攫ったというのは価値のあることだと考えます。欲を言えばもう一年現役を続けて欲しかったという希望はありますが、これ以上価値が下がらない内にというのがあったのだと思います。過去を思い起こせば、Montjeuは2回目のArcで高速馬場への対応という弱点を露呈してしまった(それ以前から言われてはいたと思うけど、結果として如実に現れたという点で)後、Kalanisiに2戦続けて敗れ、その2戦目であるBreeders' Cup Turf(USA-G1 T12f)での大敗により印象を落としてしまったかなと。その辺りについてはエリートの衣を捨ててby有芝まはる殿下@殿下執務室で書かれているように
「種牡馬としての扱いとしては明らかに「エリート」から外されたというべき遇され方で第2の馬生を開始することになりました。」
という一文に集約されていると考えます。
私も血は受け継がれ、歴史は繰り返す。とか書いてたんだな。
どういったことを考えて3歳秋にJCへ遠征したのかは知らない(あの4着で諸々合わせて2億円程度の賞金を手に入れたという噂は聞きましたが)ですが、その翌年の秋は、この遠征の反動とも言うべき部分があったのかなと邪推してしまうわけです(たら、ればを語るのは意味の無い妄想ですが)。父親の4歳夏を越えた後のある意味での「衰え」とも取れる部分のために、種牡馬としてはエリート街道から外れてしまったという経歴を考えると、息子は女王のスタッドへという「英国における大きな名誉」みたいなものをもらった以上は、これ以上傷付ける可能性を排除して引退するという決断は正しかったのかもしれないなという結論になりますか。

いずれにしろ、この賞を受けるのは「戦績としては少々足りないものがあっても、印象としては妥当だな」という感覚です。自分の文章を読み返してみると、恐ろしい程に単純な思考の塊だと思った。今日はリハビリ程度にこの辺りで。