原題: A BOUT PORTANT
監督: フレッド・カヴァイエ
出演: ジル・ルルーシュ 、エレナ・アナヤ 、ロシュディ・ゼム 、ジェラール・ランヴァン 、ミレーユ・ペリエ
鑑賞劇場:ユーロスペース
公式サイトはこちら。
フレンチ・ノワール、しかもテンポがよかった『すべて彼女のために』のフレッド・カヴァイエ監督作品ということで、早く行きたかったー。
この日は空き時間がありましたのでうまく鑑賞。
とにかくテンポがいいんですね。
冒頭のシークエンスへのつなぎもしっかりしています。
そして最後までどうなるかわからない、サスペンスにも溢れています。
妻を誘拐され、理不尽な条件をひたすらに飲んでいくジル・ルルーシュは、一見して「普通のおじさんっぷり」全開なんですが、
妻を奪還するという決意に満ちた男はこうも力強いのでしょうね。
元々の彼ではありえないくらいの力を発揮していきます。
そこの信念が素敵。
キャストでは、サルテ役のロシュディ・ゼムがよかったなあ。
不死身の男という感じがいいです。
あと、女警部さん(ヴェルネールのライバルの部署の彼女)がすごく素敵だったんですよねえ。
いかにもフランス女性って感じで、同性として単純にシビれてしまうカッコよさ。。
この女優さんのお名前がわからないから調べないと。。。 (→ ミレーユ・ペリエ?)
リズムがあり小気味よく、それでいてきちんとした展開、
フレンチ・ノワールらしい「粋」の概念も、性格や物にちゃんと出ていて、
最後まで手を抜かない筋書きなども、この監督の持ち味なのでしょうか。
地下鉄の駅構内を利用した、追いかけるシーンは絶妙ですね。
観終わった後に素直に面白かったと思える作品でした。
★★★★ 4/5点
テンポも良く、脚本もしっかり練られている為かダレ場なしで、どう話が展開していくのか全く予想出来ず、ハラハラとした気持ちで見守り続けてしまいました。
妻が妊娠しているってのが主人公の行動力を上げたんでしょうね。
初めての我が子を殺されてたまるか!という怒りにも似た執念が、最後にはハッピーエンドをもたらしてくれたのでしょう。
凄く楽しませて頂きました!!
そうそう、これ、テンポが命! でしたねえ。
予測できない面白さ、これは映画には必要ですよね。
去年のランキングに入れてもよかったなあ。
フランス映画って時々こういう掘り出しものがあるんで、面白いんですよ。